セキュリティアップデート 2021-003 Mojave のセキュリティコンテンツについて
セキュリティアップデート 2021-003 Mojave のセキュリティコンテンツについて説明します。
Apple セキュリティアップデートについて
Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。
Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。
セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。
セキュリティアップデート 2021-003 Mojave
APFS
対象 OS:macOS Mojave
影響:ローカルユーザが任意のファイルを読み込める可能性がある。
説明:アクセス権のロジックを改善することで、この問題を解決しました。
CVE-2021-1797:Thomas Tempelmann 氏
Audio
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1808:Ant Security Light-Year Lab の JunDong Xie 氏
CFNetwork
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、重要なユーザ情報が漏洩する可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ初期化の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1857:匿名の研究者
CoreAudio
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションが、制限されたメモリを読み取れる可能性がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1809:Ant Security Light-Year Lab の JunDong Xie 氏
CoreGraphics
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成されたファイルを開くと、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1847:パデュー大学の Xuwei Liu 氏
CoreText
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成されたフォントを処理すると、プロセスメモリが漏洩する可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
CVE-2021-1811:Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏
curl
対象 OS:macOS Catalina
影響:悪意のあるサーバによって、アクティブなサービスが漏洩する可能性がある。
説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
CVE-2020-8284:Marian Rehak 氏
curl
対象 OS:macOS Mojave
影響:リモートの攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、バッファオーバーフローに対処しました。
CVE-2020-8285:xnynx 氏
curl
対象 OS:macOS Mojave
影響:攻撃者が見かけ上正当な、不正な OCSP レスポンスを提供する場合がある。
説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
CVE-2020-8286:匿名の研究者
DiskArbitration
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションに、ファイルシステムの保護された部分を変更されるおそれがある。
説明:DiskArbitration にアクセス権の問題がありました。この問題は、所有権のチェックを追加することで解決されました。
CVE-2021-1784:Offensive Security の Csaba Fitzl 氏 (@theevilbit)、SensorFu の Mikko Kenttälä 氏 (@Turmio_)
FontParser
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成されたフォントファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、領域外読み込みに対処しました。
CVE-2021-1881:Qihoo 360 の Hou JingYi 氏 (@hjy79425575)、匿名の研究者、Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏、Trend Micro の Mickey Jin 氏
FontParser
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成されたフォントファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
CVE-2020-27942:匿名の研究者
Foundation
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションがルート権限を取得できる場合がある。
説明:ロジックを改良し、検証の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1813:Cees Elzinga 氏
ImageIO
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成された画像を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
CVE-2021-1843:Baidu Security の Ye Zhang 氏
Intel Graphics Driver
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、領域外書き込みに対処しました。
CVE-2021-1805:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する ABC Research s.r.o.
Intel Graphics Driver
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。
CVE-2021-1806:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する ABC Research s.r.o.
Intel Graphics Driver
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1834:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する ABC Research s.r.o.
Kernel
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションによって、カーネルメモリが漏洩する可能性がある。
説明:メモリ処理を強化し、メモリ初期化の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1860:@0xalsr 氏
Kernel
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションにカーネル権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
CVE-2021-1851:@0xalsr 氏
Kernel
対象 OS:macOS Mojave
影響:ローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1840:Ant Group Tianqiong Security Lab の Zuozhi Fan 氏 (@pattern_F_)
libxpc
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションがルート権限を取得できる場合がある。
説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。
CVE-2021-30652:James Hutchins 氏
libxslt
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成されたファイルを処理すると、ヒープ破損が起きる可能性がある。
説明:メモリ管理を強化し、ダブルフリー (二重解放) の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1875:OSS-Fuzz により検出
NSRemoteView
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:メモリ管理を強化し、解放済みメモリ使用 (use-after-free) の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1876:Google Chrome の Matthew Denton 氏
Preferences
対象 OS:macOS Mojave
影響:ローカルユーザが、ファイルシステムの保護された部分を変更できる可能性がある。
説明:ディレクトリパスの処理における解析不備の脆弱性に、パス検証を強化することで対処しました。
CVE-2021-1739:Tencent Security Xuanwu Lab (xlab.tencent.com) の Zhipeng Huo 氏 (@R3dF09) および Yuebin Sun 氏 (@yuebinsun2020)
smbx
対象 OS:macOS Mojave
影響:ネットワーク上の特権的な地位を利用した攻撃者が、重要なユーザ情報を漏洩させる可能性がある。
説明:入力検証を強化することで、整数オーバーフローに対処しました。
CVE-2021-1878:Cisco Talos (talosintelligence.com) の Aleksandar Nikolic 氏
Tailspin
対象 OS:macOS Mojave
影響:ローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合がある。
説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。
CVE-2021-1868:Zoom Communications の Tim Michaud 氏
tcpdump
対象 OS:macOS Mojave
影響:リモートの攻撃者から、サービス運用妨害を受ける可能性がある。
説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。
CVE-2020-8037:匿名の研究者
Time Machine
対象 OS:macOS Mojave
影響:ローカルの攻撃者が権限を昇格できる場合がある。
説明:アクセス権のロジックを改善することで、この問題を解決しました。
CVE-2021-1839:Zoom Video Communications の Tim Michaud 氏 (@TimGMichaud)、ECSC Group plc の Gary Nield 氏
Wi-Fi
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションにシステムを突然終了されたり、カーネルメモリに書き込まれる可能性がある。
説明:検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。
CVE-2021-1828:Ant Group Tianqiong Security Lab の Zuozhi Fan 氏 (@pattern_F_)
wifivelocityd
対象 OS:macOS Mojave
影響:アプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。
説明:アクセス権のロジックを改善することで、この問題を解決しました。
CVE-2020-3838:Dayton Pidhirney 氏 (@_watbulb)
WindowServer
対象 OS:macOS Mojave
影響:悪意のあるアプリケーションにより、セキュリティ対策をしたテキストフィールドからユーザの資格情報が予期せず漏洩する可能性がある。
説明:アクセシビリティ TCC のアクセス権に API の脆弱性がありましたが、ステート管理を強化して対処しました。
CVE-2021-1873:匿名の研究者
ご協力いただいたその他の方々
CoreCrypto
Orange Group の Andy Russon 氏のご協力に感謝いたします。
Intel Graphics Driver
RET2 Systems, Inc. の Jack Dates 氏のご協力に感謝いたします。
Kernel
GRIMM 氏、Keyu Man 氏、Zhiyun Qian 氏、Zhongjie Wang 氏、Xiaofeng Zheng 氏、Youjun Huang 氏、Haixin Duan 氏、および匿名の研究者のご協力に感謝いたします。
Petter Flink 氏、Bonnier News の SecOps のご協力に感謝いたします。
Safari
匿名の研究者のご協力に感謝いたします。
Security
Ant Security Light-Year Lab の Xingwei Lin 氏、john 氏 (@nyan_satan) のご協力に感謝いたします。
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