iPhone やその他のデバイスで Logic Pro のバイノーラル空間オーディオミックスを聴く

バイノーラルフォーマットの空間オーディオミックスをヘッドフォンを使ってモニタリングしている場合、そのミックスをバウンスして、ほかのデバイスで聴いたりほかの人と共有したりできます。

ヘッドフォンを使って Logic Pro プロジェクトを空間オーディオでミキシングできます。そうすれば、ドルビーアトモスのサラウンド機能をすべて活用できます。ミックスを別のデバイスで聴いたりほかの人と共有したりするには、バイノーラルオーディオでエンコードされた標準的な 2 チャンネルのオーディオファイルとして空間オーディオミックスをバウンスします。バウンスしたファイルをヘッドフォンで聴けば、Logic Pro でミックス用に作成したままの没入感あるオーディオ体験を楽しめます。

バイノーラルモニタリング用に Dolby Atmos プラグインを設定する

ヘッドフォンを使ってバイノーラルフォーマットでミックスをモニタリングするようにプロジェクトを設定するには、以下の手順を実行してください。

  1. サラウンドマスターチャンネルストリップに挿入された Dolby Atmos プラグインを開きます。

  2. 「Monitoring Format」ポップアップメニューからいずれかのバイノーラルオプションを選択します。「Apple Renderer (Head Tracking)」モニタリングフォーマットを使用した場合、バウンスされたバイノーラルオーディオファイルでヘッドトラッキングは機能しません。

空間オーディオミックスをバウンスする

準備が整ったら、空間オーディオミックスを 2 チャンネルのバイノーラルファイルとしてバウンスします。

  1. 「ファイル」>「バウンス」の順に選択し、「プロジェクトまたは選択範囲」を選択します。

  2. 「用途」領域で「PCM」を選択し、「ファイルフォーマット」ポップアップメニューから「AIFF」または「Wave」を選択します。

  3. 「ファイルタイプ」ポップアップメニューから「インターリーブ」を選択します。

  4. ミュージックアプリでミックスを聴けるようにファイルをミュージックライブラリに追加したい場合は、「"ミュージック" に追加」を選択します。

  5. ほかのオプションも適宜設定し、「OK」をクリックします。

  6. バウンスファイルの名前と保存先を設定してから「バウンス」をクリックします。

バイノーラルオーディオファイルを聴く

2 チャンネルのバイノーラルオーディオファイルは、ヘッドフォンで聴くことを想定しています。標準的なステレオスピーカーやコンピュータのスピーカーでもこのファイルを聴くことはできますが、同様の没入感あるサウンド体験は得られません。Mac、iPhone、iPad、その他のデバイスに接続されたヘッドフォンでバイノーラルオーディオファイルを聴くことができます。

Mac でバイノーラル空間オーディオファイルを聴く

Mac で QuickTime Player、ミュージックアプリ、またはクイックルックを使用して、バイノーラルオーディオファイルを任意のヘッドフォンで聴くことができます。Finder でファイルを選択し、スペースバーを押してください。

AirPods (第 3 世代)、AirPods Pro (すべての世代)、AirPods Max、Beats Fit Pro をお使いの場合は、「ステレオを空間化」をオフにしてください。

  1. AirPods または Beats Fit Pro を着用し、Mac に接続されていることを確認します。

  2. バイノーラルオーディオファイルの再生を始めます。

  3. メニューバーの AirPods アイコンをクリックすると、すべてのオーディオデバイスが表示されます。

  4. お使いの AirPods の横にある詳細表示三角形をクリックし、「ステレオを空間化」セクションで「オフ」を選択します。

iPhone または iPad でバイノーラル空間オーディオファイルを聴く

iPhone や iPad でファイルを聴くには、AirDrop を使って Mac からデバイスにファイルを転送し、ファイルアプリでそのファイルをタップします。ミュージックアプリでファイルを聴くこともできます。

AirPods Pro、AirPods Max、AirPods (第 3 世代)、Beats Fit Pro をお使いの場合は、「空間オーディオ」または「ステレオを空間化」をオフにしてください。

  1. AirPods または Beats Fit Pro を着用し、デバイスに接続されていることを確認します。

  2. iPhone または iPad でコントロールセンターを開きます。

  3. 音量のコントロールを長押しします。

  4. 「空間オーディオ」または「ステレオを空間化」をタップし、「オフ」をタップします。

ADM BWF ファイルとして書き出す

ADM BWF は、ドルビーアトモスミックスを Apple Music やその他のオンラインミュージックサービスに送信する際に必須のファイルフォーマットです。各サービスが受け取ったファイルをエンコードし、それぞれのサービスで使えるようになります。

空間オーディオミックスを ADM BWF ファイルとしてバウンスし、iPhone やその他のデバイスで聴いた場合、Logic Pro のオリジナルミックスの数多くの要素が聴こえません。ADM BWF ファイルとして送信する前に空間オーディオミックスをプレビューするには、以下の記事で説明されている通りにファイルをバウンスしてください。

ADM BWF ファイルの扱い方

関連情報

  • Apple Music や iTunes Match のサブスクリプションに登録している場合は、「ライブラリを同期」が有効になっているすべてのデバイスのミュージックアプリでファイルにアクセスできます。

  • デバイスを手動で同期して、ファイルを iPhone または iPad のミュージックアプリに追加することもできます。

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