macOS Server ユーザガイド
macOS Server で Xsan が利用可能なストレージを使用する方法
Xsan では、ユーザファイルおよびファイルシステムのデータは SAN ボリュームに保存されます。また、データはボリューム内の LUN 全体にストライプされるため、パフォーマンスが向上します。
メタデータとジャーナルデータ
Xsan では、メタデータファイルおよびファイルシステムのジャーナルを使用して Xsan ボリュームのファイルの情報が記録されます。ファイルシステムのメタデータには、ファイルの保存に使用されているディスクの具体的な部分や、ファイルがアクセスされているかどうかなどの情報が含まれます。ジャーナルデータには、ファイルシステムのトランザクションの記録が含まれます。これにより、障害が発生した場合にファイルの整合性が確保されます。
これらのファイルは、Xsan メタデータコントローラによって管理されますが、ファイルはコントローラ自体ではなく LUN に保存されます。メタデータは、ボリュームに最初に追加したストレージプールに保存されます。ジャーナルデータもメタデータと同じストレージプールに保存でき、ジャーナルデータ用に別のストレージプールを使用することもできます。ジャーナルデータは、1 つのストレージプールに保存する必要があります。
上位レベルでのストライピング
RAID システムで RAID 0(ストライピング)方式によってファイルが書き込まれるときは、ファイルがセグメントに分割され、RAID アレイのディスクドライブ全体に分散されます。これにより、ファイルの断片が(一度に 1 つずつではなく)同時並行的にアレイのディスクに書き込まれることで、パフォーマンスが向上します。
Xsan では、ストレージの階層でこれと同じ手法が適用されます。ボリュームの各ストレージプール内で、ストレージプールを構成する LUN 全体にファイルデータがストライプされます。データが同時並行的に書き込まれるため、パフォーマンスが向上します。
ストレージプールの各 LUN に書き込むデータのタイプを調整(メタデータ、ジャーナルデータ、およびユーザデータを混合または分散)することで、SAN のパフォーマンスを微調整できます。