Compressorの「Appleデバイス」プリセット
Compressorに内蔵された「Appleデバイス」プリセットのほとんどでは、Appleデバイスでの再生向けに出力を最適化するために設計された.mfvファイルが出力されます。ステレオスコピックビデオの制作用の「Apple Vision Pro」プリセットでは、.movファイルが出力されます。
これらのプリセットでは、H.264、HEVC、MV-HEVCの3つのコーデックのいずれかが使用されます。「一般」、「ビデオ」または「オーディオ」インスペクタの上部にあるプリセット概要で、どのコーデックを使用しているかを確認できます。
注記: 「Appleデバイス」トランスコードフォーマットを使用するカスタムプリセットを作成することができます。
「Appleデバイス」プリセットのプロパティは、「一般」インスペクタ、「ビデオ」インスペクタ、「オーディオ」インスペクタ(後述)にあります。
プリセットの概要
インスペクタの一番上のセクションには、プリセット名およびトランスコードフォーマット、出力ファイルの予想サイズ、およびビデオとオーディオのプロパティの概要が表示されます。ジョブにプリセットを追加するか、プリセットのプロパティを変更すると、この概要は自動的にアップデートされます。
一般のプロパティ
名前: プリセットの名前が表示されます。
説明: プリセットの説明が表示されます。
拡張子: 出力ファイルの拡張子(.m4v)が表示されます。
セグメンテーションの書き出しを許可: このチェックボックスを選択すると、利用可能なメディアエンジンまたは共有コンピュータグループを使って出力ファイルが処理されます。セグメンテーションの書き出しには、macOS 14以降、およびApple M1 Max、M1 Ultra、M2 Max、M2 Ultra、またはM3 Maxを搭載したMacが必要です。共有コンピュータグループの使用について詳しくは、Compressorを使って複数のコンピュータでバッチをトランスコードするを参照してください。
フォーマット: このポップアップメニューを使って、出力にビデオとオーディオを含めるか、またはビデオのみを含めるかを指定します。
ネットワーク用に最適化: このチェックボックスを選択すると、ネットワークからファイルの一部のみがダウンロードされた時点で再生が始まるようになります。
リタイミング
トランスコード処理時にフレームレートの調整に使用する処理アルゴリズムを設定します。以下のいずれかのオプションを選択します:
以下のパーセントのソースを使用: 出力クリップの速度をソースクリップの速度のパーセント値で変更します。パーセント値フィールドに値を入力するか、横のポップアップメニュー(下向き矢印)からプリセット値を選択します。
設定: クリップの継続時間を設定します。フィールドに継続時間をタイムコードで入力するか、矢印をクリックして時間を増減します。
ソースフレームを[フレームレート] fpsで再生: クリップの再生速度を非破壊で変更します。フレームが増減されることはありません。このプロパティは、「ビデオ」インスペクタの「フレームレート」プロパティでソースファイルのフレームレートとは異なる値を指定した場合にのみ効果があります。例えば、フレームレートが24 fpsで継続時間が10秒のソースファイルをCompressorに追加して、「ビデオ」インスペクタで「フレームレート」プロパティを25 fpsに設定してから、「一般」インスペクタで「ソースフレームを25 fpsで再生」を選択した場合、トランスコードされたクリップ(25 fps)の継続時間は9秒と15フレームになります。
詳しくは、Compressorを使ってビデオおよびオーディオをリタイミングするを参照してください。
キャプション
「CEA-608キャプションを埋め込む」チェックボックスという1つのプロパティがあります。ジョブにCEA-608クローズドキャプションを追加していて、そのキャプションを出力ビデオファイルに挿入したい場合は、このチェックボックスを選択します。Compressorでサポートされているキャプションの概要を参照してください。
メタデータ
トランスコードへのメタデータの埋め込み方法を指定します。Compressorでメタデータ注釈を操作するを参照してください。
ジョブ注釈を使用: 「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈のメタデータを含めます。これがデフォルトのプリセットです。
ソース・ファイル・メタデータのまま: 既存のメタデータをソースファイルからトランスコードに渡します。「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈は無視されます。
すべてのメタデータと注釈を削除: トランスコードにメタデータを渡しません。
ジョブ注釈として表示できないメタデータをソースファイルから取り込む: 「ジョブ注釈を使用」が選択されている場合に選択できます。「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈のメタデータを含め、 既存のメタデータをソースファイルからトランスコードに渡します。
ビデオのプロパティ
フレームサイズ: このポップアップメニューを使って、出力ファイルの自動計算されるフレームサイズ(解像度)範囲を設定します。Compressorでのフレームサイズ変更の概要を参照してください。
出力アスペクト比に合わせてセンタークロップ: このチェックボックスを選択すると、「フレームサイズ」ポップアップメニューでアスペクト比を変更したときに、ビデオが新しいアスペクト比で中央に配置されるようになります。
ピクセルのアスペクト比: H.264、HEVC、またはMV-HEVCコーデックを使用するプリセットでは、ピクセルアスペクト比は自動的に「スクエア」に設定されます。
フレームレート: このポップアップメニューを使って、出力ファイルの再生レート(1秒当たりに表示されるフレーム数)を設定します。Compressorのリタイミングオプションを参照してください。
フィールドの順番: H.264、HEVC、またはMV-HEVCコーデックを使用するプリセットでは、フィールドの順番は自動的に「プログレッシブ」(フレームを完全にスキャン)に設定されます。
色空間: このポップアップメニューを使って、特定のディスプレイ装置で再現できる新しいカラーの範囲にソースファイルを変換します。オプションには、標準の色域(標準解像度および高解像度のテレビやコンピュータディスプレイなどのレガシー装置を含め、すべてのディスプレイ装置で表示可能)、広い色域(ほとんどの4Kテレビや新しいMac、iOSデバイス、iPadOSデバイスなど、広いカラーの範囲を再現できるディスプレイ向け)、およびハイダイナミックレンジ(HDR)の広い色域があります。デフォルトのオプションは「自動」で、適用されたプリセットに基づいて最適な色空間が自動的に選択されます。Compressorでの広色域とHDRの概要を参照してください。
RAWからログ:このポップアップメニューを使って、ProRes RAWの変換方法を選択します。「自動」を選択すると、変換方法が自動的に選択されます。手動プリセットを選択して、デフォルトを無効化することもできます。このオプションを選択できるのは、ソースがProRes RAWの場合だけです。
カメラのLUT:このポップアップメニューを使って、ソースに適用するカメラのルックアップテーブル(LUT)を選択します。ビデオを別の色空間に変換するには、カスタムLUTを選択してください。このプリセットは、ソースがProRes RAWで「RAWからログ」が「なし」以外の値に設定されている場合に有効になります。また、「ジョブ」インスペクタのビデオのプロパティで「カメラログ」が「なし」以外の値に設定されている場合にも有効になります。
シネマティック: このポップアップメニューは、iPhoneのカメラアプリを使って「シネマティック」モードで録画されたビデオで使用でき、シネマティックメタデータの処理方法を指定します(macOS 12以降が必要です)。次の2つのオプションがあります:
無視: 「シネマティックモード」エフェクトは出力にレンダリングされません。
レンダリング: 「シネマティックモード」エフェクトが出力にレンダリングされます。
注記: このメニューは、読み込んだビデオファイルに「シネマティック」モードのメタデータがある場合にのみ表示されます。ファイルの読み込み時にメタデータが保持されるようにするには、特定の設定を調整する必要がある場合があります。詳しくは、「Motionユーザガイド」を参照してください。
ステレオスコピック: このポップアップメニューは、ステレオスコピックファイルや、新しいステレオスコピックプリセットを作成するときに使用でき、ステレオスコピックビデオで左右の目のビューがどのように使用されるかを選択します:
自動: ソースメディアに基づいて、出力設定が自動的にフレームパッキングまたはモノスコピックから選択されます。モノスコピック出力の場合は、ヒーローアイがファイルのメタデータから特定できればヒーローアイが使用されます。そうでない場合は左目が選択されます。
左目のモノスコピック: ステレオスコピックソースの左目を使用してモノスコピックビデオを出力します。
右目のモノスコピック: ステレオスコピックソースの右目を使用してモノスコピックビデオを出力します。
両目(マルチビュー): ステレオスコピックソースの両目を使用してステレオスコピックビデオを出力します。このオプションを選択すると、コーデックは自動的に「MV-HEVC」に設定されます。
注記: MV-HEVCビデオを操作するには、AppleシリコンとmacOS 14以降を搭載したMacが必要です。
コーデック: H.264、HEVC、またはMV-HEVCを選択します。
H.264がデフォルトのコーデックとして使用される「Appleデバイス」プリセットを適用すると、macOS 10.13以降がインストールされている場合は「ビデオ」インスペクタでコーデックを「HEVC」に変更できます。HEVCの再生には、macOS 10.13、iOS 11、iPadOS 13、tvOS 11、またはそれ以降を搭載したAppleデバイスが必要です。
MV-HEVCを選択するのは、ステレオスコピックレイヤー化ビデオとして出力したいステレオスコピックソースメディアを操作している場合に限ってください。
空間ビデオ: このポップアップメニューは、「コーデック」が「MV-HEVC」に設定されている場合に使用でき、ファイルをApple Vision Proで再生できる空間ビデオとして出力するかどうかを指定します:
自動: ソースファイルに含まれるすべての空間メタデータを自動的に適用します。
オフ: トランスコードされたビデオに空間メタデータを含めません。
オン: トランスコードされたビデオにカスタムの空間メタデータを含めます。「空間ビデオ」が「オン」に設定されている場合は、ソースファイルのデフォルトの空間メタデータを変更できます:
視野: イメージの撮影に使用するレンズの水平視野。
ベースライン: イメージの撮影に使用する2つのカメラレンズの間の水平距離(軸間距離とも呼ばれます)。
水平視差: 3Dシーンで感じる深度を設定するために左右の目のイメージを横に動かす距離(コンバージェンスとも呼ばれます)。水平視差が負の場合は、素材のコンテンツは近くに見えます。正の場合は、コンテンツは遠くに見えます。
注記: これらの値を調整すると、Apple Vision Proでの視聴体験が変わり、ステレオの不快感を起こす場合があります。
エンコーダのタイプ: このポップアップメニューを使って、エンコーダのタイプを設定します。「コーデック」を「HEVC」に設定すると、このポップアップメニューが有効になります。以下の2つのオプションから選択します:
高速(標準品質): 高速なコーデックを使って標準品質で出力ファイルをエンコードします。
低速(高品質): 低速なコーデックを使って高品質で出力ファイルをエンコードします。
注記: エンコーダのタイプは、ハードウェアやプリセット構成によっては使用できません。
プロフィール: このポップアップメニューを使って、トランスコードに含まれる複雑さのレベルを設定します。「コーデック」を「H.264」に設定すると、このプリセットのデフォルトが「メイン」になります。「コーデック」を「HEVC」または「MV-HEVC」に設定した場合は、以下の2つのオプションから選択して、出力ファイルの色深度(赤、緑、青の各カラーチャンネルのカラーを表現するために使用されるビットの数)を設定します:
8ビットカラー: 画質とファイルサイズのバランスが適切になります。(このオプションは、HEVCのハードウェアエンコードをサポートしている最近のMacコンピュータでのみ使用できます。)
10ビットカラー: 高画質ですが、ファイルサイズは大きくなります。(このオプションではソフトウェアエンコードを使用するため、8ビットのハードウェアエンコードよりも大幅にパフォーマンスが低くなる可能性があります。)
マルチパス: このチェックボックスを選択すると、マルチパスエンコーディングが有効になります。マルチパスエンコーディングでは、ビデオフレームが複数回かけて解析されるため、出力ファイルの品質が高くなります。トランスコードを短時間(1パス)で行うためには、チェックボックスの選択を解除します。
注記: マルチパスエンコーディングは、ハードウェアやプリセット構成によっては使用できません。
Dolby Vision 8.4メタデータを含める: このチェックボックスを選択すると、出力ファイルにDolby Vision 8.4メタデータが含まれます。Dolby Vision 8.4は、HDRコンテンツをAppleデバイス用に最適化するために設計されたフォーマットです。このチェックボックスが選択されている場合、「色空間」は「Rec.2020 HLG」、「プロファイル」は「10ビットカラー」に設定されます。「コーデック」を「HEVC」または「MV-HEVC」に設定したときにのみ、このオプションを使用できます。
ビットレート: 「自動」チェックボックスを選択すると、ソースファイルのフレームサイズとデバイス互換性に基づいて、出力ファイルに適切なビットレートが計算されます。チェックボックスを選択しない場合は、スライダをドラッグするかテキストフィールドに値を入力することによって、ビットレートを手動で設定できます。
フレーム同期: 「自動」チェックボックスを選択すると、フレームレートが計算されます。
注記: これを有効にすると秒数フィールドにデフォルトで0(.0)と表示されますが、実際の値はエンコードプロセスで決定されます。
チェックボックスを選択しない場合は、スライダをドラッグするかテキストフィールドに値を入力して、出力ファイルにキーフレームを作成するキーフレーム間隔(フレーム数)を手動で設定できます。
360°メタデータ: このポップアップメニューを使って、出力ファイルに360°メタデータを含める場合にその種類を選択します:
自動: メタデータのフォーマットが、「ジョブ」インスペクタでのプロパティと、適用したトランスコードプリセットに基づいて自動的に選択されます。選択されたフォーマットはポップアップメニューの右に表示されます。
なし: 出力ファイルに360°メタデータが添付されません。
全方位ビデオV1: YouTubeやVimeoなどの共有サイトで最もよく使用されている360°メタデータフォーマットです。
全方位ビデオV2: それほど使用されていませんが、新しい360°メタデータフォーマットです。YouTubeおよびVimeoで使用されています。
詳しくは、Compressorを使って360°ビデオメタデータを表示するを参照してください。
クロップ、パディング、および回転
Compressorのクロップ、パディング、回転、反転のプロパティでは、最終的なクロップ、サイズ調整、アスペクト比、ビデオの向きをカスタマイズできます。
クロップでは、イメージからビデオコンテンツを切り取ることができます。パディングでは、出力イメージのフレームサイズを維持しながらイメージを縮小できます。これらのプロパティについて詳しくは、Compressorでのフレームサイズ変更の概要を参照してください。
「回転」と「反転」のプロパティを使って、Compressorで最終出力イメージを回転したり、反転したりすることもできます。これらにより、ワイドスクリーンイメージを回転して縦長にしたり、イメージを水平方向、垂直方向、または水平と垂直の両方向に反転したりできます。
注記: ステレオスコピック出力を準備する場合は、「クロップ」、「パディング」、「回転」、および「反転」の調整はおすすめしません。
クロップ: このポップアップメニューを使って、出力イメージのサイズを設定します。デフォルトの設定は「なし」ですが、メニューでクロップのプリセットを選択することで、出力イメージのサイズを変更できます。「ソースのレターボックスエリア」を選択すると、イメージのエッジが検出され、クロップ値が自動的に適用されます。この設定は、ソースファイルのレターボックス領域を削除したい場合に便利です。ワイドスクリーンイメージの上下の黒いバーが切り取られます。「出力アスペクト比に合わせてセンタークロップ」を選択すると、出力のフレームサイズを変更してもビデオが新しいアスペクト比で中央に位置するようにできます。カスタムクロップの場合は、「なし」を選択してから、「上」、「下」、「左」、および「右」の各テキストフィールドにピクセル値を入力します。
パディング: このポップアップメニューを使って、フレームのサイズを維持しながら出力イメージのスケーリングを設定します。これは特に、ソース素材の周囲にピラーボックス(フレームの左右の黒いバー)やレターボックス(フレームの上下のバー)を作成するときに便利です。デフォルトの設定は「なし」ですが、メニューでパディングのプリセットを選択できます。「ソースのアスペクト比を保持」を選択すると、出力のフレームサイズを変更してもアスペクト比が変化しないようにすることができます。カスタムパディングの場合は、「なし」を選択してから、「上」、「下」、「左」、および「右」の各テキストフィールドにピクセル値を入力します。
回転: このポップアップメニューを使って、出力イメージの回転を設定します。デフォルトの回転は「なし」ですが、イメージを90度、180度、または270度回転するように選択できます。これは、ビデオの撮影時にカメラの向きが正しくなかった場合に役立ちます。
反転: このポップアップメニューを使って、出力イメージを反転します。デフォルトの設定は「なし」ですが、「水平方向」、「垂直方向」、または「水平/垂直方向」を選択できます。この設定は、入力イメージの上下、左右、または上下左右を逆さにして出力イメージを作成したい場合に便利です。
注記: 「回転」プロパティは、常に「反転」プロパティの前に適用されます。
品質
Compressorの以下のプロパティでは、フレームのサイズ変更、クリップのリタイミング、デインターレースなど、イメージ解析に関する設定を指定します:
サイズ変更のフィルタ: このポップアップメニューを使って、サイズの変更方法を設定します。以下のオプションがあります:
直近ピクセル(最速): イメージのサイズを変更するときに、直近の隣接ピクセルがサンプリングされます。このオプションでは処理時間が最短になりますが、エイリアスアーティファクトが生じたりエッジがぎざぎざになったりする可能性が高くなります。
リニア: 重みの直線分布を使って、隣接ピクセル値が平均化されます。「直近ピクセル」よりもエイリアスアーティファクトが少なく、処理時間がやや長くなります。
ガウス: 重みのガウス分布を使って、隣接ピクセル値が平均化されます。処理時間と出力品質という、相反する要素のバランスおよび優先順位が中程度になります。
Lanczos2: 切断sinc関数を使って、隣接ピクセル値が平均化されます。このオプションでは「ガウス」よりも時間がかかりますが、結果がよりシャープになります。
Lanczos3: 「Lanczos2」と同様ですが、より多くのピクセル値が平均化されます。このオプションでは「Lanczos2」よりも時間がかかりますが、結果が改善されることがあります。
バイキュービック: バイキュービック関数を使って、隣接ピクセル値が平均化されます。処理時間と出力は「Lanczos2」および「Lanczos3」とほぼ同様です。
アンチエイリアス(最高品質): 出力品質は最高になりますが、処理にかなり時間がかかることがあります。
リタイミングの品質: このポップアップメニューを使って、リタイミングの方法を設定します。以下の4つのオプションがあります:
高速(直近フレーム): 直近の隣接フレームを使って、フレームが線形に補間されます。
標準品質(フレームブレンディング): フィルタを使って隣接フレームがブレンドされ、高品質な補間が生成されます。
最高品質(動き補正): 隣接フレーム間の移動領域を使用して補間するオプティカルフローを使って、高品質な出力が生成されます。
リバーステレシネ: テレシネ処理でフィルムの24 fpsからNTSCの29.97 fpsに変換する際に追加された余分なフィールドを削除します。Compressorでリバーステレシネを使うを参照してください。
適応の詳細: このチェックボックスを選択すると、出力時に高度なイメージ解析によってノイズ領域とエッジ領域が区別されます。
アンチエイリアスレベル: 出力イメージの柔らかさを設定します。柔らかさを高めるには、値をダブルクリックして新しい値を入力するか、スライダを右にドラッグします。このプロパティを使うと、メディアを拡大するときの変換品質を高めることができます。例えば、SDビデオをHDにトランスコードする場合、イメージにぎざぎざに表示されるエッジがあってもアンチエイリアスで滑らかになります。
詳細レベル: 出力イメージの細部の量を設定します。値を設定するには、値をダブルクリックして新しい値を入力するか、スライダをドラッグします。シャープニングをコントロールすることによって、イメージを拡大したときに細部を維持できます。ほかのシャープニング操作とは異なり、「詳細レベル」プロパティではノイズと輪郭の細部が区別されるため、通常は必要以上に画像が粗くなることはありません。この値を大きくすると、エッジがぎざぎざになることがありますが、「アンチエイリアスレベル」スライダを上げれば解消できます。
ディザリング: 選択すると、サイズが大きく邪魔に感じられるカラーバンディングなどのパターンを防止するために、特定の種類のノイズがイメージに追加されます。レンダリング後にイメージのノイズが多すぎる場合は、このチェックボックスの選択を解除します。
ビデオエフェクト
使用できるビデオエフェクト、およびビデオエフェクトをプリセットに追加する方法については、Compressorでエフェクトを追加する/削除するを参照してください。
オーディオのプロパティ
チャンネルレイアウト: このポップアップメニューを使って、オーディオ・チャンネル・レイアウトを設定します。
サンプルレート: このポップアップメニューを使って、音楽の波形(サンプル)をデジタルデータとして取り込む1秒当たりの回数を設定します。サンプルレートが大きいとオーディオ品質は高くなりますが、ファイルサイズは大きくなります。
サンプルサイズ: 「Appleデバイス」フォーマットを使用するプリセットのサンプルサイズは、常に「自動」に設定されます。
品質: このポップアップメニューを使って、オーディオ出力の品質を選択します。
ビットレート: このポップアップメニューを使って、エンコード後のオーディオに使用するビットレートを設定します。
ビットレート方式: このポップアップメニューを使って、オーディオのエンコードに使用する方式を選択します。以下の4つのオプションがあります:
固定ビットレート: 「ビットレート」で設定した値によって、エンコード後のオーディオのビットレートが決まります。
平均ビットレート: 「ビットレート」で設定した値によって、エンコード後のオーディオの目標平均ビットレートが決まります。このオプションでは、可変ビットレートよりも一貫したビットレートが得られます。
可変ビットレート(制限あり): 「ビットレート」で設定した値によって、エンコード後のオーディオの最大ビットレートが決まります。
可変ビットレート: Compressorによって決定された可変ビットレートを使ってオーディオがエンコードされます。このオプションを選択すると、「ビットレート」メニューが無効になります。
Dolby 5.1オーディオトラックを含める: このチェックボックスを選択すると、サラウンドサウンドが、Apple TV再生用のDolby Digitalオーディオトラックとして追加されます。
オーディオエフェクト
使用できるオーディオエフェクト、およびオーディオエフェクトをプリセットに追加する方法については、Compressorでエフェクトを追加する/削除するを参照してください。
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