iPad用Logic Proユーザガイド
-
- Logic Proとは
- 作業領域
- 機能ボタンを操作する
- 数値を調整する
- iPad用Logic Proで編集を取り消す/やり直す
- Logic Proのサブスクリプションを開始する
- ヘルプを見つける方法
-
- アレンジの概要
-
- リージョンの概要
- リージョンを選択する
- リージョンをカット、コピー、およびペーストする
- リージョンを移動する
- リージョン間のギャップを削除する
- リージョンの再生をディレイする
- リージョンをトリムする
- リージョンをループさせる
- リージョンを繰り返す
- リージョンをミュートする
- リージョンを分割および結合する
- リージョンをストレッチする
- ノートピッチ別にMIDIリージョンを分離する
- リージョンを所定の場所にバウンスする
- オーディオリージョンのゲインを変更する
- トラック領域でリージョンを作成する
- MIDIリージョンをSession Playerリージョンまたはパターンリージョンに変換する
- iPad用Logic ProでMIDIリージョンをSession Playerリージョンで置き換える
- リージョン名を変更する
- リージョンのカラーを変更する
- リージョンを削除する
- オーディオリージョンにフェードを作成する
- Stem Splitterを使ってボーカルや楽器のステムを抽出する
- フェーダーを使ってミキシング機能にアクセスする
- 著作権
iPad用Logic ProのEVOC 20 PSのSidechain Analyser
「Sidechain Analyser」セクションのパラメータでは、EVOC 20 PSによる入力信号の分析と使用の方法を制御します。聞きやすさとトラッキングを最高の状態にするために、これらのパラメータをきめ細かく調整してください。

「Sidechain Analyser」パラメータ
「Attack」ノブ: 上昇する信号レベルに対する各エンベロープフォロワー(分析の各フィルタ帯域に対応)の反応速度を指定します。この「Attack」時間の値を大きめにすると、分析入力信号の変化(レベルのスパイク)にゆっくりと追従するようになります。パーカッシブな要素を持つ入力信号(話し声やハイハットなど)の場合、アタックの値が大きすぎると、ボコーダーの音は歯切れが悪くなってしまいます。明瞭な発音にしたい場合は「Attack」パラメータをできるだけ小さくしてください。
「Release」ノブ: 下降する信号レベルに対する各エンベロープフォロワー(分析の各フィルタ帯域に対応)の反応速度を指定します。この「Release」時間の値を大きめにすると、分析入力信号のレベルが落ちても、ボコーダーの出力にしばらくの間その影響が残るようになります。パーカッシブな要素を持つ入力信号(話し声やハイハットなど)の場合、リリースの値が大きすぎると、ボコーダーの音は歯切れが悪くなってしまいます。ただしリリース時間が短すぎても、ボツボツとして粗い音になります。開始位置は「Release」値を8-10ミリ秒にしておくと便利です。
「Freeze」ボタン: オンにすると、現在の分析サウンドスペクトラムを無期限に保持(つまりフリーズ)します。「Freeze」ボタンを放すまでの間に入力されるソース信号は、分析フィルタバンクでは無視されます。また、「Attack」や「Release」ノブの設定には影響を受けません。
入力信号をフリーズする
入力信号をフリーズすると、その時点の信号特性が、「Synthesizer」セクションの複雑なフィルタ形状として反映されたままになります。便利な場合について例を示します:
話し声をソース信号とした場合、ある単語中の、例えば母音「a」のアタック段やテール段における信号特性を固定できます。
人間はいつまでも歌い続けるわけにはいきません。こうした人間の限界を補うには、「Freeze」ボタンを使います。分析ソース信号(ボーカルパート)がない場合に合成信号を維持する必要がある場合は、ボーカルのパートで(ボーカルフレーズの言葉の間に)ギャップがあったとしても、「Freeze」ボタンを使って現在の(歌部分のノートの)フォルマントレベルをロックします。「Freeze」パラメータは自動化できるため、このような場合に役立つでしょう。
Logic Proで、「Freeze」ボタンをタップすると、分析入力信号のサウンドスペクトラムが保持されます。