iPad用Logic Proユーザガイド
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iPad用Logic ProのVintage B3のビブラートとコーラス
Vintage B3は、実機のB3が備えているスキャナビブラートをエミュレートします。ほとんどのオルガン奏者は、スキャナビブラートを独立に使うことはあまりなく、レスリースピーカーの効果とうまく組み合わせます。もっとも、B3の名手と言われたブライアンオーガーのように、オルガンそのものに組み込まれたビブラートを好む奏者もいます。コーラスやビブラートの効果と、ロータリーキャビネットをシミュレートした効果を比べて、どちらが好みか確かめてみてください。
スキャナビブラートは、いくつかのローパスフィルタで構成される、アナログディレイラインによる効果です。ディレイラインの信号を、回転スキャナの付いた多極コンデンサスイッチでスキャンします。LFO(低周波オシレータ)ではシミュレートできない、独特の音響効果が得られます。オルガン自体にもビブラートエフェクトが組み込まれています。これは、スピーカーの回転によって得られるレスリー効果とは別のものです。Vintage B3では、どちらもシミュレートできるようになっています。
スキャナビブラートを使ったコーラス効果は、音程が定まった原音信号とビブラート信号をミックスして作られます。このオルガンのコーラスサウンドは、最新式のコーラスエフェクトとは異なります。
スキャナビブラートとコーラスのパラメータ
「Vibrato Lower」/「Vibrato Upper」ボタン: 下段と上段の鍵盤それぞれについてスキャナビブラートのオン/オフを切り替えます。ビブラートをかけるとオルガンの高音部が多少強調されます。実機のB3ではバスレジスタ(ペダル)信号と下鍵盤の信号がミックスされるため、下鍵盤のスキャナビブラート設定がペダルレジスタにも反映されます。
「Scanner Mode」スイッチ: 「Model」に設定すると、スキャナビブラートのサウンドをエミュレートします。「Real」に設定すると、ディレイラインおよび多極コンデンサで構成される、オリジナル回路をシミュレートします。ディレイラインタップをブレンドします。
「Vibrato」ノブ/フィールド: 3種類のビブラート設定(V1、V2、V3)と3種類のコーラス設定(C1、C2、C3)のいずれかを選択します。ビブラート設定では、ディレイラインの信号のみが聞こえます。Hammond B3と同様に、種類によってビブラートの強度が異なります。3種類のコーラス設定(C1、C2、C3)では、原音とディレイラインから得られた信号がミックスされて出力されます。
「Vibrato Rate」ノブ/フィールド: ビブラートまたはコーラスの速度を設定します。
「Chorus Int」ノブ/フィールド: ドライ信号(原音)とコーラス信号を混合します。このパラメータは、コーラス設定(C1、C2、またはC3)のいずれかが選択されている場合のみ有効になります。