macOS Ventura 13.1 のセキュリティコンテンツについて

macOS Ventura 13.1 のセキュリティコンテンツについて説明します。

Apple セキュリティアップデートについて

Apple では、ユーザ保護の観点から、調査が終了してパッチやリリースが公開されるまでは、セキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。最近のリリースについては、「Apple セキュリティアップデート」ページに一覧形式でまとめています。

Apple のセキュリティ関連の文書では、可能な場合、脆弱性の CVE-ID に言及しています。

セキュリティについて詳しくは、Apple 製品のセキュリティに関するページを参照してください。

macOS Ventura 13.1

2022 年 12 月 13 日リリース

Accounts

対象 OS:macOS Ventura

影響:ユーザが、ユーザの機微情報を閲覧できる可能性がある。

説明:この問題は、データ保護を強化することで解決されました。

CVE-2022-42843:Mickey Jin 氏 (@patch1t)

AMD

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42858:ABC Research s.r.o.

2023 年 3 月 16 日に追加

AMD

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42847:ABC Research s.r.o.

AppleMobileFileIntegrity

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがプライバシーの環境設定を回避する可能性がある。

説明:Hardened Runtime を有効にして、この問題に対処しました。

CVE-2022-42865:SecuRing の Wojciech Reguła 氏 (@_r3ggi)

Bluetooth

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネルメモリを漏洩させる可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42854:STAR Labs SG Pte. Ltd. (@starlabs_sg) の Pan ZhenPeng 氏 (@Peterpan0927)

Boot Camp

対象 OS:macOS Ventura

影響:ファイルシステムの保護された部分をアプリに変更されるおそれがある。

説明:アクセス制限を改善し、アクセス関連の脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42853:Trend Micro の Mickey Jin 氏 (@patch1t)

CoreServices

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがプライバシーの環境設定を回避する可能性がある。

説明:脆弱なコードを削除することで、複数の問題に対処しました。

CVE-2022-42859:Mickey Jin 氏 (@patch1t)、Offensive Security の Csaba Fitzl 氏 (@theevilbit)

curl

対象 OS:macOS Ventura

影響:curl に複数の脆弱性がある。

説明:curl をバージョン 7.85.0 にアップデートして、複数の脆弱性に対処しました。

CVE-2022-35252

2023 年 10 月 31 日に追加

DriverKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-32942:Pinauten GmbH (pinauten.de) の Linus Henze 氏

dyld

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがサンドボックスを破って外部で実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、整数オーバーフローに対処しました。

CVE-2022-46720:Theori の Yonghwi Jin 氏 (@jinmo123)

2023 年 3 月 16 日に追加

iCloud Photo Library

対象 OS:macOS Ventura

影響:共有シートを介して位置情報メタデータが無効になっていても、位置情報データが iCloud のリンクで共有される場合がある。

説明:チェックを強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46710:Tinrocket の John Balestrieri 氏

2023 年 10 月 31 日に追加

ImageIO

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成されたファイルを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46693:Mickey Jin 氏 (@patch1t)

IOHIDFamily

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:ステート処理を強化することで、競合状態の脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42864:Tommy Muir 氏 (@Muirey03)

IOMobileFrameBuffer

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:入力検証を強化することで、領域外書き込みの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46690:John Aakerblom 氏 (@jaakerblom)

IOMobileFrameBuffer

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:配列境界チェック機能を改善することで、領域外アクセスの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46697:John Aakerblom 氏 (@jaakerblom) および Antonio Zekic 氏 (@antoniozekic)

iTunes Store

対象 OS:macOS Ventura

影響:リモートユーザによって、アプリが突然終了されたり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

説明: URL の解析に脆弱性が存在します。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42837:Momo Security の Weijia Dai 氏 (@dwj1210)

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:検証を追加することで、競合状態に対処しました。

CVE-2022-46689:Google Project Zero の Ian Beer 氏

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意のある NFS サーバに接続すると、カーネル権限で任意のコードが実行される可能性がある。

説明:配列境界チェック機能を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-46701:Felix Poulin-Belanger 氏

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:リモートユーザによってカーネルコードが実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42842:Ant Security Light-Year Lab の pattern-f 氏 (@pattern_F_)

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがサンドボックスを破って外部で実行される可能性がある。

説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。

CVE-2022-42861:Ant Security Light-Year Lab の pattern-f 氏 (@pattern_F_)

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:ルート権限を持つアプリが、カーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42845:ASU SEFCOM の Adam Doupé 氏

Kernel

対象 OS:macOS Ventura

影響:任意の読み書き権限を持つ攻撃者が、ポインタ認証を回避できる可能性がある。Apple では、iOS 15.7.1 より前にリリースされたバージョンの iOS で、この脆弱性が悪用された可能性があるという報告を把握しています。

説明:チェックを強化することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-48618:Apple

2024 年 1 月 9 日に追加

Networking

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリが重要な位置情報を読み取れる可能性がある。

説明:機微情報の墨消しを改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42839:匿名の研究者

2023 年 10 月 31 日に追加

Networking

対象 OS:macOS Ventura

影響:プライベートリレー機能がシステム設定と一致していなかった。

説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。

CVE-2022-46716

2023 年 3 月 16 日に追加

PackageKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:ファイルシステムの保護された部分をアプリに変更されるおそれがある。

説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。

CVE-2022-46704:Mickey Jin 氏 (@patch1t)、Offensive Security の Csaba Fitzl 氏 (@theevilbit)

2022 年 12 月 22 日に追加

Photos

対象 OS:macOS Ventura

影響:「シェイクで取り消し」で、削除された写真を認証なしで再表示できる場合がある。

説明:配列境界チェック機能を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-32943:Jiwon Park 氏、Mieszko Wawrzyniak 氏、匿名の研究者

2023 年 10 月 31 日に更新

ppp

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42840:匿名の研究者

Preferences

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリが任意のエンタイトルメントを使用できる可能性がある。

説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。

CVE-2022-42855:Google Project Zero の Ivan Fratric 氏

Printing

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリがプライバシーの環境設定を回避する可能性がある。

説明:この問題は、脆弱なコードを削除することで解決されました。

CVE-2022-42862:Mickey Jin 氏 (@patch1t)

Ruby

対象 OS:macOS Ventura

影響:リモートユーザによって、アプリが突然終了されたり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

説明:この問題は、チェックを強化することで解決されました。

CVE-2022-24836

CVE-2022-29181

Safari

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意のあるコンテンツが含まれる Web サイトを表示すると、UI が偽装される可能性があります。

説明:URL の処理に、偽装の脆弱性がありました。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46695:KirtiKumar Anandrao Ramchandani 氏

TCC

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリが重要な位置情報を読み取れる可能性がある。

説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46718:Michael (Biscuit) Thomas 氏

2023 年 5 月 1 日に追加

Weather

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリが重要な位置情報を読み取れる可能性がある。

説明:制限を強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。

CVE-2022-46703:SecuRing の Wojciech Reguła 氏 (@_r3ggi)、匿名の研究者

2023 年 3 月 16 日に追加

Weather

対象 OS:macOS Ventura

影響:アプリが重要な位置情報を読み取れる可能性がある。

説明:キャッシュの処理を改善することで、この問題に対処しました。

CVE-2022-42866:匿名の研究者

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意のあるコンテンツが含まれる Web サイトを表示すると、UI が偽装される可能性があります。

説明:UI の処理を改善することで、この問題を解決しました。

WebKit Bugzilla:247461
CVE-2022-32919:@real_as3617 氏

2023 年 10 月 31 日に追加

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意のある Web サイトにアクセスすると、アドレスバーを偽装される可能性がある。

説明:URL の処理に、偽装の脆弱性がありました。入力検証を強化し、この脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:247289
CVE-2022-46725:Team ApplePIE の Hyeon Park 氏 (@tree_segment)

WebKit Bugzilla:247287
CVE-2022-46705:Team ApplePIE の Hyeon Park 氏 (@tree_segment)

2022 年 12 月 22 日に追加、2023 年 10 月 31 日に更新

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ管理を強化し、解放済みメモリ使用 (use-after-free) の脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:245521
CVE-2022-42867:Google Project Zero の Maddie Stone 氏

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:メモリ処理を強化し、メモリ消費の脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:245466
CVE-2022-46691:中国科学院計算技術研究所 (Institute of Computing Technology, Chinese Academy of Sciences) の ChengGang Wu 氏、Yan Kang 氏、YuHao Hu 氏、Yue Sun 氏、Jiming Wang 氏、JiKai Ren 氏、および Hang Shu 氏

2023 年 10 月 31 日に更新

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、同一生成元ポリシーを回避される可能性がある。

説明:ステート管理を改善し、ロジックの問題に対処しました。

WebKit Bugzilla:246783
CVE-2022-46692:KirtiKumar Anandrao Ramchandani 氏 (kirtikumarar.com)

2023 年 10 月 31 日に更新

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、プロセスメモリが漏洩する可能性がある。

説明:メモリ処理を改善することで、この問題に対処しました。

WebKit Bugzilla:246721
CVE-2022-42852:Trend Micro Zero Day Initiative に協力する hazbinhotel 氏

2022 年 12 月 22 日に更新

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:入力検証を強化し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:246942
CVE-2022-46696:Google V8 Security の Samuel Groß 氏

WebKit Bugzilla:247562
CVE-2022-46700:Google V8 Security の Samuel Groß 氏

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、ユーザの機微情報が漏洩する可能性がある。

説明:チェックを強化し、ロジックの脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:247066
CVE-2022-46698:高麗大学校 (Korea University) の DNSLab の Dohyun Lee 氏 (@l33d0hyun)、高麗大学校 (Korea University) の IAAI SecLab の Ryan Shin 氏

2022 年 12 月 22 日に更新

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。

説明:ステート管理を改善し、メモリ破損の脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:247420
CVE-2022-46699:Google V8 Security の Samuel Groß 氏

WebKit Bugzilla:244622
CVE-2022-42863:匿名の研究者

WebKit

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成された Web コンテンツを処理すると、任意のコードを実行される可能性がある。Apple では、iOS 15.1 より前にリリースされたバージョンの iOS で、この脆弱性が悪用された可能性があるという報告を把握しています。

説明:ステート処理を強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。

WebKit Bugzilla:248266
CVE-2022-42856:Google の Threat Analysis Group の Clément Lecigne 氏

xar

対象 OS:macOS Ventura

影響:悪意を持って作成されたパッケージを処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。

説明:チェックを強化し、型の取り違え (type confusion) の脆弱性に対処しました。

CVE-2022-42841:Computest Sector 7 の Thijs Alkemade 氏 (@xnyhps)

ご協力いただいたその他の方々

Kernel

Kunlun Lab の Zweig 氏のご協力に感謝いたします。

Lock Screen

Kevin Mann 氏のご協力に感謝いたします。

Safari Extensions

1Password の Oliver Dunk 氏および Christian R. 氏のご協力に感謝いたします。

WebKit

匿名の研究者および scarlet 氏のご協力に感謝いたします。

 

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