iPhoneの補聴器両立性(HAC)について
連邦通信委員会(FCC)では、デジタル携帯電話の補聴器両立性(HAC)に関する規格を採択しています。FCCの規格に基づくiPhoneデバイスの補聴器両立性や、iPhoneと補聴器を併用する方法について説明します。
ほとんどのiPhoneデバイスは、補聴器両立性(HAC)に関するFCCの規格に準拠し、幅広い補聴器との併用に対応しています。また、多くのiPhoneモデルで「Made for iPhone」補聴器を使用できます。
iPhoneデバイスの補聴器両立性については、以下を参照してください。お使いのiPhoneのモデルがわからない場合は、こちらの記事を参考に調べてください。
補聴器両立性
モデル | モデル番号 | ANSI C63.19バージョン | HAC格付け1 | 「Made for iPhone」補聴器との両立性2 |
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iPhone 16e | A3212 | 免除規定DA 23-914に基づく準拠 | 2019 ANSI C63.19は対象外 | あり |
iPhone 16 Pro | A3083 | 免除規定DA 23-914に基づく準拠 | 2019 ANSI C63.19は対象外 | あり |
iPhone 16 Pro Max | A3084 | 免除規定DA 23-914に基づく準拠 | 2019 ANSI C63.19は対象外 | あり |
iPhone 16 | A3081 | 免除規定DA 23-914に基づく準拠 | 2019 ANSI C63.19は対象外 | あり |
iPhone 16 Plus | A3082 | 免除規定DA 23-914に基づく準拠 | 2019 ANSI C63.19は対象外 | あり |
iPhone 15 Pro | A2848 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 15 Pro Max | A2849 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 15 | A2846 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 15 Plus | A2847 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 14 Pro | A2650 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 14 Pro Max | A2651 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 14 | A2649 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 14 Plus | A2632 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone SE(第3世代) | A2595 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 13 Pro | A2483 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 13 Pro Max | A2484 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 13 | A2482 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 13 mini | A2481 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 12 Pro | A2341 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 12 Pro Max | A2342 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 12 | A2172 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 12 mini | A2176 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone SE(第2世代) | A2275、A2296 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 11 Pro | A2160 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 11 Pro Max | A2161 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 11 | A2111 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone XS | A1920 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone XS Max | A1921 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone XR | A1984 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone X | A1865、A1901 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 8 | A1863、A1905 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 8 Plus | A1864、A1897 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 74 | A1660、A1778、A1779 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 7 Plus4 | A1661、A1784、A1785 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone SE(第1世代)4 | A1662、A1723 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 6s4 | A1633、A1688 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 6s Plus4 | A1634、A1687 | 2011年 | M3、T4 | あり |
iPhone 64 | A1549、A1586 | 2011年 | M3、T4 | あり3 |
iPhone 6 Plus4 | A1522、A1524 | 2011年 | M3、T4 | あり3 |
ANSI規格C63.19-2011「American National Standard for Methods of Measurement of Compatibility between Wireless Communications Devices and Hearing Aids」に従って独立した研究施設で行われたテスト結果に基づいています。
iOS 7以降と「Made for iPhone」補聴器が必要です。お使いのモデルのiPhoneがサポートされているかは、補聴器のメーカーに確認してください。
補聴器モードを有効にした場合(iOS 5以降、詳しくは下記参照)。
iOS 16以降には対応していません。
HAC格付けとは
FCCのHAC規格では、米国規格協会(ANSI)C63.19の補聴器両立性規格に基づいて特定の携帯電話機を試験し、格付けすることが規定されています。補聴器両立性に関する2011 ANSI規格には、次の2種類の格付けがあります。
M:テレコイルモードで機能しない補聴器との音響結合を可能にするための、無線周波妨害の低減に関する格付け
T:テレコイルモードで機能する補聴器との誘導結合に関する格付け
これらの格付けは1~4段階で評価され、4がもっとも両立性に優れています。FCCの規格では、音響結合でM3またはM4、誘導結合でT3またはT4と格付けされれば、その携帯電話は補聴器両立性が確保されていると見なされます。
2019 ANSI C63.19規格は、この格付け方式を使用していません。
補聴器両立性格付けは、特定の補聴器が特定の電話機で正常に機能することを保証するものではありません。一部の補聴器は、補聴器両立性に関するFCCの規格を満たしていない携帯電話でも良好に機能する場合があります。特定の補聴器が特定の電話機で正常に機能することを確認するには、購入前に双方を同時に利用してみてください。
補聴器両立性および新しいワイヤレス技術について
HACの格付けがされている各iPhoneは、搭載されている一部のワイヤレス技術について、補聴器と併用するためのテストと格付けが行われています。ただし、iPhoneで使用されている一部の新しいワイヤレス技術については、補聴器との併用に関してテストされていない場合があります。補聴器または人工内耳をお使いのときに、さまざまな場所で携帯電話の全機能を試して、雑音が聴こえるかどうかを確認してください。補聴器両立性に関する情報については、サービスプロバイダまたは携帯電話の製造元にお問い合わせください。返品または交換ポリシーについては、サービスプロバイダまたは携帯電話の販売店にお問い合わせください。
補聴器のパフォーマンスを最高にする
携帯電話機には、補聴器のパフォーマンスに干渉する可能性がある無線送信機が搭載されています。特定の補聴器が特定の電話機で正常に機能することを確認するには、購入前に双方を同時に利用してみてください。すでにiPhoneと補聴器を所有している場合は、以下のヒントを参考にして、できるだけ快適にご利用ください。
iPhoneと補聴器を併用する場合、通常「M」(音響結合モード)で一番快適にご利用いただけます。このモードで補聴器を使うには、補聴器が「M」(音響結合モード)に設定されていることを確認し、iPhoneのレシーバーが補聴器の内蔵マイクの近くになるよう配置します。つまり、通話時に電話機を自然に持つのと同じ要領で、iPhoneを自分の頭部にあてます。補聴器は、内蔵マイク経由でiPhoneから音声を受信します。快適さを追求するため、iPhoneを補聴器に対してさまざまな位置にして使ってみてください。たとえば、耳の後ろにマイクがある補聴器では、iPhoneのレシーバーが耳の少し上に来るようにすると、パフォーマンスがよくなります。iPhone 4(GSMモデル)をお使いの場合は、補聴器両立性を有効にしてください(下記参照)。
音響結合で満足できる結果が得られなかった場合は、「T」(テレコイル結合モード)で補聴器を使ってみてください。このモードで補聴器を使うには、補聴器が「T」(テレコイル結合モード)に設定されていることを確認してください(テレコイル結合モードがない補聴器もあります)。iPhone 5以降をお使いの場合は、補聴器両立性を有効にしてください(下記参照)。
補聴器両立性を有効にする
iOS 13以降を搭載したiPhoneで補聴器両立性を有効にするには、「設定」>「アクセシビリティ」>「ヒアリングデバイス」の順に選択します。該当モデルのiPhoneで補聴器両立性を有効にすると、「T」(テレコイルモード)に設定されている補聴器との両立性を向上させるよう、電話機の音響設定が変更されます。
iPhone 6以前をお使いの場合は、補聴器モードを有効にすることができます。補聴器モードを有効にするには、「設定」>「一般」>「アクセシビリティ」の順に選択します。補聴器モードを有効にすると、GSM 1900MHz帯域の携帯電話電波の伝送能力が低下するため、2Gのモバイル通信範囲が狭くなることがあります。
「Made for iPhone」補聴器について
Appleは業界を代表するメーカーと協力し、iPhone専用設計の補聴器の開発に取り組んでいます。iPhone専用の補聴器は電源効率に優れ、高品質なデジタルオーディオをお楽しみいただける上、iPhoneから直接補聴器を管理することができます。「Made for iPhone」補聴器は、ライブリスニング機能にも対応しています。
オーディオストリーミングのための「ブリッジ」アクセサリ
一部の補聴器メーカーは、Bluetooth経由でiPhoneから音声を受信し、内蔵されている独自のワイヤレスオーディオストリーミング技術を使ってその音声を一部の補聴器に再送信する、特別な「ブリッジ」補聴器アクセサリを提供しています。詳しくは、聴覚訓練士や補聴器メーカーに確認してください。
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