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iPad用Logic ProのQuantec Room Simulator
Quantec QRS(Quantec Room Simulator)は、1980年代前半に発表されたモデルで、リアルな音響空間の説得力のあるシミュレーションにより、自然な透明感のあるリバーブを生み出す能力に定評がある、画期的なデジタルリバーブです。QRSは、新開発のアルゴリズムを活用して、同時期のほかのデジタルリバーブでは一般的だった耳障りな金属音の発生を抑えていました。この特長により、リアルなサウンドが求められる映画音楽、テレビ番組の制作、音楽の録音に好んで利用されています。
QRSは音楽業界で急速に人気を博し、空間的なサウンドの限界を押し広げる能力によってトップアーティストやスタジオに受け入れられてきました。QRSのフリーズ機能は特に人気が高く、ミュージシャンが声を重ねて、深みとテクスチャの加わった自然な無限リバーブを作り出すことができます。アルバム全体のサウンドを形作るために役立つこの機能によって、QRSは音楽制作のプロフェッショナルやアーティストにとって欠かせないツールになりました。そのリアルで臨場感のあるサウンドは、数多くの伝説的なレコードの制作で際立った特色を発揮しました。
1990年代後半に、Quantecはフルデジタルフォーマットで更新されたQRSアルゴリズムを搭載したYardStick 2402を発表しました。YardStickは、伝説的なQRSアルゴリズムを中核に維持しながら、Quantec Room Simulatorの進化を体現したモデルです。このラインは2008年にさらに改良されてYardStick 249xシリーズとなり、信号処理テクノロジーの進歩を活用して、ルームシミュレーションの改善と空間モデリングの精度向上を果たしました。YardStickは、自然な臨場感のあるリバーブ体験を提供し、近代的なスタジオ環境にシームレスに統合できるように、最新のI/Oオプションと制御インターフェイスを搭載しています。くつろげる部屋から巨大なコンサートホールまで、あらゆる音場を扱うことができる万能性がポストプロダクションで重宝されています。
今日のQuantec Room Simulatorプラグインには、ハードウェアからのオリジナルアルゴリズムを搭載した、QRSとYardStickの両モデルが含まれています。このプラグインにより、Quantec Room Simulatorをプロジェクトに簡単に組み込み、その透明なサウンドを使って空間と深みを作り出し、トラックに雰囲気を加えて魅力を高めることができます。
プロジェクトにQuantec Room Simulatorを追加するには、チャンネルストリップのオーディオエフェクトプラグインメニューまたはプラグイン領域で「Reverb」>「Quantec Room Simulator」と選択します。プラグインの概要を参照してください。プラグイン領域でプラグインを追加する/置き換える/並べ替える/削除するおよびミキサーでプラグインを操作するも参照してください。