Final Cut Pro X および Compressor でキャプションを使う

Final Cut Pro 10.4.4 および Compressor 4.4.2 では、iTunes Timed Text (iTT)、CEA-608、SRT フォーマットのキャプションを付けてビデオを作成し、配信できます。

キャプションとは、映像と同期して画面に映し出されるテキスト行のことです。主な用途は、聴覚に障がいのある方向けのクローズドキャプションです。字幕、カラオケ、ニュース記事のスクロール表示、テレプロンプターに使われることもあります。政府監督機関、放送局、ストリーミングサービスは、クローズドキャプションや字幕について具体的な規制を設けていることが少なくありません。

Final Cut Pro X では、プロジェクトのキャプションをタイムラインで直接作成したり、プロジェクトにキャプションを読み込むことができます。キャプションを追加したら、タイムラインで調整したり並べ替えたり、テキストの書式も変えられます。Final Cut Pro や Compressor を使えば、キャプションをビデオファイルに直接埋め込むか、個別のファイルとして用意して、プロジェクトを共有できます。

キャプションのフォーマットを選択する

Final Cut Pro でプロジェクトのキャプションを作成する場合、キャプション作りを始める前に、配信要件にいちばん合ったフォーマットを選択しておきます。

  • 放送、Web ストリーミング、DVD、Blu-ray の用途では、CEA-608 (CTA-608 や EIA0608 と呼ばれることもあります) を使います。CEA-608 では、テキストの書式設定オプションも、非ローマ文字の言語のサポートも限られています。CEA-608 フォーマットを使ったプロジェクトのキャプションは、メディアファイルに埋め込んで、または別個のファイルとして書き出せます。
  • iTunes Store、YouTube、Vimeo で配信する場合は、iTT を使います。iTT フォーマットは、iTunes Store でキャプション付きのメディアを配信するためのフォーマットです。iTT は、さらに多くのテキストの書式設定オプションと、幅広い言語に対応しているため、字幕には CEA-608 よりも iTT が適しています。
  • ビデオを Facebook、YouTube、Vimeo などのソーシャル Web サイトに投稿する場合は、SRT を使います。SRT では、各キャプションが番号、開始/終了のタイムコード、1 行以上の HTML タグ付きテキストで構成されます。SRT では、テキストの書式設定のオプションが制限されています。


キャプションを作成する

Final Cut Pro X では、キャプションには特別なキャプションロールが割り当てられます。キャプションロールを追加するには、「変更」>「ロールを編集」の順に選択します。Mac に設定されている言語のキャプションを追加したい場合は、「適用」をクリックします。プロジェクトが入っているライブラリにキャプションロールが追加されます。

別の言語でキャプションを作成したい場合は、各言語用にサブロールを作成します。Final Cut Pro で直接ほかの言語のキャプションを作成したり、翻訳したキャプションを該当するサブロールに読み込むことができます。

キャプションを入れたい位置に再生ヘッドを置いて、「編集」>「キャプション」>「キャプションを追加」の順に選択します (または「option + C」キーを押します)。キャプションレーンにキャプションクリップが配置され、タイムラインでキャプションエディタが開きます。キャプションエディタにテキストを入力してください。

キャプションを追加し、編集し、複数のキャプション間を移動できます。

  • 別のキャプションを追加するには、再生ヘッドを配置して、「option + C」キーを押します。
  • 既存のキャプションを編集するには、タイムラインでそのキャプションをダブルクリックし、キャプションエディタで適宜変更します。
  • 複数のキャプション間を移動するには、キャプションエディタで左右の矢印をクリックするか、「command + 左向き矢印キー」または「command + 右向き矢印キー」を押します。

Final Cut Pro X および Compressor は、キャプションの作成時にエラーがないか自動的にチェックしてくれます。Final Cut Pro では、エラーが見つかったキャプションはタイムラインで赤く表示されます。エラーの原因の説明と解決策が「キャプション」インスペクタに表示されます。Final Cut Pro および Compressor のキャプション検証について詳しくは、こちらの記事を参照してください。


キャプションテキストの書式を設定する

テキストの書式や色は変更できます。画面上のキャプションの配置も変えられます。選択したキャプションフォーマットによって、利用できるオプションは異なります。

キャプションの書式を設定するには、タイムラインでキャプションクリップを選択します。「キャプション」インスペクタにオプションが表示されます。1 つのキャプションにさまざまなテキスト書式を適用できます。


キャプションを調整する

キャプションを追加した後で、キャプションを画面に表示しておく時間の長さや位置をタイムライン上で調整できます。 

キャプションの表示期間を調整するには、タイムラインでキャプションクリップの開始位置または終了位置をドラッグします。

キャプションクリップの位置を調整するには、キャプションクリップをクリックし、左右にドラッグします。キャプションの位置は、キーボードショートカットを使って細かく移動したり、タイムコードを入力して調整したりすることもできます。

キャプションが重なり合わないようにしてください。キャプションが重なってしまうと、タイムラインで赤くなり、「キャプション」インスペクタにエラーメッセージが表示されます。プロジェクトを共有するには、重なったキャプションを訂正する必要があります。「編集」>「キャプション」>「オーバーラップを解決」の順に選択してください。


ほかの言語のキャプションを作成する

主要言語のキャプションをすべて調整し終わったら、完成したキャプションセットを複製できます。複製したキャプションセットを Final Cut Pro のタイムラインで直接翻訳できます。

  1. キャプションクリップを 1 つクリックし、「command + A」キーを押すと、キャプションがすべて選択されます。 
  2. 「編集」>「キャプション」>「キャプションを新しい言語に複製」の順に選択し、言語を選択します。新しい複製されたキャプションセットがタイムラインに表示され、新しい言語用のサブロールが作成されます。
  3. 特殊文字が必要な言語でキャプションテキストを入力したい場合は、システム環境設定の「言語と地域」でその言語を追加できます。その後、メニューバーの「入力」メニューから言語を選択し、その言語でキャプションエディタにテキストを入力できます。

ビューアに表示される言語は、以下の手順で変更できます。

  1. 「表示」>「タイムラインインデックス」>「ロール」の順に選択します。
  2. 「インデックス」で、ビューアに表示したい言語を選択します。

タイムラインインデックスでキャプションを管理する方法については、こちらを参照してください。


キャプション付きのプロジェクトを共有する

どのキャプションフォーマットでも、各言語のサブロールごとに個別のキャプションファイルを共有できます。CEA-608 では、メディアファイルにキャプションを埋め込んでプロジェクトを共有することもできます。

SRT では、SRT キャプションを別個のファイルとして読み込んだり書き込んだりできますが、CEA-608 キャプションのように出力メディアファイルに埋め込むことはできません。ほかのフォーマットのキャプションとは異なり、書き出した SRT キャプションはプレーンテキストエディタに読み込んで編集できます。

キャプションだけを書き出す

キャプションだけを書き出したい場合は、「ファイル」>「キャプションを書き出す」の順に選択します。ウインドウで、「ロール」セクションから言語を選択し、ファイルの書き出し先を選択して、「書き出す」をクリックします。

キャプションを焼き込む

多くの共有先で、キャプションを焼き込むオプションも選択できます。この場合、書き出したファイルにキャプションが恒久的に表示されます。「共有」ウインドウの「ロール」パネルで「キャプション」をクリックし、「焼き込む」の横にあるポップアップメニューから、焼き込むキャプションフォーマットを選択してください。

Compressor で共有する

プロジェクトを Compressor に送信し、Compressor を使って、YouTube、Vimeo、DVD などへの配信プロセスをバッチ処理できます。プロジェクトを、キャプションが一組入った標準の Compressor バッチとして Compressor に送信できます。

Compressor で iTunes Store 向けに用意したいプロジェクトなら、「ファイル」>「iTMS パッケージを Compressor に送信」の順に選択します。iTMS パッケージには、複数の言語と複数のフォーマットを含めることができます。


Compressor でキャプションを操作する

Compressor では、キャプションをジョブに読み込む形で、メディアファイルに追加できます。すでにキャプションが付いたプロジェクトを扱う場合は、ソースファイルをバッチに追加すると、キャプションが抽出されます。

キャプションを検証し、エラーを訂正し、キャプションのテキストとプロパティを調整し、キャプションを個別に書き出せます。その後、ビデオとキャプションを標準のトランスコード設定を使ってトランスコードするか、キャプション付きのビデオを YouTube に直接公開できます。Compressor でのキャプションの操作方法については、こちらを参照してください。


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