iPad用Logic Proユーザガイド
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iPad用Logic ProのSample Alchemyのグラニュラエフェクトコントロール
グラニュラ合成とは、サウンドを小さなパーツである「グレイン」に分解し、グレインを個別に操作することでサウンドを作成し操作するために使用される技術です。
グラニュラ合成では、サウンドは通常、オーバーラップした一連の短いグレインに分解されます。グレインの長さは数ミリ秒です。グレインは、連続したストリームとして、またはランダムなパターンまたはより構造化されたパターンとして、順番に再生されます。
グレインのピッチ、長さ、オリジナルサウンド波形の中での位置など、さまざまなパラメータを操作することで、多彩なサウンドや音色を作り出すことができます。グラニュラ合成では、サウンドの微妙な変化から急激な変化まで作り出せ、その他の合成方式では実現が難しいユニークで型破りなサウンドを作り出すために使用されることがよくあります。
このセクションのパラメータは、合成モジュールで「Granular」を選択したときに表示されます。
ソースハンドルをタップして、編集したいソースを選択します。
グラニュラモジュールのパラメータ
「Size」ノブ: 各グレインの長さを設定します(2-230ミリ秒)。
「Density」ノブ: オーバーラップ可能なグレインの数を設定します(1(オーバーラップなし)-10)。
「Size」パラメータと「Density」パラメータは相互に影響します。「Density」を1に設定すると、グレインが出力ストリームに1つずつ送られます。1つのグレインの送信が完了するとすぐに、次のグレインが送られます。「Size」を100ミリ秒に設定した場合、新しいグレインは100ミリ秒ごとに送られます。
「Density」を2に増やすと、1つのグレインが送信されている途中で次のグレインが送られます。「Size」が100ミリ秒の場合、新しいグレインは50ミリ秒ごとに送られることになります。1つ目のグレインと2つ目のグレインは互いにオーバーラップします。「Density」の値を高くすると、出力ストリームにさらに新しいグレインが挿入されます。新しいグレインの発生頻度が高くなり、オーバーラップも過密になります。
鋭いトランジェントが生じない滑らかなパッドサウンドを作成したい場合は通常、「Size」を100ミリ秒前後に設定し、「Density」を5グレイン前後に設定するのが最適です。鋭いトランジェントが生じるドラムなどのサウンドを作りたい場合は、「Size」を40-80ミリ秒に設定し、「Density」を2グレイン前後に設定するとよいでしょう。「Size」の値を低くすると、バズが発生して、サンプルのオリジナルのピッチが分からなくなることがあります。「Size」の値を高くすると、音が割れやすくなります。これらはいずれも、「Density」を上げることによって緩和できます。
「Random Time」ノブ: サンプル内のグレイン抽出位置に短いオフセットをランダムに追加します。デフォルト値が3% になっているのは、少しだけランダムにするとグラニュラエレメントの出力がスムーズになるためです。
「Random Pan」ノブ: 各グレインのステレオ位置にオフセットをランダムに追加します。