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Vintage Clavの「Pitch」パラメータ

「Pitch」パラメータは選択したモデルのチューニングに影響を与えます。

図。Vintage Clavの「Pitch」パラメータ。

「Pitch」パラメータ

  • 「Tune」スライダ/フィールド: チューニングをセント単位で調整します。値が「0 c」(ゼロセント)であれば、中央のAキーが440 Hz(コンサートピッチ)になります。

  • 「Stretch Tuning」スライダ/フィールド: 低音部と高音部を変更することで、デフォルト平均律スケールからの「ずれ」を設定します。これは、ピアノなどの有弦鍵盤楽器の調律をシミュレートしています(以下の情報を参照)。

    注記:「Warmth」と「Stretch Tuning」の両方を使うと、コーラスエフェクトをかけすぎたときのようにサウンドのチューニングがずれてしまうことがあります。場合によっては、このエフェクトによりVintage Clavのサウンドチューニングがプロジェクトやコンサートに適さないほど大幅にずれてしまうことがあります。

  • 「Warmth」スライダ/フィールド: 平均律スケールからの不規則な「ずれ」の量を設定します。値を大きく設定すると、より生き生きとした響きが得られます。「Warmth」パラメータは、しばらく調律を行っていない楽器をエミュレートしたり、音を若干厚めにしたい場合に便利です。コードを演奏するときに「Warmth」パラメータを使うと、構成音に若干のデチューニングやうねりの効果が生まれます。

  • 「Pitch Wheel」スライダ/フィールド: ピッチベンドの範囲を半音単位で指定します。キーボードのピッチベンドホイールを使って、ピッチベンドを調整します。

  • 「Pitch Pressure」スライダ/フィールド: アフタータッチ感度を調整します。実物のD6では、鍵盤を押したままプレッシャーをかけると、微妙にピッチを上げることができます。「Pitch Pressure」はこの動作をエミュレートします。値を中央の位置より左に設定すると、アフタータッチメッセージがかかってピッチが若干下がります。値を右の方に設定するとピッチが上がります。

アコースティック音源でのストレッチ・チューニング

アップライトピアノとグランドピアノ(弦が長いのでアップライトほどではありませんが)の倍音構造には、不協和音があります。これは、弦を使用するほかの楽器にも当てはまりますが、弦の長さ、密度、および張力の関係で特にピアノに顕著に見られます。ピアノが鍵盤の音域全体で平均律で完全に調律されている場合、低音弦の倍音および高音弦の基音が互いにチューニングがずれて聞こえます。

この問題を回避するため、ピアノの調律師はストレッチ・チューニングと呼ばれる技術を使います。これは、ピアノの高音部の鍵盤を高く、低音部の鍵盤を低くチューニングする方法です。これにより、低音弦の倍音のチューニングが高音弦の基音と合います。つまり、ピアノでは、高音部の鍵盤と低音部の鍵盤のチューニングが合って聞こえるように、意図的にチューニングを(平均律から)ずらしてあります。

実物のD6は弦を使用する楽器であるため、和音が調和しないこの関係はVintage Clavおよびそのエミュレートする楽器にも当てはまります。ただし、ストレッチ機能は本来、アコースティックピアノの録音または演奏時に、Vintage Clavを一緒に使用するために用意されたものです。

公開日: 2019/09/06
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