
Mac用Logic Proのエンバイロメントのトランスフォーマー設定
トランスフォーマーアイコンをダブルクリックすると「トランスフォーマー」ウインドウが開き、条件と操作を設定することができます。

「モード」ポップアップメニュー: トランスフォーマーによるMIDIイベントの処理方法を定義します。次の操作モードから選択できます:
操作を実行して不一致のイベントを通過させる: 条件に一致するMIDIイベントが処理されます。一致しないMIDIイベントは通過します。
操作を実行して不一致のイベントをフィルタリング: 条件に一致するMIDIイベントが処理されます。一致しないMIDIイベントは通過しません。
一致したイベントをフィルタリング: 条件に一致するMIDIイベントがすべてフィルタで除外されます。一致しないMIDIイベントは通過します。
一致したイベントをコピーして操作を実行: 条件に一致するMIDIイベントがすべてコピーされ、コピーの方に処理が加えられます。オリジナルのイベントと処理されたコピー(および条件に一致しないMIDIイベント)は通過します。処理されたコピーの前に、未変更のオリジナルの方が解析(処理)されます。
一致したイベントをコピーして操作を実行(逆順): 上記のオプションと同じですが、オリジナルは処理済みのコピーのあとで解析されます。これは、ノートイベントをパンコントローラに変換する場合などに使用することができます。この場合、パンメッセージがノートよりも先に送信されます。(多くのシンセサイザーでは、再生中のノートのパン位置を変更できません。)
条件スプリッタ(true -> 1番上のケーブル): 条件に一致するイベントに処理が加えられ、トランスフォーマーの最上位の出力に送られます。一致しないイベントは、未処理のままトランスフォーマーの2番目の出力に送られます。それ以外の出力は表示されないので使用しません。
交互にスプリット: トランスフォーマーを通過するイベントが上位2つの出力に交互に送られます。条件や操作は適用されません。
SysExマッパー(データバイト1 ->位置、データバイト2 ->値): このトランスフォーマーモードは、SysExメッセージの作成と編集に使用します。「トランスフォーマー」ウインドウでの操作が、値フィールドで指定したものに置き換えられます。このフィールドには、SysExメッセージの構成(長さ、チェックサムの有無、リアルタイムでは変更しないバイト値など)を入力することができます。
「条件」領域では、SysExメッセージのデータバイトに作用するMIDIイベントのタイプを選択します。(一般的にMIDIコントローライベントを使用します。)受信したMIDIイベントは、SysExメッセージのデータバイトを変更します。その際、以下の規則が適用されます:
データバイト1は、データバイトの位置を設定します。
データバイト2は、データバイトの値を設定します。
チャンネル1: 変更されたSysExメッセージが送られます。
チャンネル2: 変更されたSysExメッセージは送られません。
チャンネル3: 未変更のSysExメッセージが送られます。
チャンネル4-16: 使用されません(将来の用途に予約)。
「一致しないものをフィルタリング」チェックボックスを選択すると、受信したMIDIイベント(SysExメッセージを制御しない)が通過しないよう指定できます。通常は、この機能を有効にして、コントローラのデータがSysExのデータストリームに介入しないようにします。
トラックオートメーションスプリッタ(true -> 1番上のケーブル): 条件が一致する場合、入力イベントは、操作フィールドを通過したあとで、トランスフォーマーの最上位のケーブルに接続されたオブジェクトのトラックオートメーションに送られます。受信したMIDIデータは、該当する操作フィールドの設定によってフェーダーイベントデータへとトランスフォームされ、接続されているミキサーのチャンネルストリップのパラメータにオートメーションを適用できるようになります。例外: チャンネルのボリュームとパンでは、コントロールイベントが使用されます。
条件および操作を定義する: 条件と操作は、「トランスフォーム」ウインドウと同じものが使用されます。詳しくは、「MIDIトランスフォーム」ウインドウの概要を参照してください。唯一の違いとして、トランスフォーマーオブジェクトはリアルタイムで機能することから、位置とノートの長さは意味を持たない点が挙げられます。
ピッチベンドイベントを編集する: トランスフォーマーオブジェクトでは、14ビットのピッチベンドイベントを処理できます。このイベントには、2つの別個のデータバイトが含まれます。(「-1-」による加算/スケーリングにより)バイト1に加えられた変更は、バイト2にも影響します。データバイト2の操作を「スルー」に設定して、14ビットのピッチベンドデータが正しく処理されるようにしてください。