Compressorでサポートされているキャプションの概要
キャプションは、ビデオプログラムにスーパーインポーズされ、プログラムの映像や音声と同期する一連のテキストです。Compressorでは、業界標準の2つのキャプションフォーマットでキャプションをビデオと組み合わせ、必要に応じて編集できます:
CEA-608クローズドキャプション: 元は耳の不自由な視聴者のために開発されたCEA-608クローズドキャプション(Line 21テキストとも呼ばれます)は、バーや空港などの騒音の多い環境のテレビでもよく使用されます。.sccファイル名拡張子が使用されるCEA-608クローズドキャプションには、多数のフォーマットオプションがあります。視聴者はテレビ番組、映画、Webビデオやその他のプログラムの視聴中にクローズドキャプションのオン/オフを切り替えることができます。Compressorでは、CEA-608キャプションを、iTunes Storeパッケージや多くのトランスコードプリセットに使用できます。
iTT(iTunes Timed Text)字幕: iTT字幕はiTunes Storeコンテンツ、YouTubeビデオ、およびVimeoビデオの字幕用のキャプションフォーマットで、外国語の翻訳や台詞の書き起こし、ナレーション、耳の不自由な方向けのオーディオの説明を配信するために使用できます。.ittファイル名拡張子が使用されるiTT字幕では、CEA-608キャプションに比べてフォーマットオプションが限られます。Compressorでは、視聴者がiTT字幕のオン/オフを切り替えられるようにするか(映画全体で翻訳字幕を表示する場合など)、字幕を強制的に画面に表示するか(映画の特定のキャラクターが別の言語を話す場合など)を指定できます。Compressorでは、iTT字幕をiTunes Storeパッケージに使用できますが、iTT字幕はビデオファイルに直接埋め込むことができないため、その他のトランスコードプリセットでの使用は限られます。
SRT(SubRipテキスト)字幕: SRT字幕は、外国語の翻訳や台詞の書き起こし、ナレーション、耳の不自由な方向けのオーディオの説明を配信するために使用できます。.srtファイル名拡張子が使用され、CEA-608キャプションに比べてフォーマットオプションが限られます。Compressorでは、視聴者がSRT字幕のオン/オフを切り替えられるようにするか(映画全体で翻訳字幕を表示する場合など)、字幕を強制的に画面に表示するか(映画の特定のキャラクターが別の言語を話す場合など)を指定できます。
Compressorでは、内蔵のプリセットおよび書き出し先の多くで、キャプションに対応します。例えば、「Appleデバイス」(H.264とHEVCの両コーデック)、「ProRes」、「DVDを作成」、その他QuickTimeムービー、MPEG-2、MPEG-4フォーマットを使用するプリセットで対応します。
このセクションでは、キャプションの読み込み、編集、および書き出しの方法など、Compressorの標準バッチでのキャプションの操作について説明します。
iTunes Storeパッケージにキャプションを追加することもできます。CompressorのiTunes Storeパッケージの概要を参照してください。
注記: Compressorはキャプション作成ツールではありません。CEA-608クローズドキャプション、iTT字幕、またはSRT字幕を最初から作成するには、Final Cut Proまたは他社製のキャプション作成アプリケーションを使用して.sccテキストファイル、.ittテキストファイル、または.srtテキストファイルを出力してから、Compressorにキャプションファイルを読み込みます。