watchOS 6.2.5 のセキュリティコンテンツについて
watchOS 6.2.5 のセキュリティコンテンツについて説明します。
Apple セキュリティアップデートについて
Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。
Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。
セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。
watchOS 6.2.5
アカウント
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:リモートの攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。
説明:入力検証を強化し、サービス運用妨害の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9827:ダルムシュタット工科大学 SEEMOO の Jannik Lorenz 氏
AppleMobileFileIntegrity
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションがシステムプロセスと対話して、機密情報にアクセスしたり、特権が必要なアクションを実行したりできる場合がある。
説明:エンタイトルメントの解析に脆弱性がありましたが、解析を強化して対処しました。
CVE-2020-9842:Linus Henze 氏 (pinauten.de)
オーディオ
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成されたオーディオファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外読み込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9815:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する Yu Zhou 氏 (@yuzhou6666)
オーディオ
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成されたオーディオファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
CVE-2020-9791:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する Yu Zhou 氏 (@yuzhou6666)
CoreText
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成されたテキストメッセージを処理すると、アプリケーションがサービス運用妨害を受ける可能性がある。
説明:入力のサニタイズ処理を強化し、検証の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9829:Aaron Perris 氏 (@aaronp613)、匿名の研究者、匿名の研究者、Carlos S Tech 氏、Sam’s Lounge の Sam Menzies 氏、Lovely Professional University (インド) の Sufiyan Gouri 氏、Arabic-Classroom.com の Suleman Hasan Rathor 氏
FontParser
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された PDF ファイルを開くと、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9816:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する STAR Labs の Peter Nguyen Vu Hoang 氏
ImageIO
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された画像を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
CVE-2020-3878:Google Project Zero の Samuel Groß 氏
ImageIO
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された画像を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9789:VARAS@IIE の Wenchao Li 氏
CVE-2020-9790:Ant-financial Light-Year Security Lab の Xingwei Lin 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9821:Pangu Lab の Xinru Chi 氏および Tielei Wang 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションが、別のアプリケーションのメモリレイアウトを判断できる可能性がある。
説明:脆弱なコードを削除することで、情報漏洩の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9797:匿名の研究者
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、整数オーバーフローに対処しました。
CVE-2020-9852:Pangu Lab の Tao Huang 氏および Tielei Wang 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ管理を強化し、解放済みメモリ使用 (use-after-free) の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9795:Qihoo 360 Vulcan Team の Zhuo Liang 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションにシステムを突然終了されたり、カーネルメモリに書き込まれる可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9808:Pangu Lab の Xinru Chi 氏および Tielei Wang 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:ローカルユーザがカーネルメモリを読み取れる場合がある。
説明:ステート管理を改善し、情報漏洩の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9811:Pangu Lab の Tielei Wang 氏
CVE-2020-9812:derrek 氏 (@derrekr6)
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:ロジックに脆弱性があり、メモリ破損が起きていました。この問題は、ステート管理を改善することで解決されました。
CVE-2020-9813:Pangu Lab の Xinru Chi 氏
CVE-2020-9814:Pangu Lab の Xinru Chi 氏および Tielei Wang 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションが、カーネルメモリのレイアウトを判断できる可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、情報漏洩の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9809:Benjamin Randazzo 氏 (@____benjamin)
libxpc
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにより、任意のファイルに上書きされる可能性がある。
説明:検証を強化して、パスの処理における脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9994:Apple
メール
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成されたメールメッセージを処理すると、ヒープ破損が起きる可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ消費の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9819:ZecOps.com
メール
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成されたメールメッセージを処理すると、予期せずメモリが改変されたり、アプリケーションが終了したりする場合がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9818:ZecOps.com
rsync
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:リモートの攻撃者に、既存のファイルを上書きされる可能性がある。
説明:symlinks の処理に、検証不備の脆弱性がありました。この問題は、シンボリックリンクの検証を強化することで解決されました。
CVE-2014-9512:gaojianfeng 氏
SQLite
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションのせいでサービス運用妨害が起きたり、メモリコンテンツが漏洩したりする場合がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外読み込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9794
システム環境設定
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションに、昇格した権限を取得される可能性がある。
説明:ステート処理を強化することで、競合状態の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9839:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する @SSLab_Gatech の @jinmo123 氏、@setuid0x0_ 氏、および @insu_yun_en 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、ユニバーサルクロスサイトスクリプティング攻撃につながるおそれがある。
説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9805:匿名の研究者
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9802:Google Project Zero の Samuel Groß 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:リモートの攻撃者によって任意のコードが実行される可能性がある。
説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9850:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する @SSLab_Gatech の @jinmo123 氏、@setuid0x0_ 氏、および @insu_yun_en 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、クロスサイトスクリプティング攻撃につながるおそれがある。
説明:入力検証を強化し、入力検証の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9843:Ryan Pickren 氏 (ryanpickren.com)
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9803:Georgia Tech の SSLab の Wen Xu 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9806:Georgia Tech の SSLab の Wen Xu 氏
CVE-2020-9807:Georgia Tech の SSLab の Wen Xu 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9800:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する Brendan Draper 氏 (@6r3nd4n)
WebRTC
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、プロセスメモリが漏洩する可能性がある。
説明:メモリ管理を改善し、アクセス関連の脆弱性に対処しました。
CVE-2019-20503:Google Project Zero の natashenka 氏
ご協力いただいたその他の方々
CoreText
Secure Mobile Networking Lab の Jiska Classen 氏 (@naehrdine) および Dennis Heinze 氏 (@ttdennis) のご協力に感謝いたします。
ImageIO
Lei Sun 氏のご協力に感謝いたします。
IOHIDFamily
NCC Group の Andy Davis 氏のご協力に感謝いたします。
カーネル
Google Project Zero の Brandon Azad 氏のご協力に感謝いたします。
Safari
マンチェスター・メトロポリタン大学の Luke Walker 氏のご協力に感謝いたします。
WebKit
UT Austin の Aidan Dunlap 氏のご協力に感謝いたします。
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