Mac Pro (2019) には 12 の DIMM (メモリ) スロットがあり、12 基すべてのスロットに DDR4 ECC DIMM を取り付けた場合、最大で 2933 MHz のメモリを 1.5 TB 分搭載できます。
8 コア、12 コア、16 コアの Mac Pro モデルは、最大 768 GB のメモリに対応します。
始める前に
Mac Pro には R-DIMM または LR-DIMM のいずれかを搭載できますが、これら 2 種類のメモリを混在させることはできません。取り付けられているのが R-DIMM なのか LR-DIMM なのかを確認し、メモリの状態を調べるには、Apple メニュー >「この Mac について」の順に選択し、「メモリ」タブを選択してください。
DIMM を増設する場合や交換する場合は、同じ種類のメモリを組み合わせて使うようにしてください。Mac Pro (2019) のメモリの仕様については、こちらの記事を参照してください。
Apple 認定の DIMM を使うようお勧めします。メモリアップグレードキットは Apple Store または Apple 製品取扱店でお買い求めいただけます。交換用のメモリを注文する必要がある場合は、Apple にお問い合わせください。
サポート対象の構成を確認する
Mac Pro には最大構成で 12 の DIMM を取り付けることができ、下図に示す通り、4、6、8、10、または 12 本の DIMM 構成に対応しています。下の図は、DIMM カバーの内側にも貼付されています。最大限のパフォーマンスを追求するなら、6 本構成または 12 本構成で DIMM を取り付けてください。R-DIMM の容量がそれぞれ異なる場合は、容量の異なる R-DIMM の取り付け方法を参照してください。
1 DIMM 構成は診断専用です。
4 DIMM
6 DIMM
8 DIMM
10 DIMM
12 DIMM
各番号が DIMM スロットを表します。それぞれの DIMM 構成で、ダークグレイのスロットにだけ DIMM を挿入し、ライトグレイのスロットは空にしておいてください。
容量の異なる R-DIMM を取り付ける
DIMM チャンネル
上の図では、左側の 12 のスロットが、右側に示すように 6 つのチャンネルペアを形成しています。各チャンネルペアにそれぞれ DIMM 1 と DIMM 2 のスロットがあります。
メモリを取り外す/取り付ける
Mac Pro の筐体を取り外し、DIMM を取り外してから新たに取り付ける方法をご説明します。
筐体またはメモリアクセスドアを取り外す
以下の手順にそって、Mac Pro (2019) の筐体または Mac Pro (ラック、2019) のアクセスドアを取り外してください。
Mac Pro (2019)
- Mac Pro をシステム終了します。
- 5 〜 10 分ほど、本体が冷えるまで待ちます。
- 本体から電源コード以外のケーブル類をすべて取り外します。
- Mac Pro の外面の金属部分に触れて静電気を除去してから、電源コードを外します。
部品に触れたり、Mac Pro の内部に部品を取り付けたりする前に、必ず静電気を除去してください。静電気が発生しないように、メモリを取り付けて筐体をコンピュータに元通りかぶせるまでは、部屋の中を歩き回らないでください。 - 上部のラッチを立たせて左に回し、筐体のロックを解除します。
- 筐体をまっすぐ上に持ち上げ、コンピュータから取り外します。慎重に筐体を脇に置きます。
カバーを取り外した状態では、Mac Pro の電源は入りません。
Mac Pro (ラック、2019)
- Mac Pro をシステム終了します。
- 5 〜 10 分ほど、本体が冷えるまで待ちます。
- Mac Pro から電源コード以外のケーブル類をすべて取り外します。
- Mac Pro の外面の金属部分に触れて静電気を除去してから、電源コードを外します。
部品に触れたり、Mac Pro の内部に部品を取り付けたりする前に、必ず静電気を除去してください。静電気が発生しないように、メモリを取り付けてアクセスドアをコンピュータに元通りかぶせるまでは、部屋の中を歩き回らないでください。 - Mac Pro をラックから取り外します。
- Mac Pro を縦置きにします。
- ラッチの上部を押し込んでからラッチを引き、アクセスドアを取り外します。
DIMM を取り外す
Mac Pro には、出荷時状態で一部または全部の DIMM スロットに DIMM があらかじめ取り付けられています。サポート対象の構成になるように、または容量の違う R-DIMM メモリの取り付け要件を満たすように、事前に一部の DIMM を取り外しておかないと、メモリを取り付けられない場合があります。
- 各ロックを左にスライドさせてロックを解除し、DIMM カバーを開きます。
- DIMM カバーを取り外します。
- 取り外す DIMM を探します。各スロットには番号が付いています。DIMM の両端にある DIMM イジェクタを押し下げると、DIMM がスロットから少し持ち上がります。
- 両手の親指と人差し指で DIMM の両端を優しくつかみ、DIMM スロットからまっすぐ DIMM を引き出して、慎重に取り外します。DIMM をひねりを加えたり、ソケットから無理やり引っ張り出したりしないてください。損傷のおそれがあります。
- 取り外した DIMM を静電気放電 (ESD) 保護バッグに入れます。
DIMM を取り付ける
- 空の DIMM スロットの位置を確認します。
- できれば、エアダスターで DIMM スロットのほこりを吹き飛ばします。缶を立てた状態で使ってください。
- DIMM の両端を優しく持って、スロットに差し込みます。力を入れて差し込む前に、DIMM の位置をスロットと合わせてください。DIMM を差し込むときは、以下のガイドラインに従ってください。
- DIMM を力任せに押し込まないでください。DIMM を差し込めない場合は、切り欠きやコネクタの位置が DIMM スロットの切り欠きと合っているか確かめてください。
- DIMM を揺すって所定の位置に押し込まないでください。
- DIMM を差し込むときに曲げたりひねったりしないでください。
- DIMM の下端が金属の端子に触れるまで優しく差し込み、そこからさらに力を加えて DIMM を奥まで差し込みます。DIMM イジェクタがカチッと定位置に収まったら、DIMM の取り付けは完了です。
- DIMM カバーを元通りに取り付けます。カバーの左端をカチッと定位置に収まるまで押します。
DIMM カバーを取り付けないと、システムのパフォーマンスに影響が及びます。
筐体または上部カバーを元通りに取り付ける
以下の手順にそって、Mac Pro (2019) の筐体または Mac Pro (ラック、2019) の上部カバーを元通りに取り付けてください。
Mac Pro (2019)
- 筐体を Mac Pro にかぶせます。
- 筐体が定位置に収まったら、上部のラッチを右に回し、横に寝かせてロックします。
上:ロック位置 (丸印が一致)
下:ロック解除 (丸印が不一致) - 電源コード、ディスプレイ、その他の周辺機器を接続します。
Mac Pro (ラック、2019)
- アクセスドアを元通りに取り付けます。
- Mac Pro をラックに取り付け直します。
- 電源コード、ディスプレイ、その他の周辺機器を接続します。
メモリを検証する
メモリの状態を調べるには、Apple メニュー >「この Mac について」の順に選択し、「メモリ」タブを選択します。
DIMM を別のスロットで構成した方がパフォーマンスが向上する場合は、macOS は、現在取り付けられている DIMM でどのスロットを使えばよいか推奨してくれます。
その他の構成
いずれか 1 つのチャンネルまたは DIMM 自体をテストしたい場合は、1 DIMM 構成を使えます。1 枚の DIMM をチャンネルの最初のスロットに取り付けてください。チャンネルの 2 番目のスロットをテストするには、チャンネルの両方のスロットに DIMM を取り付けます。
関連情報
- Apple から交換用の部品が届いた場合は、所定の手順に従って、それまで使っていた部品を Apple に送付してください。
- Mac Pro のメモリの仕様については、こちらの記事を参照してください。
- Mac Pro に取り付け可能な PCIe カードについては、こちらの記事を参照してください。
- Mac Pro の部品の取り付けと交換については、こちらの記事を参照してください。