CompressorでRAWビデオを読み込んで調整する
Compressorでは、Apple ProRes RAWや他社製のRAW処理機能拡張に対応しているフォーマットなど、さまざまなRAWビデオフォーマットを読み込むことができます。RAW処理を有効にしたあと、使用可能なRAW処理パラメータを変更できます。
対応しているiPhoneモデルで撮影されたProRes RAWビデオの場合、「ジョブ」インスペクタにあるCompressorのRAW処理コントロールを使用して、機械学習によるノイズ除去を適用できます（Appleシリコンを搭載したMacが必要です）。
ProRes RAW映像を読み込んでRAW処理を有効にする
初めてProRes RAW映像をCompressorに読み込むときは、Apple ProRes RAWメディア機能拡張を有効にする必要があります。
CompressorでProRes RAWビデオファイルを読み込みます。
Compressorのバッチ領域でProRes RAW映像を含むジョブを選択します。
「ジョブ」インスペクタのRAW処理領域で、「機能拡張設定」をクリックします。
システム設定アプリが開き、使用可能なメディア機能拡張が表示されます。
「Apple ProRes RAWプロセッサ」機能拡張をオンにして、「完了」をクリックします。
これで、Compressorの「ジョブ」インスペクタでRAW処理パラメータを調整できるようになりました。
ProRes RAW以外のフォーマットでRAW処理を有効にする方法については、Compressorでメディア機能拡張を使って他社製の形式を読み込むを参照してください。
RAW処理パラメータを調整する
「Apple ProRes RAWプロセッサ」機能拡張または適用可能な他社製の別のRAW処理機能拡張を有効にすると、CompressorでRAW処理パラメータを調整できます。
Compressorのバッチ領域で、RAW映像を含むジョブを選択します。
ジョブのインスペクタで、「RAW処理」セクションに移動します。
RAW処理パラメータが表示されない場合は、「Apple ProRes RAWプロセッサ」機能拡張または他社製の別のRAW処理機能拡張を有効にする必要がある場合があります。
使用可能なRAW処理パラメータを確認または調整します。
注記: 使用可能なパラメータは、使用中のRAWフォーマットのタイプによって異なります。他社製のRAWフォーマットでは、以下に記載されているコントロールと異なる場合があります。
ProRes RAW映像では、以下のコントロールを調整できます:
ISO: ポップアップメニューを使用して、RAWビデオの撮影に使用されたISO設定を上書きします。
露出補正: スライダをドラッグして、ISO設定を最大1段階まで上下に微調整します。
撮影時のホワイトバランス: 「色温度」スライダを有効にするには、このチェックボックスの選択を解除します。
色温度: スライダをドラッグして、ホワイトバランスのカメラ設定を青/アンバーの軸に沿って調整します。
RAWからログ: ポップアップメニューを使用して、RAWビデオファイルを変換するときに明るさとカラー情報のエンコード方法を選択します。
iPhoneで撮影されたProRes RAW映像の場合、「処理中」ポップアップメニューから「iPhone ProRes RAW」を選択すると、追加のコントロールを表示して調整できます:
色合い: スライダをドラッグして、ホワイトバランスのカメラ設定を緑/マゼンタの軸に沿って調整します。色温度だけでは修正できない色かぶりの修正に使用します。このスライダは、「撮影時のホワイトバランス」が選択解除されているときに使用できます。
デモザイク: ポップアップメニューを使って、RAWセンサーデータを標準のフルカラーRGB画像に変換する方法を選択します。「標準」を選択すると標準処理で使用されるのと同じデモザイクアルゴリズムが適用されます。「カスタム」を選択すると、以下のコントロールを有効にできます:
カラーノイズ:スライダをドラッグして色かぶりを補正します。
エッジコントラスト:スライダをドラッグして、オブジェクト間のコントラストを上げます。
詳細補正:スライダをドラッグして、画像全体のシャープさを高めます。
MLノイズ除去: イメージのノイズ量を減らすには、このポップアップメニューを使用して機械学習モデルを適用します（プレビューのパフォーマンスとトランスコードの速度が低下します）。「低」、「中」、「高」から選択できます。
注記: この機能にはAppleシリコンを搭載したMacが必要です。
RAW処理パラメータをリセットするには、以下のいずれかの操作を行います:
1つのパラメータをリセットする: 初期値にリセットしたいパラメータの横にある
をクリックします。すべてのRAW処理パラメータをリセットする: 「RAW処理」セクションの下部で、「戻す」ポップアップメニューをクリックしてオプションを選択します。
RAW映像を読み込んで利用可能なRAW処理パラメータを調整したあと、ほかのジョブプロパティを表示および変更したり、トランスコード命令を適用したり、メディアをRAW以外のフォーマットでプレビューしたり、バッチをトランスコードしたりできます。