iPad用Final Cut Proのライブマルチカム設定を変更する
iPad用Final Cut Proで、ライブマルチカム録画でカメラアングルとして使用するデバイスを接続したら、すべてのアングルが同じフォーマットで録画されるように録画設定を選択することができます。接続済みのデバイスが選択した設定に対応していない場合は、使用可能な最も近い設定が使用されます。個々のカメラアングルごとに録画設定をカスタマイズすることもできます。
ライブマルチカム録画中にiPadおよび接続された各デバイスに表示される情報を制御したり、Final Cut Proの「ライブマルチカム」画面でアングルの名前を変更したり、アングルを並べ替えたりできます。
ライブマルチカム録画設定を選択する
iPadでFinal Cut Proアプリ
に移動します。
「ライブマルチカム」画面で、ツールバーの
をタップしてから、以下の設定を必要に応じて調整します:
解像度: ライブマルチカム録画のフレームサイズ(720 HD、1080 HD、または4K)を選択します。
注記: ライブ録画中のストリーミング品質は最大で720p HDですが、接続したデバイスでは設定したフォーマットでビデオが録画されます(デバイスが対応している場合)。
方向: ポートレート(縦)またはランドスケープ(横)を選択します。
フレームレート: 一般的なビデオフレームレートのリストから選択します。
注記: ライブマルチカムセッションでは、4K/60 fpsまたは120 fps以外のすべてのフレームサイズとフレームレートの組み合わせを使用できます。
コーデック: ライブマルチカム録画のコーデックを選択します。HEVC(H.265)、Apple ProRes、Apple ProRes RAW、またはApple ProRes RAW HQを選択できます。
注記: ProRes RAWの録画には対応しているiPhoneモデルが必要です。
カラーとダイナミックレンジ: ライブマルチカム録画の色空間を選択します。
SDR(Rec. 709): 広く対応している標準ダイナミックレンジ(SDR)フォーマットで、高解像度(HD)テレビで一般的に使用されています。
HDR(HLG): SDRビデオよりも多くのレベルのブライトネスを取り込むハイダイナミックレンジ(HDR)フォーマットです。
「HDR(HLG)」は、デバイスにHDRディスプレイがある場合にのみ選択してください(12.9インチLiquid Retina XDRディスプレイなど)。HDRディスプレイ以外のデバイスでは、タイムラインのクリップが正しく表示されません。
Log: 対数伝達関数を使用してSDRビデオよりも広いダイナミックレンジを取り込むことで、ハイライトとシャドウの詳細を保持するログ形式です。このオプションでは、Logベースのワークフローでのカラーグレーディング用に、フラットでサチュレーションの低いイメージが作成されます。Logの録画にはiPhone 15 Pro以降が必要です。
Log 2: ハイライトとシャドウの詳細を保持しながら、Logよりも広い色域を実現し、ビデオの撮影とカラーグレーディングの自由度と精度を高めるログ形式です。このオプションでは、Logベースのワークフローでのカラーグレーディング用に、フラットでサチュレーションの低いイメージが作成されます。Log 2の録画には対応しているiPhoneモデルが必要です。
LUTでプレビュー: この設定をオンにすると、オリジナルのシーンの鮮やかさを保ったままビデオをSDRまたはHDRでプレビューできます。この設定は、Log、Log 2、Apple ProRes RAW、またはApple ProRes RAW HQで録画するときに表示されます。
LogからSDR(Rec. 709): SDR(Rec. 709)」を選択します。
LogからHDR(HLG): HDR(HLG)でビデオをプレビューします。
だれでも録画を開始可能: 接続されているどのデバイスでも、すべてのデバイスでの録画を開始または停止できるようにするには、この設定をオンのままにしてください。この設定をオフにすると、録画を開始または停止できるのはFinal Cut Proを実行しているiPadのみとなります。
カメラのインジケータ: この設定をオンにすると、各カメラアングルのライブマルチカム録画画面にインジケータが表示されます。
録画残り時間: 常に録画残り時間を表示するか、録画残り時間が少ないときにのみ表示するかを選択します。またはこの設定をオフにします。
バッテリー残量: 常にバッテリー残量を表示するか、バッテリー残量が少ないときにのみ表示するかを選択します。またはこの設定をオフにします。
LUT: この設定をオンにすると、「LUTでプレビュー」が有効になっている場合にインジケータが表示されます。
タイムコード: この設定をオンにすると、録画中にタイムコードが表示されます。
注記: 一部のiPadモデルでは、すべての設定を表示するために上にスワイプする必要がある場合があります。
設定を選択したら、設定の外をタップするか、ツールバーの
をタップして閉じます。
録画を開始するには、ライブマルチカムセッションを録画するを参照してください。
個々のカメラアングルごとに録画設定を変更する
デフォルトでは、ライブマルチカムセッションで接続されているデバイスはすべて同じ設定で録画します。しかし、特定のアングルでは録画設定を上書きしたい場合もあり得ます。例えば、あとで編集中にリフレームできるように、あるアングルの解像度(フレームサイズ)を上げたい場合があります。
iPadでFinal Cut Proアプリ
に移動します。
ライブマルチカムプロジェクトを開き、ツールバーの
をタップしてから、「ライブマルチカム」をタップします。
ライブマルチカムプロジェクトを設定するを参照してください。
「ライブマルチカム」画面で、アングルのプレビューイメージの右下隅にある
をタップします。
画面上部の
をタップしてから、必要な設定を選択します。
各設定について詳しくは、Final Cut Cameraユーザガイドのカメラ設定を変更する、オンスクリーンカメラガイドを使用する、カメラのオーディオ設定を変更する、および背面カメラと前面カメラを切り替えるを参照してください。
をタップしてすべてのアングル表示に戻ります。
特定のカメラアングルの焦点と露出をロックする
iPadでFinal Cut Proアプリ
に移動します。
ライブマルチカムプロジェクトを開き、ツールバーの
をタップしてから、「ライブマルチカム」をタップします。
ライブマルチカムプロジェクトを設定するを参照してください。
「ライブマルチカム」画面で、あるアングルのプレビューイメージに映っている被写体をタッチして押さえたままにします。
プレビューイメージ上部に黄色の「AE/AFロック」インジケータが表示されます。ロックを解除するには、プレビューイメージのどこかをタップします。
アングルの名前を変更する
iPadでFinal Cut Proアプリ
に移動します。
ライブマルチカムプロジェクトを開き、ツールバーの
をタップしてから、「ライブマルチカム」をタップします。
ライブマルチカムプロジェクトを設定するを参照してください。
「ライブマルチカム」画面で、名前を変更したいアングルの
をタップします。
「名称変更」をタップし、新しい名前を入力してから、「OK」をタップします。
アングルを並べ替える
iPadでFinal Cut Proアプリ
に移動します。
ライブマルチカムプロジェクトを開き、ツールバーの
をタップしてから、「ライブマルチカム」をタップします。
ライブマルチカムプロジェクトを設定するを参照してください。
「ライブマルチカム」画面でツールバーの
をタップします。
「接続済みのデバイス」の横にある「編集」をタップし、アングルの名前を上下にドラッグしてから、「完了」をタップします。