MainStageユーザガイド
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MainStageのSculptureでピックベースのサウンドをプログラミングする
基本的なベースは指で弾きます。この例では、「Pick」オブジェクトタイプを使用して、ピックで弦を弾く奏法をシミュレートします。「Timbre」パラメータを使用して、ピックが弦に当たる速度と強度の関係を調整します。「Variation」パラメータを使用して、ピックのバーチャルな素材の密度または硬さを定義します。
指を非常に柔らかいピックだと考えれば、硬いプラスチックのピックを再現するには「Pick」パラメータを変更すればよいことが分かります。
Sculptureでピック奏法をシミュレートする
MainStageで、「E-Bass Fingered Basic」設定を読み込みます。
Object 1の「Timbre」パラメータを最大値の1.00に設定します。
アタックが強くなっています。
いくつか異なる「Variation」設定を試してみて、ピックの材質による違いを感じ取ってください。
注記: 音源の音域全体にわたって、必ずしもすべての位置で実用的な結果が得られるわけではありません。
以下のパラメータの設定を使用すれば、E 0より高い2オクターブにわたって均一で実用的な設定が得られます。「Position」0.17(ピックアップディスプレイ)、「Strength」1.00(最大値)、「Timbre」0.90、および「Variation」0.56。
これらの設定を使用すると、サウンドが柔らかく、非常に薄くなることに気付くはずです。事実、クラビネットを連想させるようなサウンドが聞こえます。
SculptureでBody EQを使ってサウンドが薄くなる副作用を補正する
MainStageで、Body EQを有効にして、「Low」パラメータを0.60に設定すると、かなりの低音域がサウンドに追加されます。「Mid」は0.33に設定します。
現時点でのサウンドは十分に明るく、高音域を多少減衰させても問題ないので、「High」ノブを- 0.45に設定します。
ボリュームを調整します。「Level」ノブを2.5 dBに調整しても、歪みが生じることはないはずです。歪みが生じた場合は、「Low」ノブで低域を減らしてみてください。
この設定を「Pick Open Roundwound」として保存します。
Sculptureでベースギターの減衰をエミュレートする
ピックを使った演奏は、通常、母指球(親指の付け根の膨らみ)を使うミュートテクニックと組み合わされます。ピックを持つ右手は、物理的にはブリッジ位置で弦上に置かれることになります。このテクニックによって、倍音は少なくなりますが、よりパーカッシブでパンチのあるサウンドになります。演奏中に手の角度と圧力によって、サウンドの音色を多彩にコントロールすることができます。
この例では、Object 3を使用して、バーチャルな母指球をエミュレートします。「Timbre」パラメータで、発生させる減衰の種類を指定し、「Variation」で、減衰される弦セクションの長さを指定します。
MainStageで、Object 3のタイプを「Damp」に設定します。
Object 3の「Strength」を0.50に設定します。
ピックアップディスプレイでObject 3を少しだけ右側に(0.95の位置まで)移動させ、ブリッジに置かれる母指球の幅と位置をシミュレートします。
「Timbre」を最小値(- 1.00)に設定して、非常にソフトな減衰エフェクトを実現します。
「Variation」パラメータを最大値の1.00に設定します。
アタックフェーズで発生する金属音が、E0より高いオクターブ範囲でまだ聞こえます。
この音を抑えるには、「Material」パッドの小さな緑色の菱形をボールのすぐ下の位置まで移動させます。こうすると、低いキー範囲の「Inner Loss」値が大きくなります。
注記: 菱形をボールの真下に合わせるには、Optionキーを押しながらクリックする方法でも可能です。
この設定を「Pick Bass Half muted」として保存します。
Sculptureで指が弦に軽く触れたときのハーモニクスをシミュレートする
ハーモニクスは、サウンド全体の中の単独の部分音(倍音)です。弦上の特定のポイントをミュートすることでハーモニクスを聞くことができます。ハーモニクスを出すには、音が鳴らされる前に、(右利きのベーシストなら)左手の指を(弦を押さえるのではなく)弦に軽く置きます。弦を2分割する位置つまり弦のちょうど真ん中に指を置けば、最初の倍音であるオクターブが得られます。次の倍音はオクターブと5度上で、弦を3分の1と3分の2に分割する位置に指を置きます。次の倍音は、弦を4分の1と4分の3に分割する位置に指を置きます。
MainStageで、ダンパーとしてObject 3を使用します。「Damp」タイプを選択します。
Object 3の「Timbre」を1.00の値に調整します。
Optionキーを押したまま「Variation」スライダをクリックして、「Variation」を初期値0.00に設定します。
Object 3をピックアップディスプレイの真ん中(0.50)に移動させます。キーボードを弾くと、最初の倍音がハーモニクスとして聞こえるはずです。
演奏中にObject 3をピックアップディスプレイの左側にゆっくり移動させてみましょう。こうすると、倍音列を「スクロール」してたどっていくことができます。
この設定を「Flageolet Xmple」として保存します。
Sculptureでビンテージのフラットワウンドピックベースをエミュレートする
MainStageで、「Pick Bass Half Muted」設定を読み込みます。
「Material」パッドのボールを上方向にドラッグすると、よりこもったサウンドになります。
Object 3の「Strength」パラメータを0.70に上げます。この結果、フラットワウンドの弦を張ってあるミュートされたピックベースになります。
ヒント: Object 3をオフにすれば、1970年代のフェンダープレシジョンベースを彷彿とさせるサウンドが聞こえてきます。
この設定を「Flatwound Pick Damped」として保存します。
Sculptureでベルトケンプフェルト風のパーカッシブなベースをエミュレートする
MainStageで、Object 3をオンに戻します。
両方のピックアップを少しだけ左(0.08の位置)に移動させます。
バーチャルなピック(Object 1)を少しだけ外側(0.10の位置)まで移動します。
Body EQで「Low」ノブを最大値(1.00)に設定して、サウンドに磨きをかけます。
アタックフェーズでの大きな音を取り除くには、グラフィカルディスプレイを使用して、Body EQの中間周波数として値0.48を選択し、ノブを使ってこの値を0.51に上げます。Optionキーを押したまま「Body EQ」の「High」パラメータをクリックして、値0.00に設定します。
この設定を「Easy Listening Pick Bass」として保存します。