
Mac用Logic Proでリージョンを結合する
トランスポーズされていないオーディオリージョンどうしや、MIDIリージョンどうしを結合させることができます。オーディオApple Loopsのリージョンや、トランスポーズされているオーディオリージョンは結合させることができません。
オーディオリージョンを結合するには、リージョンどうしが同じトラック上で隣接している必要があります。圧縮オーディオファイル間でセグメントを結合すると、これらのファイルはAIFFフォーマットに変換されます。オーディオリージョンは非破壊的に結合されます。このため、結合したオーディオ(ミックスダウンと呼ばれます)の新しいファイルが作成され、オリジナルのリージョンに置き換わります。この新しいオーディオファイルは、お使いのハードディスクに保存され、プロジェクトオーディオブラウザに追加されます。
MIDIリージョンは同じトラックか隣接するトラックから選択する必要があります。MIDIリージョンどうしを結合すると、結合後のリージョンはオリジナルのリージョンの最初の名前(およびトラック)を引き継ぎます。選択したリージョンで「トランスポーズ」、「ベロシティ」、および「ダイナミクス」リージョンパラメータが異なっていたとしても、結合前にノーマライズされます。結合したMIDIリージョンのパラメータはすべて中立[デフォルト]の値に設定されます。
ミックスダウンが行われない状況
同じリージョンから分割された複数のリージョン(モノラルまたはステレオ)が同一トラック上に並んでおり、相対的な位置が変わっていない場合、ミックスダウンは行われません。この状況では、1つのリージョンが作成されます。
別々のサイドにパンされたトラック上にある2つのリージョンを結合させても、ミックスダウンは行われません。なぜなら、作成される2つのミックスダウンファイルは、(リージョンを使用する領域で)オリジナルのオーディオファイルと同一のものになるからです。
1つのトラック上で重なっている複数のオーディオリージョンが選択された場合、ミックスダウンは行われません。新しいオーディオファイルを作成するダイアログが表示され、そのファイル名はトラックの最初のリージョンの名前から付けられます。次に選択したリージョンがミックスされますが、ボリュームは同じでクリップスキャンもありません。
クリップスキャンを使った実際のミックスダウン
複数トラックからのオーディオリージョンを組み合わせた場合、各トラックの現在のパン値およびボリューム値により、新しいオーディオファイルのパンおよびボリュームの設定が決まります。
ステレオオーディオファイルの両サイド(2つのトラックそれぞれのモノチャンネル)を組み合わせたい場合、まず要素となるモノサイドのパンコントロールをそれぞれ左いっぱいおよび右いっぱいに設定します。
デジタルクリッピングスキャン(クリップスキャン)とミックスダウンのあと、選択していたリージョンが、ミックスダウンしたオーディオファイル全体を含む1つのリージョンに置き換えられます。
ミックスダウンについての考えが変わった場合は、「編集」>「取り消す」機能(Command+Zキー)でオリジナルのオーディオリージョンを復元できます。これを実行する場合はダイアログが表示されるので、新しく作成したミックスのオーディオファイルを保存するか削除するか選択します。保存する場合はプロジェクトオーディオブラウザに残るため、あとで利用や処理ができます。
ミックスダウン中は分解能32ビットのクリップスキャン機能により、可能な限り高いレベルがクリッピングなしで維持できます。
デジタルミックスダウンでのオーディオクロスフェード
デジタルミックスダウンは、選択したリージョン間でのクロスフェードをサポートしています。
「Logic Pro」>「設定」>「オーディオ」>「編集」と選択して(または「結合用のオーディオクロスフェードオプション」キーコマンドを使って)、クロスフェードのパラメータを指定します。

2種類のフェーダーがあります:
クロスフェードタイム(ms): クロスフェード全体の長さです。クロスフェードをオフにするには、この値を0に設定します。
クロスフェードカーブ: 直線的なクロスフェードにするには、この値を0に設定します。ほかの値(正または負)の場合、指数関数的なフェードが得られます。フェードアウトとフェードインは常に対称であるため、レベルのずれを防止できます。プリセットの値は、「時間」= 0 ms、「カーブ」= 0(直線的なフェード)です。