iOS デバイスはサービスセット識別子 (SSID) を評価し、自動接続するネットワークを判定する際、以下の順序でネットワークへの接続を試みます。
- 「よく利用する」ネットワーク
- 最近接続したプライベートネットワーク
- プライベートネットワーク
- 公開ネットワーク
公開ネットワークは、ホテル、空港、カフェなどの公共の場所で、誰でもアクセスできるように用意されています。そのほかにも、Hotspot 2.0、Passpoint、EAP-SIM、一部の通信事業者やケーブル会社が提供している Wi-Fi 接続などが該当します。プライベートネットワークはそれ以外の、自宅や職場で設定されているネットワークや、iOS デバイスのインターネット共有などのネットワークです。
既知のネットワークは、ユーザの操作内容に応じて、「スコア」が付けられます。SSID に手動で切り替えた場合、そのスコアが上がります。手動で SSID から切断した場合、そのスコアは下がります。「よく利用する」ネットワークのスコアは高くなります。
iOS で上記の基準を評価した後も、複数のネットワークが残る場合は、SSID にセキュリティレベルに応じた優先順位が付けられ、以下の順序に従って選択されます。
ネットワークのカテゴリ | ネットワークのセキュリティ | |
---|---|---|
1 | プライベート | EAP |
2 | プライベート | WPA3 |
3 | プライベート | WPA2/WPA |
4 | プライベート | WEP |
5 | プライベート | セキュリティ保護されていない/公開 |
6 | 公開 | HS2.0/Passpoint |
7 | 公開 | EAP |
8 | 公開 | WPA3 |
9 | 公開 | WPA2/WPA |
10 | 公開 | WEP |
11 | 公開 | セキュリティ保護されていない/公開 |
カテゴリもセキュリティレベルも同じネットワークが複数見つかった場合は、受信信号強度 (RSSI) が最も強い SSID が選択されます。RSSI についてや、企業向けのワイヤレスローミングについては、こちらの記事を参照してください。
再起動後の自動接続について
再起動後、iOS の Wi-Fi の認証情報は、デバイスのロックを解除した後で利用できるようになります。デバイスのロックが解除されるまで、近くのネットワークへの自動接続は試みられません。