Logic Proユーザガイド
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Logic ProのAmp Designerのモデル
Amp Designerの各モデルについて、音色や音の特徴と、従来から使われてきた音楽スタイルについて説明します。
Tweedコンボ
Tweedモデルは、1950年代から1960年代はじめにかけてのブルース、ロック、カントリーミュージックのサウンドに一役買った、アメリカンコンボをモデリングしています。ゲインを上げるにつれ、穏やかなディストーションから騒々しいオーバードライブまで滑らかに変化する、温かみがあって複雑かつクリーンなサウンドが持ち味です。半世紀が経っても、Tweedは今の時代の音を作り出すことができるでしょう。現代のブティックアンプの多くは、Tweed式の電気回路を基礎としています。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Small Tweed Combo | クリーンからクランチまで自在に変化する1 × 12インチコンボです。ブルースやロックに最適です。より鮮明な音を得るには、「Treble」および「Presence」コントロールの値を7前後に設定します。 | ||||||||||
Large Tweed Combo | この4 × 10インチコンボはベーシスト用に設計されていますが、ブルースやロックのギタリストにも使われました。「Small Tweed Combo」よりも開放的で透明感のあるサウンドですが、クランチなサウンドを作り出すこともできます。 | ||||||||||
Mini Tweed Combo | 10インチスピーカーを1個搭載した小型アンプです。数え切れないほどのブルースおよびロックアーティストに使われました。非常に迫力のあるサウンドです。Tweedコンボの持ち味であるクリーントーンとクランチトーンを作り出すことができます。 |
ヒント: Tweedコンボは、演奏の強弱に反応します。ノブを調整して歪んだ音を作ってから、ギターのボリュームノブのレベルを下げてよりクリーンなトーンを作ります。ソロに差し掛かったら、ギターのボリュームノブを上げてください。
クラシック・アメリカン・コンボ
Black Panel、Brown Panel、Silver Panelの各モデルは、1960年代中期のアメリカンコンボに着想を得ています。ラウドでクリーンな音になる傾向があります。ローエンドがタイトで、歪みは抑えられています。クリーントーンのロック、クラシックなR & B、サーフミュージック、トゥワンギーなカントリー、ジャズなど、音をはっきりとさせる必要のあるスタイルに適しています。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Large Black Panel Combo | 優しく、バランスの良いトーンの4 × 10インチコンボです。ロック、サーフ、R & Bの演奏者に好まれました。リバーブが飽和したゴージャスなコードや、非常に派手なソロに適しています。 | ||||||||||
Silver Panel Combo | ラウドでクリーンなトーンの2 × 12インチコンボです。パーカッシブで歯切れの良いアタックは、ファンクやR & B、複雑なコードワークに適しています。オーバードライブをかけるとクランチになりますが、ほとんどの演奏者はクリーンなトーンを好みます。 | ||||||||||
Mini Black Panel Combo | 適度にローエンドのインパクトが感じられる、明るく開放的な響きの1 × 10インチコンボです。わずかにオーバードライブ気味のクリーンなトーンを得意とします。 | ||||||||||
Small Brown Panel Combo | 滑らかで豊かな響きの1 × 12インチコンボです。細部のレベルは正確さが保たれています。 | ||||||||||
Blues Blaster Combo | トップエンドは明るく、ローエンドはタイトで明確な1 × 15インチコンボです。ブルースやロックの演奏者に好まれています。 |
ヒント: これらのアンプを使うとクリーンでタイトな音になりがちですが、Pedalboardのディストーションストンプボックスを使えば、トレブルは鋭くローエンドは非常に力強い、鮮明なクランチサウンドを作り出すことができます。Pedalboardのディストーションペダルを参照してください。
ブリティッシュスタック
ブリティッシュ・スタック・モデルは、4 × 12インチキャビネットとの組み合わせでヘビーロックのサウンドを大いに決定づけた、50および100ワットのアンプヘッドをモデリングしています。これらのアンプは、ゲインを中程度に設定すると、厚みのあるコードやリフに最適です。ゲインを上げると、叙情的なソロのトーンや、パワフルなリズム・ギター・パートに使うことができます。音のスペクトル上の複雑なピークとディップによって、激しいディストーションをかけても明るく魅力的なトーンが保たれます。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Vintage British Stack | パワフルかつ耳に心地よい歪みで有名になった、1960年代後期の50ワットアンプの音が再現されます。ゲインを最大にしても、音の透明感が保たれます。40年が経ってもなお、ロックのトーンの定番です。 | ||||||||||
Modern British Stack | 「Vintage British」ヘッドを受け継ぐ、1980年代から1990年代にかけてのモデルです。当時のハードロックやメタルのスタイルに最適化されました。「Vintage British」アンプに比べ、ローエンドはより深く、ハイエンドはより明るく、中域はより「スクープ」が効いています。 | ||||||||||
Brown Stack | 設計側の意図よりも低い電圧で使うことで、ブリティッシュヘッド独自のトーンを引き出すことができます。生み出される「ブラウン」サウンド(通常よりも歪みがあり、緩やかなトーンであることが多い)によって、面白い具合にギターの音の厚みが増します。 |
ヒント: クラシックなブリティッシュヘッドと4 × 12インチキャビネットという組み合わせは、ハイゲインでのリフに最適です。これらのヘッドは、小型のキャビネットを通しても良い音になり、ゲインを低めに設定するとクリーンな音になります。
ブリティッシュコンボ
ブリティッシュコンボには、1960年代のブリティッシュロックおよびポップスと切り離しては語れない、トレブルの効いた勢いのあるサウンドが取り込まれています。これらのアンプはハイエンドのレスポンスに特徴がありますが、まろやかな歪みと滑らかなコンプレッションによって、耳障りになることはほとんどありません。
モデル | 説明 | ||||||||||
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British Blues Combo | この2 × 12インチコンボは、ブリティッシュヘッドよりもクリーンな、ラウドでアグレッシブなトーンを生み出します。ゲインを高めに設定すると、厚みのある歪んだトーンになります。 | ||||||||||
British Combo | 1960年代初期のアンプに基づく2 × 12インチコンボです。繰り返すコードや歯切れの良いソロに最適です。 | ||||||||||
Small British Combo | 「British Combo」の半分のパワーの1 × 12インチコンボです。暗めで、開放感の少ないトーンになります。 | ||||||||||
Boutique British Combo | オリジナルの1960年代のサウンドを現代的に解釈した2 × 12インチコンボです。ほかのブリティッシュコンボに比べ、低域は強く、高域は穏やかで、より厚いトーンです。 |
ヒント: ブリティッシュコンボでは多くの場合、ほかの種類のアンプよりも「Treble」および「Presence」ノブを高めに設定できます。「British Blues Combo」の音がクリーンすぎる場合は、PedalboardのHi Driveストンプボックスと組み合わせてアグレッシブなブルーストーンを作ったり、Candy Fuzzストンプボックスと組み合わせて激しいロックトーンを作ったりすることができます。Pedalboardのディストーションペダルを参照してください。
ブリティッシュオルタナティブ
「Sunshine」モデルの基となる1960年代後期のアンプヘッドとコンボは中域周波数に深みがあり、ラウドでアグレッシブです。単音のソロやパワーコードに適しているだけでなく、音域の広いオープンコードにも適しています。このことから、1990年代の「ブリットポップ」バンドで使われて有名になりました。「Stadium」アンプは、不明瞭なディストーションになることなく、非常に高いレベル設定で演奏できるという点で評判です。ゲインを最大に設定しても、歯切れの良いトレブルと明快な音が保たれます。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Sunshine Stack | 4 × 12インチキャビネットと組み合わさった、力強い音のヘッドです。パワフルなポップロックのコードに適しています。トーンが暗すぎる場合は、「Treble」ノブを高めに設定すると音の開放感が増します。 | ||||||||||
Small Sunshine Combo | 「ビッグアンプ」サウンドとして知られる現代のアンプに基づく1 × 12インチコンボです。「Sunshine Stack」ヘッドよりも明るい、1960年代のブリティッシュコンボ風の音質です。4 × 12インチキャビネットと組み合わせても、良い音が得られます。 | ||||||||||
Stadium Stack | 1970年代のアリーナ・ロック・バンドでよく使われた、クラシックなヘッドと4 × 12インチキャビネットという構成です。Amp Designerのその他の4 × 12インチスタックに比べてクリーンなトーンですが、深みがあり印象的です。力強さと鮮明さの両方を求める場合に適しています。 | ||||||||||
Stadium Combo | 現代のアンプに基づく2 × 12インチコンボです。トーンは「Stadium Stack」よりも滑らかです。 |
ヒント: 「Stadium」アンプは音をゆっくりと歪ませることができるので、有名なユーザのほとんどはアグレッシブなファズペダルと一緒に使っています。PedalboardのCandy FuzzまたはFuzz Machineストンプボックスと組み合わせてみてください。Pedalboardのディストーションペダルを参照してください。
メタルスタック
メタル・スタック・モデルは、現代のハードロックやメタルのミュージシャンに支持されている、パワフルでゲインの高いアンプヘッドをモデリングしています。いずれも4 × 12インチキャビネットと組み合わされています。強い歪みから猛烈な歪みにいたるトーンが特徴です。ギターの音に、強力な低域、激しい高域、長いサスティンを求めるのであれば、これらのモデルが最適です。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Modern American Stack | ゲインの高いパワフルなアンプです。ヘビーロックやメタルに最適です。「Mids」ノブを使って、適切なスクープまたはブーストの量を設定します。 | ||||||||||
High Octane Stack | パワフルな高ゲインアンプですが、このモデルはゲイン設定を滑らかに変更できます。また、自然なコンプレッションです。速弾きのソロや、2音か3音のコードに適しています。 | ||||||||||
Turbo Stack | アグレッシブな音のアンプです。特にゲインを高めに設定すると、とげとげしい高域とノイジーな倍音が得られます。ミックスからギターの音を際立たせる必要があるときには、「Turbo Stack」を試してみてください。 |
ヒント: 「Turbo Stack」をディストーションペダルやファズペダルと組み合わせると、鋭いトーンが抑えられてしまう場合があります。リフを強く印象付けるには、ドライサウンドにしておく方が無難です。
その他のコンボ
このカテゴリのコンボおよびユーティリティモデルは、幅広い音楽スタイルに使うことのできる多用途アンプです。
モデル | 説明 | ||||||||||
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Studio Combo | 1980年代と1990年代のブティックコンボに基づく1 × 12インチコンボです。複数のゲインステージを使って、滑らかでサスティンの効いた歪みと共に、力強く明るいクリーンなサウンドを生み出します。4 × 12インチキャビネットと組み合わせると、より激しいサウンドが得られます。 | ||||||||||
Boutique Retro Combo | 1960年代のコンボのサウンドを組み合わせた現代の高級アンプから着想を得た、2 × 12インチコンボです。クリーンでクランチなトーンを得意とします。昔ながらの雰囲気の中に、現代のアンプの歯切れの良い高域と力強い低域を求める場合に適しています。このモデルのトーンコントロールは非常に感度が良く、ギタートーンを無数に作成できます。 | ||||||||||
Pawnshop Combo | 1960年代にアメリカの百貨店で販売されていた安価なアンプに基づく1 × 8インチコンボです。限られた機能や安っぽい作りをよそに、数多くのロック、ブルース、パンクの演奏者がひそかにこうしたアンプを使っています。スピーカーが小さいにもかかわらず、クリーンな音は温かく、歪んだ音は厚く響きます。 | ||||||||||
Transparent Preamp | トーンを変更しないプリアンプステージです。「Transparent Preamp」を有効にするには、「Model」ポップアップメニューではなく「Amp」ポップアップメニューを使うという点に注意してください。 |
ヒント: 「Pawnshop Combo」アンプをPedalboardのHi DriveまたはCandy Fuzzストンプボックスと組み合わせると、1960年代後期のハードロックのトーンをエミュレートできます。Pedalboardのディストーションペダルを参照してください。