「Final Cut Pro」のDelay Designerの概要
Delay Designerはマルチタップディレイです。従来のディレイ装置では、回路にフィードバックできるディレイ(タップ)は1回または2回が限界ですが、Delay Designerでは最大26回まで発生させることができます。これらのタップはすべてソース信号から送られます。タップは自由に編集できるので、聴いたことのないようなディレイ効果を作成できます。
Delay Designerでは、各タップで次の要素を制御します:
レベルとパンの位置
ハイパスフィルタとローパスフィルタ
ピッチトランスポーズ(上下)
そのほかに、エフェクト全体に関係するパラメータとして、同期、クオンタイズ、およびフィードバックがあります。
Delay Designerという名前が示すように、効果的なサウンドのデザインが可能です。基本的なエコーからオーディオのパターンシーケンサーまで、どのような場面でも使用できます。タップのタイミングと同期させることにより、複雑で展開や動きがあるリズムを作成できます。トランスポーズやフィルタリングと適切に組み合わせれば、音楽の可能性が広がります。また、複数のタップをほかのタップのリピートとして設定できます。これはシンプルなディレイでフィードバックコントロールを使用する場合と似ていますが、リピート部分を個別に調節できる点が違います。
Delay Designerは、モノ、ステレオ、またはサラウンドのクリップで使用できます。サラウンドで使用する際の詳細については、「Final Cut Pro」のDelay Designerをサラウンド環境で操作するを参照してください。
クリップにDelay Designerエフェクトを追加する方法や、エフェクトのコントロールを表示する方法については、「Final Cut Pro」のクリップにLogicエフェクトを追加するを参照してください。