Compressorでメタデータ注釈を操作する
「Appleデバイス」、「Apple ProRes」、「MP3」、「MPEG-4」、「QuickTime」設定を使ってトランスコードするファイルに、メタデータを埋め込むことができます。メタデータを使えば、ワークフローまたは視聴者に重要な情報を注釈としてメディアファイルに追加できます。Compressorに用意されている注釈フィールドのいずれかを追加することも、別のメディアファイル(QuickTimeムービーなど)で使用するメタデータを読み込むことも、既存のメタデータのままにすることもできます。
メディアファイルに手動で注釈を追加する
Compressorのバッチ領域で、注釈を追加したいメディアファイルが含まれているジョブを選択します。
ヒント:ジョブの下に表示される出力行ではなく、ジョブ自体を選択するには、ジョブ領域の上部にあるソースファイル名をクリックします。
「ジョブ」インスペクタの「ジョブ注釈」領域で「フィールド」ポップアップメニューをクリックし、注釈の種類を選択して、表示されるフィールドにテキストを入力します。
追加したい注釈の種類ごとに手順2を繰り返します。
ポップアップメニューの下のフィールドに、追加した注釈が表示されます。
注記:「一部のソースファイル注釈を表示できません」というメッセージが表示された場合は、Compressorで表示できないメタデータ(歌詞など)がジョブに含まれています。パススルーメタデータを変更するを参照してください。
外部ファイルから注釈を読み込む
外部のQuickTimeムービーまたはXMLディクショナリ・プロパティ・リストからCompressorにメタデータ注釈を読み込むことができます。XMLディクショナリ・プロパティ・リストは、macOS、iOS、およびiPadOSのプログラミングフレームワークで、メタデータのカテゴリと値(キーと文字列)を保存するために使用されるテキストファイルです。XMLプロパティリストについて詳しくは、Apple Developerの書類「What Is a Property List?」を参照してください。
Compressorのバッチ領域で、注釈を追加したいメディアファイルが含まれているジョブを選択します。
ヒント:ジョブの下に表示される出力行ではなく、ジョブ自体を選択するには、ジョブ領域の上部にあるソースファイル名をクリックします。
「ジョブ」インスペクタの「ジョブ注釈」領域で「フィールド」ポップアップメニューをクリックし、「読み込む」を選択して、注釈を含むQuickTimeムービーまたはXMLプロパティ・リスト・ファイルを選択してから、「開く」をクリックします。
Compressorのメタデータカテゴリに対応するQuickTimeムービーまたはXMLファイルのメタデータ値が、ポップアップメニューの下のフィールドに追加され、既存のメタデータ値は上書きされます。
Compressorでは、QuickTimeムービーファイルまたはXMLプロパティ・リスト・ファイルの以下のメタデータカテゴリが認識されます:
com.apple.quicktime.album
com.apple.quicktime.artist
com.apple.quicktime.author
com.apple.quicktime.comment
com.apple.quicktime.copyright
com.apple.quicktime.creationdate
com.apple.quicktime.description
com.apple.quicktime.director
com.apple.quicktime.displayname
com.apple.quicktime.genre
com.apple.quicktime.information
com.apple.quicktime.keywords
com.apple.quicktime.location.ISO6709
com.apple.quicktime.producer
com.apple.quicktime.publisher
com.apple.proapps.reel
com.apple.quicktime.software
com.apple.quicktime.title
com.apple.quicktime.collection.user
com.apple.quicktime.rating.user
com.apple.quicktime.year
注記:「一部のソースファイル注釈を表示できません」というメッセージが表示された場合は、Compressorで表示できないメタデータ(歌詞など)がジョブに含まれています。パススルーメタデータを変更するを参照してください。
パススルーメタデータを変更する
トランスコードでのメタデータの処理方法を選択できます。
Compressorのバッチ領域で、適用されている設定を選択します。
「一般」インスペクタでオプションを選択します:
ジョブ注釈を使用: 「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈のメタデータを含めます。これはデフォルトの設定です。
ソース・ファイル・メタデータのまま: 既存のメタデータをソースファイルからトランスコードに渡します。「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈は無視されます。
すべてのメタデータと注釈を削除: ソースファイルにメタデータを渡しません。
ジョブ注釈として表示できないメタデータをソースファイルから取り込む: 「ジョブ注釈を使用」が選択されている場合に選択できます。「ジョブ」インスペクタに表示されているジョブ注釈のメタデータを含め、 既存のメタデータをソースファイルからトランスコードに渡します。
「バッチを開始」をクリックしてファイルを書き出します。
トランスコード後に注釈を表示する
メタデータを含むメディアファイルをトランスコードした後、注釈を表示するにはいくつかの方法があります:
トランスコードしたメディアファイルをFinderで選択し、「ファイル」>「情報を見る」と選択してから、情報ウインドウで「詳細情報」の横にある開閉用三角ボタンをクリックします。
QuickTime Playerでメディアファイルを開いてから、「ウインドウ」>「ムービーインスペクタを表示」と選択します。
QuickTime Playerに、インスペクタの上部にあるCompressorのメタデータのカテゴリがいくつか(すべてではありません)表示されます。
メディアファイルをFinal Cut Proに読み込んだあと、そのクリップを選択して「情報」インスペクタを開きます。
他社製のアプリケーションまたはユーティリティでのメタデータの表示方法については、製品のマニュアルを参照してください。