セキュリティアップデート 2021-005 Catalina のセキュリティコンテンツについて

セキュリティアップデート 2021-005 Catalina のセキュリティコンテンツについて説明します。

Apple セキュリティアップデートについて

Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。

Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。

セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。

セキュリティアップデート 2021-005 Catalina

2021 年 9 月 13 日リリース

CoreGraphics

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意を持って作成された PDF を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。Apple では、この脆弱性が悪用された可能性があるという報告について把握しています。

説明:入力検証を強化することで、整数オーバーフローに対処しました。

CVE-2021-30860:The Citizen Lab

CoreServices

対象 OS:macOS Catalina

影響:サンドボックス化されたプロセスが、サンドボックスの制約を回避できる可能性がある。

説明:アクセス制限を改善し、アクセス関連の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30783:匿名の研究者、Perception Point の Ron Hass 氏 (@ronhass7)

2021 年 9 月 20 日に追加

Core Telephony

対象 OS:macOS Catalina

影響:サンドボックス化されたプロセスが、サンドボックスの制約を回避できる可能性がある。Apple では、リリース当時にこの脆弱性が悪用された可能性があるという報告を把握していました。

説明:検証を強化し、デシリアライゼーションの脆弱性に対処しました。

CVE-2021-31010:Citizen Lab および Google Project Zero

2022 年 5 月 25 日に追加

CUPS

対象 OS:macOS Catalina

影響:ローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合がある。

説明:アクセス権の問題がありました。この問題は、アクセス権の検証を強化することで解決されました。

CVE-2021-30827:WhiteBeam Security, Inc. の Nathan Nye 氏

2021 年 9 月 20 日に追加、2022 年 5 月 25 日に更新

CUPS

対象 OS:macOS Catalina

影響:ローカルユーザがルートとして任意のファイルを読み込める可能性がある。

説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。

CVE-2021-30828:WhiteBeam Security, Inc. の Nathan Nye 氏

2021 年 9 月 20 日に追加、2022 年 5 月 25 日に更新

CUPS

対象 OS:macOS Catalina

影響:ローカルユーザが任意のファイルを実行できる可能性がある。

説明:解析を強化して、URI 解析の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30829:WhiteBeam Security, Inc. の Nathan Nye 氏

2021 年 9 月 20 日に追加、2022 年 5 月 25 日に更新

curl

対象 OS:macOS Catalina

影響:curl がクリアテキストのネットワークプロトコルを使って、重大な内部情報をサーバに開示する可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、バッファオーバーフローに対処しました。

CVE-2021-22925:Red Hat Product Security

2021 年 9 月 20 日に追加、2022 年 5 月 25 日に更新

CVMS

対象 OS:macOS Catalina

影響:ローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合がある。

説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30832:Trend Micro の Mickey Jin 氏 (@patch1t)

2021 年 9 月 20 日に追加

FontParser

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意を持って作成された dfont ファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。

説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。

CVE-2021-30841:Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏

CVE-2021-30842:Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏

CVE-2021-30843:Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

ImageIO

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意を持って作成された画像を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。

説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。

CVE-2021-30835:Baidu Security の Ye Zhang 氏

CVE-2021-30847:Pangu Lab の Mike Zhang 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

Kernel

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30830:Kunlun Lab の Zweig 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

Kernel

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。

CVE-2021-30865:Kunlun Lab の Zweig 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

Kernel

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意を持って作成された NFS ネットワーク共有をマウントすると、システム権限で任意のコードを実行される可能性がある。

説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。

CVE-2020-29622:Certified Secure の Jordy Zomer 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

Kernel

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:ロック処理を強化することで、競合状態の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30857:Red Team X @Meta の Manish Bhatt 氏、Kunlun Lab の Zweig 氏

2021 年 9 月 20 日に追加、2022 年 5 月 25 日に更新

Kernel

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:ステート処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30859:Apple

2021 年 9 月 20 日に追加

libexpat

対象 OS:macOS Catalina

影響:リモートの攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。

説明:この問題は、expat をバージョン 2.4.1 にアップデートすることで解決されました。

CVE-2013-0340:匿名の研究者

2021 年 9 月 20 日に追加

Preferences

対象 OS:macOS Catalina

影響:アプリケーションが、制限されたファイルにアクセスできる可能性がある。

説明:symlinks の処理に、検証不備の脆弱性がありました。この問題は、シンボリックリンクの検証を強化することで解決されました。

CVE-2021-30855:Tencent Security Xuanwu Lab (xlab.tencent.com) の Zhipeng Huo 氏 (@R3dF09) および Yuebin Sun 氏 (@yuebinsun2020)

2021 年 9 月 20 日に追加

Sandbox

対象 OS:macOS Catalina

影響:ユーザがファイルシステムの保護された部分へのアクセス権を取得できる可能性がある。

説明:アクセス制限を改善し、アクセス関連の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30850:匿名の研究者

2021 年 9 月 20 日に追加

SMB

対象 OS:macOS Catalina

影響:リモートの攻撃者が、メモリを漏洩させる可能性がある。

説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。

CVE-2021-30844:STAR Labs の Peter Nguyen Vu Hoang 氏

2021 年 9 月 20 日に追加

TCC

対象 OS:macOS Catalina

影響:悪意のあるアプリケーションがプライバシーの環境設定を回避する可能性がある。

説明:検証を改良し、アクセス許可の脆弱性に対処しました。

CVE-2021-30713:匿名の研究者

2021 年 9 月 20 日に追加

ご協力いただいたその他の方々

Bluetooth

ENKI の say2 氏のご協力に感謝いたします。

2021 年 9 月 20 日に追加

CoreML

Trend Micro Zero Day Initiative に協力する hjy79425575 氏のご協力に感謝いたします。

2021 年 9 月 20 日に追加

CUPS

匿名の研究者のご協力に感謝いたします。

2021 年 9 月 20 日に追加

Kernel

Google の Safeside プロジェクトの Anthony Steinhauser 氏のご協力に感謝いたします。

2021 年 9 月 20 日に追加

smbx

Zhongcheng Li 氏 (CK01) のご協力に感謝いたします。

2021 年 9 月 20 日に追加

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