watchOS 6.2 のセキュリティコンテンツについて
watchOS 6.2 のセキュリティコンテンツについて説明します。
Apple セキュリティアップデートについて
Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。
Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。
セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。
watchOS 6.2
アカウント
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:サンドボックス化されたプロセスが、サンドボックスの制約を回避できる可能性がある。
説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9772:カリフォルニア大学バークレー校の Allison Husain 氏
ActionKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションが、プライベートフレームワークから提供された SSH クライアントを使用できる可能性がある。
説明:この問題は、新しいエンタイトルメントによって解決されました。
CVE-2020-3917:Steven Troughton-Smith 氏 (@stroughtonsmith)
AppleMobileFileIntegrity
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションが任意のエンタイトルメントを使用できる可能性がある。
説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
CVE-2020-3883:Linus Henze 氏 (pinauten.de)
CoreFoundation
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションに権限を昇格される可能性がある。
説明:アクセス権の問題がありました。この問題は、アクセス権の検証を強化することで解決されました。
CVE-2020-3913:Avira Operations GmbH & Co. KG の Timo Christ 氏
アイコン
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:代替の App アイコンを設定すると、写真へのアクセス許可を必要とすることなく写真が開示される可能性がある。
説明:サンドボックスの制限を追加で設けて、アクセス関連の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3916:Vitaliy Alekseev 氏 (@villy21)
画像処理
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ管理を強化し、解放済みメモリ使用 (use-after-free) の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9768:Mohamed Ghannam 氏 (@_simo36)
IOHIDFamily
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ初期化の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3919:F-Secure Consulting の Alex Plaskett 氏
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ初期化の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3914:WaCai の pattern-f 氏 (@pattern_F_)
カーネル
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9785:Qihoo 360 Nirvan Team の Proteas 氏
libxml2
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:libxml2 に複数の脆弱性がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、バッファオーバーフローに対処しました。
CVE-2020-3909:LGTM.com
CVE-2020-3911:OSS-Fuzz により検出
libxml2
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:libxml2 に複数の脆弱性がある。
説明:サイズ検証を強化し、バッファオーバーフローに対処しました。
CVE-2020-3910:LGTM.com
メッセージ
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:ロックされた iOS デバイスに物理的にアクセスできる人が、返信が無効になっていてもメッセージに返信できる可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
CVE-2020-3891:Peter Scott 氏
サンドボックス
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:ローカルユーザが、重要なユーザ情報を閲覧できる可能性がある。
説明:サンドボックスの制限を追加で設けて、アクセス関連の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3918:Outcourse Limited の Augusto Alvarez 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:一部の Web サイトが Safari の環境設定に表示されない場合がある。
説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。
CVE-2020-9787:Ryan Pickren 氏 (ryanpickren.com)
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:リモートの攻撃者によって任意のコードが実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ消費の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3899:OSS-Fuzz により検出
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3895:grigoritchy 氏
CVE-2020-3900:Venustech の ADLab に協力する Dongzhuo Zhao 氏
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3901:Benjamin Randazzo 氏 (@____benjamin)
WebKit
対象となるデバイス:Apple Watch Series 1 以降
影響:リモートの攻撃者によって任意のコードが実行される可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。
CVE-2020-3897:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する Brendan Draper 氏 (@6r3nd4n)
ご協力いただいたその他の方々
FontParser
Google Chrome の Matthew Denton 氏のご協力に感謝いたします。
カーネル
Siguza 氏のご協力に感謝いたします。
LinkPresentation
Travis 氏のご協力に感謝いたします。
電話
Yiğit Can YILMAZ 氏 (@yilmazcanyigit) のご協力に感謝いたします。
rapportd
ダルムシュタット工科大学の Alexander Heinrich 氏 (@Sn0wfreeze) のご協力に感謝いたします。
WebKit
Google Project Zero の Samuel Groß 氏、hearmen 氏のご協力に感謝いたします。
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