macOS High Sierra 10.13.6、セキュリティアップデート 2018-004 Sierra、セキュリティアップデート 2018-004 El Capitan のセキュリティコンテンツについて

macOS High Sierra 10.13.6、セキュリティアップデート 2018-004 Sierra、セキュリティアップデート 2018-004 El Capitan のセキュリティコンテンツについて説明します。

Apple セキュリティアップデートについて

Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。

セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。Apple との通信は、Apple Product Security PGP キーで暗号化できます。

Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。

macOS High Sierra 10.13.6、セキュリティアップデート 2018-004 Sierra、セキュリティアップデート 2018-004 El Capitan

2018 年 7 月 9 日リリース

アカウント

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のあるアプリケーションが、ローカルユーザの Apple ID にアクセスできる可能性がある。

説明:インデックス処理を改善することで、Open Directory レコードの処理におけるプライバシーに関する脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4470:Commonwealth School の Jacob Greenfield 氏

2018 年 12 月 10 日に追加

AMD

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のあるアプリケーションが、カーネルメモリのレイアウトを判断できる可能性がある。

説明:脆弱なコードを削除することで、情報漏洩の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4289:Qihoo 360 Nirvan Team の shrek_wzw 氏

APFS

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4268:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する Mac 氏

ATS

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のあるアプリケーションがルート権限を取得できる場合がある。

説明:メモリ処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4285:Mohamed Ghannam 氏 (@_simo36)

Bluetooth

対象 OS:MacBook Pro (15-inch, 2018) および MacBook Pro (13-inch, 2018, Four Thunderbolt 3 Ports)

その他の Mac モデルについては、macOS High Sierra 10.13.5 で対処済みです。

影響:ネットワーク上で特権的な地位を悪用した攻撃者が、Bluetooth トラフィックを傍受できる可能性がある。

説明:Bluetooth における入力検証に脆弱性がありました。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

CVE-2018-5383:Lior Neumann 氏および Eli Biham 氏

2018 年 7 月 23 日に追加

CFNetwork

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:Cookie が予期せず Safari に残る可能性がある。

説明:チェックを強化し、Cookie 管理の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4293:匿名の研究者

CoreCrypto

対象 OS:OS X El Capitan 10.11.6、macOS Sierra 10.12.6

影響:悪意のあるアプリケーションがサンドボックスを破って外部で実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4269:Abraham Masri 氏 (@cheesecakeufo)

CUPS

対象 OS:OS X El Capitan 10.11.6、macOS Sierra 10.12.6、macOS High Sierra 10.13.5

影響:ネットワーク上で特権的な地位を悪用した攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。

説明:検証を強化し、ヌルポインタ逆参照に対処しました。

CVE-2018-4276:Flexera の Secunia Research の Jakub Jirasek 氏

2018 年 9 月 25 日に追加

DesktopServices

対象 OS:macOS Sierra 10.12.6

影響:ローカルユーザが、重要なユーザ情報を閲覧できる可能性がある。

説明:アクセス権の問題があり、実行権限が間違って付与されていました。この問題は、アクセス権の検証を強化することで解決されました。

CVE-2018-4178:Arjen Hendrikse 氏

Intel Graphics Driver

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4456:Cisco Talos の Tyler Bohan 氏

2019 年 1 月 22 日に更新

IOGraphics

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:ローカルユーザがカーネルメモリを読み取れる場合がある。

説明:領域外読み込みの脆弱性があり、これを悪用されると、カーネルメモリが漏洩する可能性がありました。この問題は、入力検証を強化することで解決されました。

CVE-2018-4283:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する @panicaII 氏

カーネル

対象 OS:OS X El Capitan 10.11.6、macOS Sierra 10.12.6、macOS High Sierra 10.13.5

影響:Intel® Core ベースのマイクロプロセッサを搭載したシステムに「Lazy FP state restore」という脆弱性があり、これを悪用されると、投機的実行のサイドチャネル攻撃を仕掛けられ、ローカルプロセスに別のプロセスのデータを推測される恐れがある。

説明:「Lazy FP state restore」では、FP ステートをコンテキストスイッチのたびに保存して復元するのではなく、FP ステートの復元を延期できます。復元が延期されたステートは攻撃を受ける可能性があり、これを悪用した投機的実行のサイドチャネル攻撃を通じて、あるプロセスがほかのプロセスのレジスタ値を推測できてしまう可能性があります。

FP/SIMD レジスタステートのサニタイズ処理を行い、情報漏洩の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-3665:Amazon Germany の Julian Stecklina 氏、Cyberus Technology GmbH (cyberus-technology.de) の Thomas Prescher 氏、SYSGO AG (sysgo.com) の Zdenek Sojka 氏、Colin Percival 氏

カーネル

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意を持って作成された NFS ネットワーク共有をマウントすると、システム権限で任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4259:Semmle および LGTM.com の Kevin Backhouse 氏

CVE-2018-4286:Semmle および LGTM.com の Kevin Backhouse 氏

CVE-2018-4287:Semmle および LGTM.com の Kevin Backhouse 氏

CVE-2018-4288:Semmle および LGTM.com の Kevin Backhouse 氏

CVE-2018-4291:Semmle および LGTM.com の Kevin Backhouse 氏

2018 年 10 月 30日に追加

libxpc

対象 OS:OS X El Capitan 10.11.6、macOS Sierra 10.12.6、macOS High Sierra 10.13.5

影響:アプリケーションに、昇格した権限を取得される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4280:Brandon Azad 氏

libxpc

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のあるアプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。

CVE-2018-4248:Brandon Azad 氏

LinkPresentation

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のある Web サイトにアクセスすると、アドレスバーを偽装される可能性がある。

説明:URL の処理に、偽装の脆弱性がありました。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4277:Tencent の Xuanwu Lab (tencent.com) の xisigr 氏

Perl

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:Perl に複数のバッファオーバーフローの脆弱性がある。

説明:メモリ処理を強化し、Perl の複数の脆弱性に対処しました。

CVE-2018-6797:Brian Carpenter 氏

CVE-2018-6913:GwanYeong Kim 氏

2018 年 10 月 30日に追加

ルビー

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:リモートの攻撃者により、アプリケーションを突然終了されたり、任意のコードを実行されたりする可能性がある。

説明:Ruby の複数の脆弱性に今回のアップデートで対処しました。

CVE-2017-0898

CVE-2017-10784

CVE-2017-14033

CVE-2017-14064

CVE-2017-17405

CVE-2017-17742

CVE-2018-6914

CVE-2018-8777

CVE-2018-8778

CVE-2018-8779

CVE-2018-8780

2018 年 10 月 30日に追加

WebKit

対象 OS:macOS High Sierra 10.13.5

影響:悪意のある Web サイトにアクセスすると、アドレスバーを偽装される可能性がある。

説明:URL の処理に、偽装の脆弱性がありました。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

CVE-2018-4274:Tomasz Bojarski 氏

2020 年 7 月 28 日に追加

ご協力いただいたその他の方々

App Store

Fleetsmith の Jesse Endahl 氏および Stevie Hryciw 氏、Dropbox の Max Bélanger 氏のご協力に感謝いたします。

2018 年 8 月 8 日に追加

ヘルプビューア

4 つの影響緩和策について、SecuRing の Wojciech Reguła 氏 (@_r3ggi) のご協力に感謝いたします。

カーネル

Trend Micro の Zero Day Initiative に携わる、Trend Micro の juwei lin 氏 (@panicaII) のご協力に感謝いたします。

セキュリティ

アイオワ州立大学の Brad Dahlsten 氏のご協力に感謝いたします。

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