iPhone 17:背面ガラス
始める前に
警告
始める前に「バッテリーの安全性」を読み、作業スペースとバッテリーの取り扱いに関するガイドラインに従ってください。
始める前に、「破損したガラスに関する安全対策」を読んでください。
交換の仕方や部品の取り扱い方が不適切だったり、指示に従わなかったりすると、さまざまな不具合が生じる可能性があります。また、ワイヤレス充電が遅くなったように感じられたり、iPhoneが正しく充電されなかったりする可能性があります。こうした現象は、怪我、またはデバイスや部品などの器物の損傷につながるおそれがあります。
ツール
6.3インチ修理トレイ(土星のアイコン)
接着シートカッター
接着剤除去ツール
カメラキャップ
創傷防止の手袋
ディスプレイプレス
静電気放電防止ピンセット
エタノールワイプまたはイソプロピルアルコール(IPA)ワイプ
耐熱手袋
ナイロン製プローブ(ブラックスティック)
五角PL1.1 44mm半月型ビット
サイドシールド付きの安全ゴーグル
トルクドライバー(ブルー、0.65 kgf cm)
トルクドライバー(グリーン、0.45 kgf cm)
三角44mm半月型ビット
すべての修理に必要なツールの一覧を参照してください。

重要
初めて固定具を設定する場合は、「ディスプレイ取り外し用加熱式固定具」を参照してください。
この部品を交換する場合は、修理アシスタントを実行して、修理を完了することをおすすめします。すべての取り付け手順を完了すると、修理アシスタントがデバイスで利用可能になります。
取り外し
注:取り外しの手順がすでに完了している場合は、「取り付け」に進んでください。
トルクドライバーとPL1.1ビットを使って、USB-Cコネクタの両側にある2本のPL1.1ネジを取り外します。
ディスプレイ取り外し用加熱式固定具を使って、背面ガラスの接着シートを加熱します。
手順については「ディスプレイ取り外し用加熱式固定具の操作マニュアル」を参照してください。
注:iPhoneが固定具の中にある間は、iPhoneの下部にそって切り取ってください。
ディスプレイ取り外し用加熱式固定具からiPhoneを取り外し、背面ガラスを上に向け、USB-Cコネクタが開口部に向くように、iPhoneを修理トレイに置きます。
接着シートカッターを使い、iPhoneの側面と上部にそって、背面ガラスが外れるまでカットします。次に、背面ガラスを傾けて修理トレイの吸着カップに取り付け、iPhoneを開きます。
接着シートカッターの刃を背面ガラスと筐体の間に差し込みます。接着シートカッターは45度の角度で持ちます。側面にそって、アンテナバンドに到達するまでカットします。
背面ガラスをiPhoneの下部に向かって、少し隙間が見えるまでスライドさせます。接着シートカッターをiPhoneの上部に45度の角度で差し込み、上部にそって背面ガラスが外れるまでカットします。スピーカーグリルを傷付けないよう注意してください。
注意:フレックスケーブルの損傷を防ぐため、背面ガラスの下部を5度以上傾けて持ち上げないでください。
修理トレイのスロットに修理トレイの吸着カップを取り付けます。
注:トレイ下部のアイコンは、背面ガラスを持ち上げる方向と、吸着カップを付ける位置を示しています。
背面ガラスを傾け、吸着カップに固定します。 カメラが汚れないよう、カメラにカバーをかぶせることをおすすめします。
注:カメラにカバーをかぶせるときは、ニトリル製または糸くずの出ない柔らかい手袋を着用することをおすすめします。
注意:背面ガラスを持ち上げるときにフレックスケーブルを損傷しないよう注意してください。
警告
バッテリーにへこみ、穴、その他の損傷が見られる場合は、修理を中止してください。修理サービスオプションはsupport.apple.com/ja-jp/repairで確認できます。
背面ガラスが割れている場合は、筐体をチェックします。筐体の中にガラスの破片がある場合は、サイドシールド付きの安全ゴーグルと創傷防止手袋を着用し、静電気放電防止ピンセットを使って破片を取り除きます。次に、エタノールワイプかIPAワイプを使って、筐体の外周にある接着シート上に残っている破片をすべて取り除きます。作業スペースに残っているガラスの破片を掃除機ですべて吸い取ります。
トルクドライバーと三角ビットを使って、ロジックボードの下部カウリングから三角ネジを2本取り外します。次の手順に進む前に、すべての手順を完了します。
カウリングを取り外し、再度取り付けるまで保管しておきます。
バッテリーフレックスケーブルの端を持ち上げて、コネクタから外します(1)。次に、背面ガラスフレックスケーブルの端を持ち上げて、コネクタから外します(2)。
注意:iPhoneの電源が確実にオフのままになるよう、必ず最初にバッテリーフレックスケーブルの接続を外してください。
背面ガラスの端の部分を持ち、吸着カップのタブを引いて、背面ガラスから外します。清潔で平らな台の上に、背面ガラスを裏返して置きます。
取り付け
ネジ位置図

吸着カップを修理トレイから取り外します。
接着剤除去ツールかブラックスティックを使って、接着シートを筐体から少しはがします。静電気放電防止ピンセットを使って、接着シートを引っ張り出します。この手順を繰り返して、筐体の周囲からすべての接着シートを取り除きます。
注意:カメラアセンブリや、フロントカメラのアーススプリング、付近の部品に触れないよう注意してください。
エタノールワイプかIPAワイプを使って、背面ガラスと筐体の縁に残っている接着シートをすべてきれいに拭き取ります。
注意:背面ガラスに接着剤除去ツールは使用しないでください。
筐体を、USB-Cコネクタが開口部側に来るようにして修理トレイに置きます。
注意:交換用背面ガラス接着シートを貼り付ける前に、背面ガラスや筐体に残っていた接着剤がすべて取り除かれているか確認してください。
重要:交換用背面ガラスを取り付ける場合は、保護用の裏紙を交換用背面ガラスの上部と下部からはがします。
交換用背面ガラスの接着シートを筐体に合わせます。
交換用背面ガラス接着シートには、上部の裏紙、中央の裏紙、下部の裏紙があります。裏側の剥離フィルムのタブをつまみます。次に、接着シート下部の裏紙をゆっくりはがしながら、接着シートを筐体に押し当てて貼っていきます。
重要:上面の裏紙は、まだはがさないでください。
背面ガラス接着シートをよく確認します。接着シートが筐体の縁と正しくそろっている場合は、手順8に進みます。そろっていない場合は、接着シートをはがし、必要に応じて筐体の縁をきれいにして、手順5と6を再度行います。
ブラックスティックの平らな方の端を使って、背面ガラスの接着シートを筐体に接着させます。ブラックスティックで筐体の端の周りを少なくとも3周なぞり、接着シートが均等に貼り付けられていることを確かめます。
上部の裏紙をはがします。
重要:筐体の端の残りの裏紙ははがさないでください。
修理トレイに吸着カップを取り付けます。
背面ガラスの右端を筐体の右端に合わせます。背面ガラスの端にそって軽く押し、背面ガラスを吸着カップに固定します。
注意:背面ガラスを吸着カップに固定する際は、背面ガラスの背面を押さないでください。背面を押すと、機能に悪影響を与える可能性があります。
背面ガラスフレックスケーブル(1)の端をコネクタにはめ込みます。バッテリーフレックスケーブルの端をコネクタにはめ込みます(2)。
ロジックボードの下部カウリングを取り付けます。
グリーンのトルクドライバーと三角ビットを使って、カウリングに新しい三角ネジ(923-13862)を2本取り付けます。
中央の裏紙の最初のタブ(1)を、筐体の左下から反時計回りにはがします。2番目のタブ(2)を、筐体の左下から時計回りにはがします。3番目のタブ(3)を、筐体の右下から反時計回りにはがします。
注意:中間にある剥離フィルムの3番目のタブは、1本のフレックスケーブルの下を通っています。裏紙を取り外すときにフレックスケーブルに損傷を与えないようにしてください。
背面ガラス接着シートをよく確認し、位置が正しいか、傷やしわがないかをチェックします。接着シートに損傷がある場合は、接着シートをはがし、交換用接着シートを貼り付けてください。
警告
背面ガラスに緩んだネジや余分なネジがないか、その他の小さな部品が磁化済みの部分に付着していないか注意深く調べます。これらの小さな部品は、iPhoneを損傷し、iPhoneを組立て直す際に安全性や機能上の問題を引き起こす可能性があります。
バッテリーにへこみ、穴、その他の損傷が見られる場合は、修理を中止してください。修理サービスオプションはsupport.apple.com/ja-jp/repairで確認できます。
吸着カップのタブを引いて、背面ガラスから外します。背面ガラスを元の位置まで倒し、筐体に収めます。
背面ガラスを筐体の上に平らに置きます。
吸着カップを修理トレイから取り外します。
注意:カメラのレンズに触れないでください。
修理トレイ内でiPhoneを裏返し、ディスプレイが上を向くようにします。ディスプレイの4つの箇所(画像を参照)を同時に押します。
注意:背面ガラスと筐体の間にフレックスケーブルが挟まらないよう注意してください。背面ガラスの縁を触って、でこぼこや隙間がないか確かめます。背面ガラスが平らに収まっていない場合は、取り外し手順2~5を繰り返し、フレックスケーブルに損傷がないか確認します。次に、取り付け手順1~19をもう一度行い、手順20に進みます。
iPhoneを上向きに置いた修理トレイをディスプレイプレス内に置きます。レバーを下げてディスプレイプレスをロックします。
ディスプレイプレスのビープ音が鳴り、タイマーの表示が0になるまで待ちます。レバーを下げ(1)、リリースノブを引きます(2)。レバーを持ち上げます(3)。
ディスプレイプレスから修理トレイを取り出します。
トルクドライバー(ブルー)とPL1.1ビットを使って、USB-Cコネクタの両側に2本の新しいPL1.1ネジを取り付けます。新しいネジをそれぞれ取り付けながら、カチッという音が5回鳴るのを数え、ネジが完全に締まっていることを確認します。
注:モデルに合わせて、正しい色のネジを使用してください。
ブラック(923-13963)
ラベンダー、ミストブルー、セージ、ホワイト(923-13964)
注意:ネジがしっかり固定されない場合は、ネジを取り外します。次に、新しいPL1.1ネジのセットを取り付けます。新しいネジにしてもまだ平らに収まらない場合は、取り外しと取り付けの手順をすべて繰り返します。
重要
交換した部品によっては、修理を完了するために修理アシスタントがデバイスで利用可能になる場合があります。修理アシスタントの起動方法について詳しくはこちらを確認してください。
注:修理アシスタントを実行していない場合、デバイスの「部品と修理の履歴」で部品のステータスが「修理完了」と表示され、セルフサービス修理のためのApple Diagnosticsで部品のステータスが「不明」と表示される可能性があります。