共有iPadの概要
共有iPadでは、複数のユーザがサインインすることができます。共有iPadとして使用するには、そのiPadを監視対象にする必要があります。共有iPadは教育だけでなく、ビジネスでも使用できます。複数のユーザがiPadを使用でき、デバイスを共有していても、ユーザ環境をパーソナライズすることができます。
共有iPadにはモバイルデバイス管理（MDM）ソリューションと、組織が発行および所有する管理対象Apple Accountが必要です。管理対象Apple Accountを使用するユーザは、組織支給の共有iPadにサインインできます。デバイスは、少なくとも32 GBのストレージがあり、監視されている必要があります。共有iPadは以下のデバイスでサポートされます:
すべてのモデルのiPad Pro
iPad（第5世代）以降
iPad Air 2以降
iPad mini（第4世代）以降
クラスルームアプリ
教師は共有iPadでiPad用のクラスルームアプリまたはMac用のクラスルームアプリを使用することもできます。「クラスルーム」ではiPadを最大限に利用できます。教師は生徒が作業に集中できるように、教室での共通のワークフローを管理するためのツールを使用します。共有iPadで「クラスルーム」を使用するための要件については、「クラスルームユーザガイド」を参照してください。
たとえば、教室内では、クラスからクラスへの移行がとても簡単です。生徒は、中断したところから簡単に作業を再開でき、生徒の作業は自動的に保存されます。「クラスルーム」と併用すると、インテリジェントなキャッシュにより、生徒が以前使用したiPadに戻ったときにすばやくサインインできます。
クラスルームアプリの管理対象外対面クラス
iPadOS 17.4以降およびmacOS 14.4以降を搭載したデバイスでは、この機能を使って、管理対象Apple Accountを持つ教師が、「クラスルーム」でApple School Managerクラスではなく管理対象外対面クラスを作成して使用することができます。
共有iPadの一時セッション
iPadOS 13.4以降では、ログイン画面で「ゲスト」をタップすると、すべてのユーザがユーザ名やパスワードを使用せずに一時セッションを開始できます。ゲストがログアウトすると、ブラウズ履歴を含めゲストのすべてのデータが削除されます。一時セッションでは、すべてのユーザがパスワードなしでiPadのロックを解除してアクセスできます。一時セッションで作業を行うユーザは、Webサイトやアプリにサインインする場合、この点を考慮する必要があります。管理対象Apple Accountは要求されないため、iCloudまたはクラウドベースのストレージを使用するか必要とするアプリは利用できない場合があります。
共有iPadで一時セッションを使用すると、ユーザはアカウント設定を変更することも、Appleのサービスにサインインすることもできません。例えば、ユーザは「メッセージ」やApp Storeにサインインすることはできません。
iPadOS 17以降を搭載した共有iPadの一時セッションでは、一時ユーザにQuotaSizeキーを使用できます。このキーを使うと、ユーザがサインインしている間にアプリやその他のメディアをインストールするために十分な領域を予約できます。
注記: 購入したブックを共有iPadの一時セッションに割り当てることはできません。ブックは個人用のApple Accountまたは管理対象Apple Accountを使用するユーザにのみ割り当てることができるためです。