watchOS 4.2 のセキュリティコンテンツについて

watchOS 4.2 のセキュリティコンテンツについて説明します。

Apple セキュリティアップデートについて

Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。

セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。Apple との通信は、Apple Product Security PGP キーで暗号化できます。

Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。

watchOS 4.2

2017 年 12 月 5 日リリース

自動ロック解除

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションに、昇格した権限を取得される可能性がある。

説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。

CVE-2017-13905:Samuel Groß 氏 (@5aelo)

2018 年 10 月 18 日に追加

CFNetwork Session

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-7172:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する Richard Zhu 氏 (fluorescence)

2018 年 1 月 22 日に追加

CoreAnimation

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションに権限を昇格され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-7171:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する 360 Security、Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する Tencent Keen Security Lab (@keen_lab)

2018 年 1 月 22 日に追加

CoreFoundation

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションに、昇格した権限を取得される可能性がある。

説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。

CVE-2017-7151:Samuel Groß 氏 (@5aelo)

2018 年 10 月 18 日に追加

IOKit

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-7162:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する Tencent Keen Security Lab (@keen_lab)

2017 年 12 月 21 日に追加、2018 年 1 月 10 日に更新

IOSurface

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13861:Google Project Zero の Ian Beer 氏

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13904:Semmle Ltd. の Kevin Backhouse 氏

2018 年 2 月 14 日に追加

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:ローカルユーザにシステムを突然終了されたり、カーネルメモリを読み取られる可能性がある。

説明:カーネルに入力検証の脆弱性が存在します。この問題は、入力検証を強化することで解決されました。

CVE-2017-7154:Google Project Zero の Jann Horn 氏

2018 年 1 月 10 日に追加

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13862:Apple

CVE-2017-13867:Google Project Zero の Ian Beer 氏

CVE-2017-13876:Google Project Zero の Ian Beer 氏

2017 年 12 月 21 日に更新

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。

説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外読み込みの脆弱性に対処しました。

CVE-2017-7173:Brandon Azad 氏

2018 年 8 月 1 日に更新

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13855:Google Project Zero の Jann Horn 氏

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。

説明:入力のサニタイズ処理を強化し、検証の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13865:Google Project Zero の Ian Beer 氏

CVE-2017-13868:Brandon Azad 氏

CVE-2017-13869:Google Project Zero の Jann Horn 氏

2017 年 12 月 21 日に更新

カーネル

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13880:Apple

2018 年 10 月 18 日に追加

WebKit

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-7165:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する 360 Security

2017 年 1 月 22 日に更新

WebKit

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、複数のメモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2017-13884:Trend Micro の Zero Day Initiative に協力する 360 Security

2017 年 1 月 22 日に更新

WebKit

対象となるデバイス:Apple Watch の全モデル

影響:悪意のある Web サイトにアクセスすると、ユーザインターフェイスを偽装される可能性がある。

説明:401 Unauthorized へのリダイレクト応答を悪意のある Web サイトに悪用され、混在コンテンツでロック画面が間違って表示される場合がある。この問題は、URL の表示ロジックを改善することで解決されました。

CVE-2017-7153:Jerry Decime 氏

2018 年 1 月 11 日に追加

Wi-Fi

対象となるデバイス:Apple Watch (第 1 世代) および Apple Watch Series 3

watchOS 4.1 を搭載した Apple Watch Series 1 および Apple Watch Series 2 を対象にリリース。

影響:Wi-Fi 通信範囲内にいる攻撃者が、WPA マルチキャスト/GTK クライアントでノンス (nonce) の再利用を強制する場合がある (Key Reinstallation Attacks - KRACK)。

説明:ステート遷移の処理において、ロジックに脆弱性がありました。この問題は、ステート管理を改善することで解決されました。

CVE-2017-13080:KU Leuven の imec-DistriNet グループの Mathy Vanhoef 氏

影響対象外

watchOS 4.2 には、以下の問題の影響はありません。

カーネル

影響:アプリケーションにカーネルメモリを読み取られる可能性がある (Meltdown)。

説明:投機的実行と間接分岐予測を利用するマイクロプロセッサを搭載したシステムで、ローカルユーザのアクセス権を持つ攻撃者が、データキャッシュのサイドチャネル解析を通じて情報を不正に入手できる可能性がありました。

CVE-2017-5754:Google Project Zero の Jann Horn 氏、グラーツ工科大学の Moritz Lipp 氏、グラーツ工科大学の Michael Schwarz 氏、グラーツ工科大学の Daniel Gruss 氏、Cyberus Technology GmbH の Thomas Prescher 氏、Cyberus Technology GmbH の Werner Haas 氏、グラーツ工科大学の Stefan Mangard 氏、Paul Kocher 氏、ペンシルベニア大学/メリーランド大学の Daniel Genkin 氏、アデレード大学/Data61 の Yuval Yarom 氏、Rambus (Cryptography Research Division) の Mike Hamburg 氏

2018 年 1 月 4 日に追加、2018 年 1 月 10 日に更新

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