MainStageユーザガイド
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- 「編集」モードの概要
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- チャンネルストリップの概要
- チャンネルストリップを追加する
- チャンネルストリップ設定を変更する
- チャンネルストリップのコンポーネントを設定する
- シグナル・フロー・チャンネル・ストリップを表示する
- メトロノームチャンネルストリップを非表示にする
- チャンネルストリップのエイリアスを作成する
- パッチバスを追加する
- チャンネルストリップのパンまたはバランス位置を設定する
- チャンネルストリップのボリュームレベルを設定する
- チャンネルストリップをミュートする/ソロにする
- マルチ音源出力を使用する
- 外部MIDI音源を使用する
- チャンネルストリップを並べ替える
- チャンネルストリップを削除する
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- 「チャンネル・ストリップ・インスペクタ」の概要
- チャンネルストリップ設定を選択する
- チャンネルストリップの名前を変更する
- チャンネルストリップのカラーを変更する
- チャンネルストリップのアイコンを変更する
- チャンネルストリップでフィードバック保護を使用する
- ソフトウェア音源チャンネルストリップのキーボード入力を設定する
- 個別のソフトウェア音源をトランスポーズする
- MIDIメッセージをフィルタリングする
- チャンネルストリップのベロシティをスケーリングする
- Hermode Tuningを無視するようにチャンネルストリップを設定する
- コンサートレベルおよびセットレベルのキー範囲を上書きする
- チャンネル・ストリップ・インスペクタでチャンネルストリップにテキストノートを追加する
- オーディオをセンドエフェクト経由でルーティングする
- グラフを操作する
- コントローラのトランスフォームを作成する
- 複数のコンサートでパッチやセットを共有する
- コンサートのオーディオ出力を録音する
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- エフェクトの概要
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- 音源: はじめに
MainStageのVintage Electric Pianoのピッチコントロール
ピッチパラメータを使用するには、コントロールバーの「Details」ボタンをクリックします。Vintage Electric Pianoは等分平均律でチューニングされています。このスケールから逸脱し、低域をより低く、高域をより高くできます。これはアコースティックピアノ(特にアップライトピアノ)の調律方法と同じです。また、各ノートのチューニングをランダムにモジュレートすることもできます。
「Pitch」パラメータ
「Tune」ノブ/フィールド: Vintage Electric Pianoのチューニングをセント単位で調整します。値が「0 c」(ゼロセント)であれば、中央のAキーが440 Hz(コンサートピッチ)になります。範囲は± 1/2半音です。
「Down」および「Up」ノブ/フィールド: ピッチベンドの範囲を半音単位で設定します。
「Warmth」ノブ/フィールド: 平均律スケールからの不規則な「ずれ」の量を設定します。各ノートのチューニングを次のノートから微妙にずらすことで、サウンドに活気と豊かさを加えます。
注記: 「Warmth」と共に「Stretch Tuning」の「Upper」または「Lower」を使用すると、コーラスエフェクトをかけすぎたときのようにサウンドのチューニングがずれてしまうことがあります。場合によっては、このエフェクトによりVintage Electric Pianoのサウンドチューニングがプロジェクトやコンサートに適さないほど大幅にずれてしまうことがあります。
「Lower」ノブ/フィールド: 低音域での平均律スケールからの「ずれ」を設定します。値を大きくするほど、低いノートがさらに低くチューニングされます。設定が0の場合、Vintage Electric Pianoは等分平均律でチューニングされ、各オクターブは上のオクターブの周波数を半分にしたものになります。
「Upper」ノブ/フィールド: 高音域での平均律スケールからの「ずれ」を設定します。値を大きくするほど、高いノートがさらに高くチューニングされます。設定が0の場合、Vintage Electric Pianoは等分平均律でチューニングされ、各オクターブは下のオクターブの周波数を2倍にしたものになります。
アコースティック音源でのストレッチ・チューニング
アップライトピアノとグランドピアノ(弦が長いのでアップライトほどではありませんが)の倍音構造には、不協和音があります。これは、弦を使用するほかの楽器にも当てはまりますが、弦の長さ、密度、および張力の関係で特にピアノに顕著に見られます。ピアノが鍵盤の音域全体で平均律で完全に調律されている場合、低音弦の倍音および高音弦の基音が互いにチューニングがずれて聞こえます。
この問題を回避するため、ピアノの調律師はストレッチ・チューニングと呼ばれる技術を使います。これは、ピアノの高音部の鍵盤を高く、低音部の鍵盤を低くチューニングする方法です。これにより、低音弦の倍音のチューニングが高音弦の基音と合います。つまり、ピアノでは、高音部の鍵盤と低音部の鍵盤のチューニングが合って聞こえるように、意図的にチューニングを(平均律から)ずらしてあります。
エレクトリックピアノには弦が存在しないため、和音が調和しないこの関係はVintage Electric PianoおよびVintage Electric Pianoがエミュレートするオリジナルの楽器には当てはまりません。ストレッチ機能は本来、アコースティックピアノの録音または演奏時に、Vintage Electric Pianoを一緒に使用するために用意されたものです。