iOS、iPadOS、macOSが自動接続するワイヤレスネットワークの決定方法
ネットワークに自動接続する際、macOS Ventura、iOS、iPadOSはまず、よく利用するネットワークを試し、続いて、プライベートネットワーク、公開ネットワークの順に接続しようとします。
iOS/iPadOSデバイスやmacOS Ventura以降を搭載したMacは、サービスセット識別子(SSID)を評価し、自動接続するネットワークを判定する際、以下の順序でネットワークへの接続を試みます。
「よく利用する」ネットワーク
既知のネットワークには、ユーザの操作内容に応じてスコアが付けられます。ネットワークに手動で切り替えた場合、そのスコアが上がります。ネットワークへの接続を手動で切った場合、そのスコアは下がります。「よく利用する」ネットワークは、スコアが最高のネットワークです。
プライベートネットワーク
プライベートネットワークとは、自宅や職場で設定されているネットワークのことで、iOS/iPadOSデバイスやmacOS Ventura以降を搭載したMacのインターネット共有も含みます。macOS Ventura、iOS、iPadOSは既知のプライベートネットワークに、最近接続した順で再接続します。
公開ネットワーク
公開ネットワークは、ホテル、空港、カフェなどの公共の場所で、誰でもアクセスできるように用意されています。そのほかにも、Hotspot 2.0、Passpoint、EAP-SIM、通信事業者やネットワークアクセスプロバイダが提供しているWi-Fi接続などが該当します。
macOS Ventura、iOS、iPadOSで複数のプライベートネットワークや公開ネットワークが検出された場合は、以下の基準にそって、優先順位がこの順序でネットワークに付けられます。
構成方法(iOS 16.4、iPadOS 16.4、macOS Ventura 13.3以降):モバイルデバイス管理(MDM)を使って構成されているプライベートネットワークが、手動で接続したネットワークよりも優先されます。
サポートしている中で最高のWi-Fi規格:たとえば、Wi-Fi 6ネットワークがWi-Fi 5ネットワークよりも優先されます。
周波数帯:6 GHz、5 GHz、5 GHz(DFS)、2.4 GHzの順番。
セキュリティ:WPA Enterprise、WPA Personal、WEPの順番。
信号強度:RSSIについてや、企業向けのワイヤレスローミングについては、こちらの記事
セキュリティ保護されていない/公開ネットワークには、過去2週間以内に接続されていない限り、自動接続することはありません。
再起動後の自動接続について
再起動後、iOSやiPadOSのWi-Fiの認証情報は、デバイスのロックを解除した後で利用できるようになります。iOS/iPadOSデバイスのロックが解除されるまで、近くのネットワークへの自動接続は試みられません。