Logic Proユーザガイド
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Mac用Logic Proのサラウンドおよび空間オーディオの概要
Mac用Logic Proにはサラウンドの処理およびミキシングに関する豊富な機能が用意されており、ドルビーアトモスを使用した空間オーディオを含む主要なサラウンドフォーマットにもすべて対応しています。
サラウンド機能は、「Logic Pro」>「設定」>「詳細」で「すべての機能を有効にする」が選択されている場合に使用できます。
Logic Proでは、以下の3つの出力フォーマットでプロジェクトを作成できます:
ステレオ: すべてのチャンネルストリップの信号を2チャンネルオーディオ出力信号にルーティングします。この信号はステレオスピーカーまたはステレオヘッドフォンでモニタリングされ、ステレオのオーディオファイルにバウンスすることができます。
サラウンド: 「オーディオ」プロジェクト設定で設定したサラウンドフォーマットでプロジェクトを録音およびミックスします。サラウンドミックスのモニタリングは、専用のサラウンドスピーカーシステムで行うか、標準のヘッドフォンで空間オーディオモニタリングプラグインを使用したバイノーラルレンダリングを通じて行います。詳しくは、Logic Pro for Macの空間オーディオモニタリングを参照してください。
空間オーディオ(ドルビーアトモスを使用): Logic Proで空間オーディオミックスを作成します。
サラウンドでの録音とミキシング
あらゆるオーディオ信号を位置的にミキシングして、サラウンド空間の任意の場所に配置できます。Mac用Logic Proのサラウンドパンナーの概要を参照してください。
オーディオチャンネルストリップおよび音源チャンネルストリップにサラウンドプラグインを挿入し、これをサラウンドのAUXまたは出力にルーティングできます。サラウンドおよびマルチチャンネルに対応した数多くのエフェクトと音源が用意されています。Logic Proでサラウンドエフェクトを使うを参照してください。
Logic Proのサラウンドプロジェクトでは、マルチチャンネルで入力されたオーディオがインターリーブフォーマットのマルチチャンネルファイルとして記録されます。スプリットフォーマットのマルチチャンネルファイルを読み込んだ場合は、自動的にインターリーブフォーマットのマルチチャンネルファイルに変換されます。
サラウンドマスターチャンネルストリップで、サラウンドミックスがさまざまなフォーマットでどのように聞こえるかを確認できるプラグインが2つあります:
空間オーディオモニタリングプラグイン: バイノーラルレンダリング(およびオプションでヘッドトラッキング)を使用するヘッドフォンと、空間オーディオに対応したコンピュータまたはディスプレイの内蔵スピーカーで、Appleの空間オーディオフォーマットのサラウンドミックスを確認できます。詳しくは、空間オーディオモニタリングを参照してください。
注記: 「空間オーディオモニタリング」プラグインを使用するには、macOS Monterey 12.3以降がインストールされている必要があります。
Down Mixerプラグイン: ステレオなどのサラウンドフォーマットでサラウンドミックスをモニタリングできます。オーバーヘッドチャンネルを使用するサラウンドフォーマットでは使用できません。詳しくは、Logic ProのDown Mixerを参照してください。
マルチチャンネルのプロジェクトは、スプリットフォーマットとインターリーブフォーマットのどちらのサラウンドファイルとしてもバウンスできます。サラウンドオーディオファイルをバウンスするを参照してください。
Logic Proでは、サラウンドファイルのエンコードとデコードは行われません。Compressor App(Mac App Storeから購入可能)を使ってサウンドファイルをエンコードできます。
サラウンドを操作するには、選択したサラウンドフォーマットに必要な数の出力チャンネルを持つオーディオインターフェイスが必要です。例えば、5.1サラウンドフォーマットを使用する場合、オーディオインターフェイスには6つの出力が必要です。また、ミキシングの際に各チャンネルの音を聴くには、それと同じ数のスピーカー(および適切なチャンネル数のアンプ)も必要です。サラウンドフォーマットの概要を参照してください。
ドルビーアトモスを使用した空間オーディオでのミキシング
ドルビーアトモスに対応したシステムやデバイスでの再生と、ヘッドフォンでのバイノーラル再生に使用できる空間オーディオミックスを作成することできます。ドルビーアトモスミックスは、ベッドトラックとオブジェクトトラックで構成されます。ベッドトラックのミキシングとルーティングは、通常のサラウンドトラックと同様に行います。3D空間でのオブジェクトトラックの配置や移動には、3Dオブジェクトパンナーを使用します。各オブジェクトトラックの位置と動きを記述するオートメーション情報は、メタデータとしてオーディオ信号とは別に保存されます。ドルビーアトモスのプロジェクトを作成するを参照してください。
サラウンドマスターチャンネルストリップのドルビーアトモスプラグインでは、各オブジェクトトラックのオーディオメタデータおよびオートメーションメタデータと、サラウンドベッドからのオーディオがレンダリングされます。最大7.1.4のさまざまなサランドフォーマットでチャンネルストリップをモニタリングできます。スピーカーシステムでのミキシングだけでなく、サラウンドシステムでミキシングしない場合は、ヘッドフォンだけでミックスを異なるバイノーラルフォーマットでモニタリングすることもできます。ドルビーアトモスのモニタリングフォーマットを参照してください。
Logic Proはパーソナライズされた空間オーディオにも対応しています。対応するiPhoneで、頭と耳の測定を基にカスタマイズして作成できるプロファイルを使用することで、ヘッドフォンを使用した際のより正確な、臨場感あふれるオーディオ体験がもたらされます。
ドルビーアトモスミックスをADM BWFマスターファイルに書き出し、ストリーミングサービスに提出することができます。