ストレージを最適化する iOS や iPadOS の仕組み
デバイス本体の空き容量が少なくなってくると、App のインストール、iOS や iPadOS のアップデート、曲のダウンロード、ビデオの撮影などの際に自動的に空き容量が確保されます。
空き容量を増やすため、ストリーミング済みの曲やビデオ、iCloud Drive のファイル、App の不要な部分など、一部のアイテムが削除されます。さらに、一時ファイルが削除され、デバイス上のキャッシュが消去されます。ただし、削除されるのは、再びダウンロードできるアイテムか、必要でなくなったアイテムだけです。
デバイス本体でストレージ使用量を確認する
「設定」>「一般」>「[デバイス] ストレージ」の順に選択します。デバイスのストレージを効率利用するためのおすすめのリストが表示される場合があります。その後に続いて、インストールされている App と、各 App が消費しているストレージの容量をまとめたリストが表示されます。App の名前をタップすると、その使用状況の内訳を確認できます。キャッシュに保存されたデータや一時データは、消費量として算入されない場合があります。
この詳細画面では、以下の操作ができます。
- App を取り除く:App 本体が使っている分のストレージを解放しますが、その書類やデータはそのまま保管しておきます。
- App を削除:App 本体とその関連データを削除します。
- App によっては、その書類やデータを一部削除できる場合もあります。
デバイスの空き容量がほとんどなくなり、容量を解放して空きを増やすこともできない場合、「ストレージの空き領域がありません」というメッセージが表示されることがあります。この警告メッセージが表示された場合は、おすすめのストレージ節約法を確認するか、あまり使っていないビデオや App などのコンテンツを削除する必要があります。
コンテンツのカテゴリ
デバイスで使われているコンテンツは、以下のカテゴリに分類されます。
- App:インストールされている App とそのコンテンツ、ファイル App の「この iPhone/iPad/iPod touch 内」ディレクトリに保存されているコンテンツ、Safari でダウンロードしたコンテンツ
- 写真:写真 App に保存されている写真やビデオ
- メディア:音楽、ビデオ、Podcast、着信音、アートワーク、ボイスメモ
- メール:メールとその添付ファイル
- Apple Books:ブック App に入っているブックや PDF
- メッセージ:メッセージとその添付ファイル
- iCloud Drive:デバイスにローカルにダウンロードされた iCloud Drive のコンテンツ。このコンテンツは自動的には削除できません。
- その他:Siri の音声、フォント、辞書などの削除できないモバイルアセット、削除できないログやキャッシュ、Spotlight のインデックス、キーチェーンや CloudKit データベースなどのシステムデータ。キャッシュ済みのファイルがシステムによって削除されることはありません。
- システム:オペレーティングシステムが消費している容量。お使いのデバイスやモデルによって異なります。
「おすすめ」を使ってストレージを最適化する
「設定」の「ストレージ」セクションで、ストレージを最大限に有効活用するための「おすすめ」が提示されることがあります。「すべてを表示」をタップすると、お使いのデバイスにおすすめされる節約法をすべて確認できます。
おすすめの節約法それぞれについて説明を読み、「使用」をタップしてその節約法を活用するか、おすすめの節約法をタップして、削除できるコンテンツを確認してください。
Finder または iTunes を使って iOS デバイス上のストレージ使用量を確認する
- macOS Catalina 10.15 を搭載した Mac では、Finder を開きます。macOS Mojave 10.14 以前を搭載した Mac または Windows パソコンでは、iTunes を開きます。
- デバイスをコンピュータに接続します。
- Finder または iTunes でデバイスを選択します。コンテンツのストレージ使用量がコンテンツタイプ別に積み上げ横棒グラフ状に表示されます。
- 横棒グラフの上にマウスを移動して、各コンテンツタイプが消費しているストレージ容量を確認します。
デバイス上のコンテンツのタイプと、各タイプに該当するデータについて、以下にまとめています。
- オーディオ:曲、オーディオ Podcast、オーディオブック、ボイスメモ、着信音。
- ビデオ:映画、ミュージックビデオ、テレビ番組。
- 写真:フォトライブラリ、カメラロール、フォトストリームのコンテンツ。
- App:インストールされた App。App のコンテンツは、「書類とデータ」に分類されます。
- ブック:iBooks のブック、オーディオブック、PDF ファイル。
- 書類とデータ:Safari のオフラインリーディングリスト、インストール済みの App 内に保管されているファイル、App のコンテンツ (連絡先、カレンダー、メッセージ、メールと添付ファイルなど)。
- その他:Siri の音声、システムデータ、キャッシュファイル。
「その他」に分類されるキャッシュファイルについて
Finder や iTunes では、キャッシュされた曲、ビデオ、写真は、実際の曲、ビデオ、または写真ではなく「その他」として分類されます。キャッシュファイルは、音楽、ビデオ、写真などのコンテンツをストリーミングまたは表示する際に作成されます。曲やビデオをストリーミングする際、そのコンテンツは再びアクセスするときに時間がかからないように、デバイスにキャッシュファイルとして保存されます。
デバイスの容量が不足してくると、キャッシュファイルと一時ファイルが自動的に削除されます。
デバイスに表示される使用量と Finder や iTunes に表示される数値が異なる場合
Finder や iTunes ではキャッシュファイルが「その他」として分類されるため、「ミュージック」または「ビデオ」として報告される使用量が違ってくる場合があります。デバイスで使用量を確認するには、「設定」>「一般」>「[デバイス] ストレージ」の順にタップしてください。
デバイスからキャッシュファイルを削除する必要がある場合
デバイスの容量が不足してくると、キャッシュファイルと一時ファイルが自動的に削除されます。自分で削除する必要はありません。
関連情報
- フォトライブラリのサイズを小さくするには、iCloud フォトライブラリを有効にしてデバイスのストレージを最適化してください。
- 「設定」>「ミュージック」>「ストレージを最適化」で、曲とビデオによるストレージ利用を効率化できます。詳しくは、こちらの記事を参照してください。
- iOS、iPadOS、macOS でのストレージ容量の表示方法については、こちらの記事を参照してください。