iPhoneやiPadのバッテリーの減りが早い場合
「バッテリー駆動時間」とはバッテリーの再充電が必要になるまでの動作時間のことです。バッテリー駆動時間は、デバイスの使用量や使用するアプリなど、多くの要因の組み合わせで決まります。バッテリーの減りが早いように思われる場合の対策を説明します。
始める前に
iOSまたはiPadOSが最新バージョンであることを確認します。「1日の使用状況」のグラフを表示し、適応型電力制御を使用するには、iOS 26以降またはiPadOS 26以降が必要です。
バッテリーの改善策とインサイトを確認する
iOSとiPadOSでは、バッテリーの改善策とインサイトにより、バッテリー駆動時間を延ばす方法を提案します。
「設定」>「バッテリー」の順に選択します。
改善策やインサイトがある場合は、「1日の使用状況」のすぐ上に表示されます。
提案について
次のような改善策が表示されます。
明るさの自動調節:明るさの自動調節がオフです。バッテリー駆動時間を延ばすため、明るさの自動調節を有効にしてください。
自動ロックを有効にする:自動ロックがオフになっており、デバイスが待機状態になる頻度が高くなっています。バッテリー駆動時間を延ばすため、自動ロックを有効にしてください。
高輝度:画面の明るさが高いとエネルギー消費量が増加しますが、明るさが推奨レベルよりも高く設定されています。バッテリー駆動時間を延ばすため、明るさを下げてください。
インサイトについて
iOS 18以降とiPadOS 18以降では、バッテリー駆動時間や温度パフォーマンスが、バックグラウンドで進行している処理によって一定時間、影響される可能性があることを、インサイトが知らせます。処理が終了すると、バッテリー駆動時間は通常の状態に戻ります。次のいずれかのインサイトが表示される場合があります。
iOSのアップデートが進行中:バックグラウンドで、最新のソフトウェアアップデートが完了しつつあります。
デバイス設定が進行中:バックグラウンドで、デバイスの設定が完了しつつあります。
「1日の使用状況」を確認する
「設定」>「バッテリー」の順に選択します。
「1日の使用状況」のグラフを確認します。
「1日の使用状況」のグラフは、その日のバッテリー使用状況を過去7日間と比較してまとめたものです。バッテリーの使用量が通常より多いか少ないか、または通常通りかを示すメッセージが表示されます。
グラフの下の「アプリとシステムのアクティビティの使用状況」で、その日に最もバッテリーを消費したアプリが3つ表示されます。アプリ名をタップすると、その日のアプリのバッテリー消費量を過去7日間と比較したグラフを表示できます。
バッテリー使用状況について詳しくは、「すべてのバッテリー使用状況を表示」をタップします。「1日の使用状況」のグラフでは、その日のバッテリー使用状況を過去7日間と比較しています。その日のバーをタップすると、当日の詳しい使用状況が表示されます。「アプリとシステムのアクティビティの使用状況」は、その日に使用したアプリと、バッテリーを消費したシステムアクティビティをリストで表示し、1日を通したバッテリー使用状況が確認できます。
各アプリの詳細には、次のような使用状況のタイプが表示されます。
バックグラウンド処理:アプリのバッテリー消費(音楽の再生や位置情報の追跡など)は、ほとんどがアプリがバックグラウンドでアクティブな間に進んでいました。このアプリの使用を減らすことで、バッテリー駆動時間を改善できます。
圏外および低信号:デバイスでWi-Fiまたはモバイル通信信号が探索されていたか、デバイスが低信号の環境で使用されていたため、デバイスのバッテリー駆動時間に影響がありました。バッテリー駆動時間を改善するため、信号の強い場所でデバイスを使用してください。しばらく信号のない場所で使用することがわかっている場合、機内モードを有効にしてください。
通知:アプリの通知によりデバイスのスリープが解除されます。バッテリー駆動時間を改善するため、アプリの通知を調整して、デバイスのスリープが解除される頻度を減らすことができます。
充電器に接続:アプリはデバイスの充電中にのみ使用されたため、バッテリーは消費されませんでした。
可能な場合はWi-Fiを使用する
Wi-Fiはモバイル通信ネットワークに比べて消費電力が少なくて済みます。インターネットを使用するアプリを使う場合は、Wi-Fiがオンになっていることを確認し、可能であればWi-Fiネットワークに接続します。
「設定」>「Wi-Fi」の順に選択します。
Wi-Fiネットワークを選択する。
可能であれば、信号が強い場所でデバイスを使用してください。Wi-Fi接続もモバイルデータ通信接続も、信号強度が高い場所で利用すれば、エネルギー消費が少なくて済みます。しばらく信号のない場所で使用することがわかっている場合、機内モードを有効にしてください。
iPhone 12以降のモデル、iPhone SE(第3世代)、5Gに対応したiPadモデルでは、「5Gオート」をオンにしてスマートデータモードを有効にできます。5Gの速度にしても際立った成果が見られない場合は、LTEに自動的に切り替わるので、バッテリーの節約になります。
「5Gオート」をオンにするには、以下の手順を実行してください。
iPhoneの場合は、「設定」>「モバイル通信」>「モバイルデータ通信のオプション」>「音声通話とデータ」に移動します。iPadの場合は、「設定」>「モバイルデータ通信のオプション」>「データ」に移動します。
「5Gオート」をタップします。
アップデート後にバッテリー駆動時間が予想より短い場合
デバイスをアップデートした後、バッテリー駆動時間が短くなったと思われる場合は、数日待ってからもう一度確認してください。
アップデート後はすぐにデバイスを使用できますが、アップデートに関連する特定のタスクはバックグラウンドで継続され、バッテリー駆動時間と温度パフォーマンスに影響を与える可能性があります。タスクの進行中、「iOSのアップデートが進行中」というインサイトが「設定」>「バッテリー」に表示されることがあります。
適応型電力制御を使用する
適応型電力制御を使うと、バッテリー使用量が通常より多い日には、iPhoneのバッテリー駆動時間が自動的に延びます。適応型電力制御は追加のバッテリー電力がいつ必要になるかを予測し、バッテリー駆動時間を延ばすようにパフォーマンスを調整します。これが有効になっていれば、バッテリー残量が20%を下回ると低電力モードをオンにして、自動的にバッテリー駆動時間を延長します。
適応型電力制御は、iOS 26以降と以下のいずれかのデバイスで使用できます。
iPhone 17各種モデル
iPhone Air
iPhone 16各種モデル
iPhone 15 Pro Max
iPhone 15 Pro
低電力モードを使用する
低電力モードをオンにすることで、デバイスのバッテリー駆動時間を延ばせます
低電力モードを使用するには、以下の手順を実行してください。
「設定」>「バッテリー」>「電力モード」に進みます。
「低電力モード」をオンにします。
別の方法で低電力モードを有効にすることもできます。iPhoneのコントロールセンターまたはiPadのコントロールセンター。
デバイスの充電量が80%を超えると、低電力モードは自動的にオフになります。
バッテリーの状態を調べる
バッテリーがどれくらい長く持つかは、バッテリーそのものの容量と、ソフトウェアやハードウェアの機能の使用状況によって異なります。
すべての充電式バッテリーと同様、iPhoneやiPadのバッテリーには耐用年数に限りがあり、最終的に交換が必要になる場合があります。バッテリー容量を確認できる場所は次の通りです。
iPhone 15以降および一部のiPadモデル:「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態」。
iPhone 14以降:「設定」>「バッテリー」>「バッテリーの状態と充電」の順にタップします。
「バッテリーの状態」の隣に「サービス」が表示される場合、最大限のパフォーマンスや容量を取り戻すためにバッテリーを交換することを検討してください。画面の指示に従います。