Microsoft Entra IDからユーザアカウントをApple Business Managerに同期する
OpenID Connect(OIDC)を使用してユーザアカウントをApple Business Managerに同期することができます。このシステムを使用すると、Apple Business Managerのプロパティ(役割など)に、Microsoft Entra IDから読み込まれたユーザアカウントデータを追加できます。OIDCを使用してユーザアカウントを読み込むと、Microsoft Entra IDとの接続が解除されるまで、アカウント情報が読み取り専用として追加されます。その際、ユーザアカウントは手動アカウントになり、アカウントの属性が編集できるようになります。
開始する前に
OIDC接続を使用してMicrosoft Entra IDと同期する前に、以下を行う必要があります。
必要に応じて、使用するドメインを構成し、確認します。「新しいドメインにリンクする」を参照してください。Google Workspaceと連携するドメインをすでに確認済みの場合は、このプロセスを省略できます。
ドメインを構成、連携し、有効にします。「Microsoft Entra IDとのFederated Authenticationを使用する」を参照してください。
接続を設定する際は、管理者またはユーザマネージャの役割を持つユーザのメールアドレスを使って、それらのユーザがMicrosoft Entra IDからの通知を受け取れるようにする必要があります。
Microsoft Entra IDの設定を編集する権限のあるMicrosoft Entra IDのグローバル管理者に連絡します。
Microsoft Entra IDのユーザアカウントとApple Business Manager
OIDCを使用してMicrosoft Entra IDからApple Business Managerに同期されたユーザアカウントには、デフォルトで職員の役割が割り当てられます。同期が完了すると、「役割」ユーザアカウント属性のみを編集できます。この属性はApple Business Managerのユーザアカウントに保存されます。Microsoft Entra IDに書き戻されることはありません。
重要: Apple Business ManagerのEntra IDアプリで、30日間はユーザ名の再利用をしないでください。
サインイン属性
Apple Business Managerで管理対象Apple IDに使用する属性は、一意である必要があります。通常は、ユーザのメールアドレスを使用します。ユーザが、Apple Business Managerで管理者の役割を持つ既存のユーザとまったく同じ属性を持っている場合は、同期が実行されず、ソースのフィールドは変更されません。
ユーザプリンシパル名
ユーザアカウントが、管理者またはユーザマネージャの役割を持つ既存のユーザアカウントとまったく同じユーザプリンシパル名(UPN)を持っている場合は、同期が実行されず、ソースのフィールドは変更されません。
個人ID(Person ID)
Microsoft Entra IDのユーザアカウントがApple Business Managerに同期されると、Apple Business ManagerのユーザアカウントにユーザIDが作成されます。このユーザIDは、競合するユーザアカウントを識別するために使用されます。
ユーザIDの変更に関する重要な考慮事項:
以前にMicrosoft Entra IDから読み込まれたユーザアカウントのユーザIDを変更すると、そのユーザアカウントはMicrosoft Entra IDと同期されなくなります。
以前にMicrosoft Entra IDから読み込まれたユーザアカウントのユーザIDを変更した後、そのアカウントを再接続する場合は、「Microsoft Entra IDのOIDCユーザアカウントの競合を解決する」を参照してください。
Microsoft Entra IDのテナント
Apple Business ManagerでOIDCを使用するには、組織に他のApple Business Manager組織と同じMicrosoft Entra IDテナントが含まれていてはいけません。組織でOIDCを使用したい場合は、Microsoft Entra IDのグローバル管理者に連絡し、他の組織がOIDCで同じEntra IDテナントを使用していないことを確認してください。
Microsoft Entra IDのグループ
Microsoft Entra IDでは、ユーザインターフェイスを使用してグループアカウントを同期できますが、同期がサポートされるのは同じグループに属するユーザアカウントのみです。
Microsoft Entra IDでグループアカウントを構成している場合は、ユーザを個別に追加するのではなく、そのグループをApple Business ManagerのEntra IDアプリに追加することができます。
注記: Apple Business ManagerのEntra IDアプリは、サブグループには対応していません。
OIDCによるユーザ属性のマッピング
OIDCを使用してユーザアカウントをMicrosoft Entra IDからApple Business Managerに同期すると、以下のユーザ属性が読み取り専用として保存されます。この表では、各ユーザ属性が必須かどうかも確認できます。
重要: この表にない属性を追加すると、OIDC接続が使用できなくなります。
Microsoft Entra IDのユーザ属性 | Apple Business Managerのユーザ属性 | 必須 |
---|---|---|
givenName | 名 | |
surname | 姓 | |
userPrincipalName | 管理対象Apple IDとメールアドレス | |
objectId | (Apple Business Managerには表示されません。この属性は競合アカウントを識別するために使用されます。) | |
部署 | 部署 | |
社員ID | ユーザ番号 | |
employeeOrgData.costCenter | コストセンター | |
employeeOrgData.division | 部門 |
Microsoft Entra Connect Syncを有効にする
Apple Business Managerで、管理者またはユーザマネージャの役割を持つユーザでサインインします。
サイドバーの下部にある自分の名前を選択し、「環境設定」を選択して、「管理対象Apple ID」 を選択します。
Microsoft Entra Connect Syncを有効にし、「今すぐ同期」を選択します。
手動で同期する
Apple Business ManagerとMicrosoft Entra IDを手動で同期して、Microsoft Entra IDで加えられた変更を読み込むことができます。
Apple Business Managerで、管理者またはユーザマネージャの役割を持つユーザでサインインします。
サイドバーの下部にある自分の名前を選択し、「環境設定」を選択して、「管理対象Apple ID」 を選択します。
「Microsoft Entra ID」の下の「今すぐ同期」を選択します。