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Final Cut ProのSpace Designerの「Pre-Dly」(プリディレイ)
プリディレイは、原音信号が発生してからリバーブの初期反射音が発生するまでの経過時間です。
どのようなサイズおよび形状の部屋についても、プリディレイの値は、壁、天井、床と、その音を聞く人間との距離で決まります。Space Designerでは、「Pre-Dly」パラメータを調整して、自然なプリディレイにとどまらずにさまざまな状態を作り出すことができます。
実際上の観点から言えば、「Pre-Dly」の設定時間を極端に短くすると、信号の位置を特定しにくくなります。原音信号のサウンドにも影響する場合があります。一方、「Pre-Dly」の設定時間を極端に長くすると、エコーが不自然に聞こえることがあります。原音信号と初期反射音とが離れてしまい、元の信号とリバーブ信号の間が空いて聞こえることもあります。
さまざまなサウンドに理想的な「Pre-Dly」の設定は、原音信号の属性(より正確に言えばエンベロープ)によって異なります。通常、パーカッシブな信号では、弦楽器のようにアタックが徐々にフェードインする信号よりも「Pre-Dly」を短く設定する必要があります。最も良い設定方法は、音響エコーなどの望ましくない現象が出ない範囲で、プリディレイをできるだけ長くすることです。
以上は、さまざまな信号に適用できる、実際に存在する音響空間を作り出すための方法です。現実にはありえない音の広がりや自然界には存在しないリバーブやエコーを作り出したい場合は、「Pre-Dly」パラメータにさまざまな値を設定してみましょう。
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