iPad および Mac で Logic Pro のプロジェクトに取り組む
Mac と iPad の間で Logic Pro のプロジェクトをやり取りして、そのときどきのワークフローや実際にいる場所に応じて、いちばん適したデバイスで作業できます。
iPad 用 Logic Pro の同じプロジェクトの作業を iPad でも Mac でも行うことができます。
対応性を確認する
Logic Pro のプロジェクトを Mac と iPad でラウンドトリップ編集するには、Mac 用 Logic Pro バージョン 10.7.8 以降が必要です。
Mac でプロジェクトをパッケージとして保存する
Logic Pro のプロジェクトをデバイス間でラウンドトリップ編集するには、プロジェクトをパッケージとして保存しておく必要があります。Logic Pro プロジェクトのパッケージファイルは、プロジェクトのオーディオファイルなどの素材をすべてまとめて 1 つのファイルに保存したもので、.logicx という拡張子が付きます。iPad 用 Logic Pro では、パッケージファイルのみ開くことができます。フォルダとして保存された Logic Pro プロジェクトを開くことはできません。iPad 用 Logic Pro で作成されたプロジェクトは自動的に LOGICX ファイルとして保存されます。
Mac で Logic Pro プロジェクトをフォルダとして保存した場合も、パッケージに変換すれば、iPad 用 Logic Pro で使用できます。
プロジェクトを開きます。
Mac のプロジェクトがパッケージまたはフォルダのどちらで保存されているか確かめるには、「ファイル」>「プロジェクト設定」の順に選択し、「素材」を選択します。そのウインドウのオプション群の上に「プロジェクトフォルダ」と表示される場合は、プロジェクトをパッケージに変換する必要があります。
「ファイル」>「別名で保存」の順に選択します。
「パッケージ」を選択し、パッケージにコピーしたいファイルを選択します。プロジェクトに入っているファイルの種類のうち、iPad 用 Logic Pro でプロジェクトを開いたときに聞きたい、または見たいものをコピー対象として選択してください。
プロジェクトファイルの保存先を選択し、「保存」をクリックします。
「置き換える」をクリックします。既存のフォルダプロジェクトを置き換えたくない場合は、プロジェクトをコピーしてからパッケージとして保存できます。
「キャンセル」をクリックします。
「ファイル」>「コピーを保存」の順に選択します。
このセクションの手順を繰り返して、プロジェクトのコピーをパッケージとして保存します。
プロジェクトを共有する
AirDrop、iCloud Drive、他社のクラウドストレージサービス、または外付けのストレージデバイスを使って、プロジェクトをほかのデバイスと共有できます。
AirDrop を使う
AirDrop を使って、プロジェクトのコピーをほかのデバイスに送信できます。双方のデバイスで AirDrop が有効になっていることを確認してください。
iPad で、送信したい LOGICX ファイルをタッチしたまま押さえ、「共有」をタップします。
「AirDrop」をタップし、プロジェクトを共有したい相手のデバイスをタップします。
iCloud Drive を使う
iCloud Drive を使って Mac と iPad で Logic Pro プロジェクトの作業をするには、両方のデバイスで同じ Apple ID でサインインhttps://support.apple.com/ja-jp/HT204025https://support.apple.com/ja-jp/HT204025turn on iCloud Drive
Mac 上の既存のプロジェクトを iPad で開きたい場合や、Mac で新しいプロジェクトを作成した場合は、Mac でプロジェクトをパッケージとして保存してください。
他社のクラウドストレージサービスを利用する
他社のクラウドストレージサービスを利用して、Logic Pro プロジェクトファイルを共有できます。共有する前に、Logic Pro プロジェクトファイルを圧縮してください。
外付けのストレージデバイスを使う
プロジェクトを外付けのストレージデバイスに移動またはコピーして、Mac または iPad の Logic Pro で開くことができます。
iPad では、iPad 用 Logic Pro のプロジェクトブラウザまたはファイルアプリから外付けのストレージデバイスにアクセスします。
Mac では、Finder から外付けのストレージデバイスにアクセスします。
プラグインを扱う
片方のデバイスの Logic Pro が対応していないプラグインが使われているプロジェクトでも、簡単にラウンドトリップ編集できます。
プラグインが iPad 用 Logic Pro に対応していない場合
Mac 用 Logic Pro に付属している一部の音源やエフェクトは、iPad 用 Logic Pro に付属していません。そうしたプラグインを使用したプロジェクトを iPad 用 Logic Pro で開くことはできますが、それらのパラメータを編集することはできません。
iPad 用 Logic Pro が対応していない他社製のプラグインやサウンドが Mac 用 Logic Pro のプロジェクトで使われている場合は、プロジェクトを共有する前に、それらのプラグインを使ったトラックを所定の場所にバウンスそうしておけば、iPad 用 Logic Pro でプロジェクトを開いたときに、該当するトラックのエフェクトやサウンドを聞くことができます。「トラックを所定の場所にバウンス」ウインドウで「エフェクトプラグインをバイパス」が選択されていないことを確認してください。
トラックを特定の場所にバウンスする前に、代替トラックを作成するか、プロジェクトのコピーを保存しておくと、プロジェクトのオリジナルのバージョンを手付かずで残せます。
プラグインが Mac 用 Logic Pro に対応していない場合
iPad 用 Logic Pro に付属している一部の音源やエフェクトは、Mac 用 Logic Pro には付属していません。それらのプラグインを使用したプロジェクトを Logic Pro 10.7.8 以降で開いた場合、プラグインが処理したサウンドを聞くことができ、プリセットも読み込まれますが、プラグインのパラメータを編集することはできません。
Mac 用 Logic Pro のプロジェクトを iPad で開けない場合
Mac 用 Logic Pro のプロジェクトを開けない、またはプロジェクトのファイルが見つからないという警告が表示された場合の対処法をご案内します。
iPad 用 Logic Pro で Mac 用 Logic Pro のプロジェクトを開けない場合
Mac 用 Logic Pro のプロジェクトに以下の要素が含まれている場合、そのプロジェクトを iPad 用 Logic Pro で開くことはできません。
サラウンド
バイノーラルパンニング
96 kHz より大きなサンプルレート
プロデューサーキット
プライマリルーラが小節や拍ではなく時間に設定されているプロジェクト
開始位置が 1 1 1 1 より前になっているプロジェクト (「ビート」モードまたは「ビートとタイム」モードの LCD で確認)
フォルダ (複数のトラックを含む) の並べ替え
外部 MIDI トラック (外部音源プラグインなし)
出力トラックなし
Mac 用 Logic Pro のプロジェクトをクロスプラットフォームで編集およびミキシングできるように準備する場合は、上記の設定や要素を適宜調整するか、または削除してください。
たとえば、Mac 用 Logic Pro のプロジェクトでサンプルレートが 96 kHz より高く設定されている場合、プロジェクトをダウンサンプリングすれば、iPad でも開けるようになります。Mac の Logic Pro でプロジェクトを開いて、「ファイル」>「プロジェクト設定」の順に選択し、「オーディオ」を選択します。「サンプルレート」ポップアップメニューをクリックし、96 kHz 以下のサンプルレートを選択してください。
iPad 用 Logic Pro でファイルが見つからないという警告が表示される場合
Mac 用 Logic Pro のプロジェクトを iPad 用 Logic Pro で開こうとした際に、ファイルが見つからないという警告が表示される場合は、Mac でプロジェクトを統合してから、あらためて共有してください。
Mac 用 Logic Pro でプロジェクトを開いて、「ファイル」>「プロジェクト管理」の順に選択します。
「統合」を選択します。
統合後のプロジェクトファイルに含めたいファイルのオプションを選択してから、「OK」をクリックします。
プロジェクトを iPad と共有します。