Final Cut ProのSpace Designerのフィルタコントロール
Space Designerのフィルタはリバーブの音色を制御します。
複数のフィルタ・タイプから選択ができ、音量エンベロープとは別に、エンベロープでフィルタのカットオフを制御できます。フィルタ設定を変更すると、リバーブを通して再生されている間にサウンドが直接変更されるのではなく、IRが再計算されます。
クリップにSpace Designerエフェクトを追加する方法や、エフェクトのコントロールを表示する方法については、Final Cut ProのクリップにLogicエフェクトを追加するを参照してください。.
メイン・フィルタ・コントロール
メイン・フィルタ・コントロールは、インターフェイスの左下隅にあります。
フィルタ・オン/オフ・ボタン: フィルタセクションのオン/オフを切り替えます。
「Filter」のモードノブ: フィルタモードを設定します。
6 dB(LP): 明るい響きを作り出す、用途の広いフィルタモードです。ある程度のフィルタリング効果を得ながらも、素材となる信号の特徴的な部分は残したい場合に使用できます。
12 dB(LP): フィルタ効果を抑え気味にし、暖かいサウンドが欲しいときに役に立ちます。明るいリバーブを伸びやかに鳴らしたいときに便利なモードです。
BP: 1オクターブにつき6 dB減衰させるフィルタです。信号の低域と高域を減らし、カットオフ周波数付近の周波数をそのまま残します。
HP: 1オクターブにつき12 dB減衰の2極フィルタです。カットオフ周波数より低い周波数のレベルを下げます。
「Reso」(Resonance)ノブ: カットオフ周波数の上、下、または周辺の周波数を強調します。「Reso」ノブがどの程度サウンドに影響するかは、選択したフィルタモードによって大きく異なります。フィルタの傾斜が大きいほど、はっきりと音色が変わります。
フィルタエンベロープのコントロール
フィルタエンベロープは、「Filter Env」ボタンが有効なときにメインディスプレイに表示されますこれを使うと、時間軸に沿ってフィルタのカットオフ周波数を制御できます。フィルタエンベロープのどのパラメータも、パラメータバーで数値を入力して調整できます。または、「Space Designerでエンベロープを編集する」で説明している方法によってメインディスプレイのグラフィックスから調整することもできます。
注記: フィルタエンベロープを有効にすると、自動的にメインフィルタも有効になります。
「init level」フィールド: フィルタエンベロープの最初のカットオフ周波数を設定します。
「attack time」フィールド: 「break level」(下記を参照)に達するまでの時間を指定します。
「break level」フィールド: エンベロープが到達する、フィルタのカットオフ周波数の最大値を設定します。この値は、フィルタエンベロープがアタックフェーズからディケイフェーズに切り替わるポイントにもなります。つまり、アタックフェーズがこのレベルに達すると、そこからディケイフェーズが始まります。「break level」の値を「init level」よりも低くすると、変わった傾斜のフィルタを作り出すことができます。
「decay time」フィールド: (「break level」ポイントを過ぎてから)「end level」の値に達するまでの時間を指定します。
「end level」フィールド: フィルタエンベロープのディケイフェーズが終わるときのカットオフ周波数を設定します。