Apple School Manager の設定アシスタントで SFTP を設定する際に、CSV 形式のテンプレートファイルと、プライベート SFTP サーバへのアクセス情報が提供されます。SIS からデータを書き出しても、Numbers などのスプレッドシートアプリケーションでファイルを作成してもかまいません。
SFTP でアップロードするには、macOS に他社製のアプリケーションが必要です。SFTP クライアントがインストールされていない場合は、Mac App Store でお探しください。
以下のボタンを使って、SFTP ファイルの設定方法についてご確認ください。SFTP を使ってデータを Apple School Manager にアップロードしたことがない場合は、「初回の SFTP アップロードを設定する」セクションから読み進めてください。
初回の SFTP アップロードを設定する
- Apple School Manager に管理者、サイトマネージャ、またはユーザマネージャとしてログインします。
- 初回のログイン時には、設定アシスタントが表示されます。設定アシスタントが表示されない場合は、右上隅のご自分の名前をクリックしてください。「設定アシスタント」を選択します。
- 「生徒、職員、クラスを設定」をクリックします。
- 「SFTP を設定」をクリックします。
- Apple School Manager で、ファイルのアップロード時に使う URL、ユーザ名、パスワードが生成されます。この情報を使って、SFTP クライアントを構成します。
- 「テンプレートをダウンロード」をクリックします。
- テンプレートを使う手順については、「データファイルに記入する」セクションを参照してください。
- データファイルへの記入が済んだら、6 個すべてのファイルが入った zip アーカイブを作成します。Finder で、ファイルをすべて選択して、「ファイル」メニューから「6 項目を圧縮」を選択します。zip アーカイブに付ける名前は何でもかまいません。
- zip ファイルを Apple School Manager にアップロードします。SFTP クライアントを使って、設定アシスタントに表示される URL に接続します。サインイン情報の入力画面が表示されたら、「SFTP を設定」をクリックしたときに受け取ったユーザ名とパスワードを使ってください。zip ファイルを「dropbox」ディレクトリにコピーします。
- 設定アシスタントの「続ける」をクリックします。アップロード内容にエラーがある場合は、ログを調べれば、エラーがあるのがどのファイルのどの行かを確認できます。データファイルにエラーがあれば訂正し、手順 8 と 9 を繰り返してください。前回のファイルを SFTP サーバから削除する必要はありません。
- SFTP での読み込みが終わったら、「SFTP データを確認」をクリックします。エラーが見つかった場合は、「キャンセル」をクリックします。データファイルにエラーがあれば訂正し、アップロードプロセスを繰り返してください。データが正確で過不足なく仕上がったら、「続ける」をクリックします。
- 「アカウントとクラスを作成」で、生徒、講師、職員の管理対象 Apple ID のフォーマットを選択します。「アカウントとクラスをプレビュー」をクリックします。ID が正しいフォーマットで表示される場合は、「アカウントとクラスを作成」をクリックします。
- アカウントが作成された後で、サインイン情報をユーザに配布し、職員に役割を割り当てます。
データファイルに記入する
ダウンロードしたテンプレートには、クラス (Classes)、コース (Courses)、場所 (Locations)、名簿 (Rosters)、生徒 (Students)、および職員 (Staff) 用にカンマ区切り値 (CSV) ファイルが 6 個入っています。テンプレートが Apple School Manager に用意されていない場合や、オリジナルテンプレートのコピーをなくしてしまった場合は、再びダウンロードできます。
テンプレートとこの記事で説明されているフォーマットで SIS からデータを書き出すか、または Numbers などのスプレッドシートプログラムでテンプレートを編集することができます。
この記事の表を参考に、確かめながら正しい情報を入力し、各ファイルを名前を変更せずに保存してください。
所定のフォーマットで値を指定する
テンプレートを編集する場合は、サンプルデータを実際のデータに置き換えてください。各ファイルの見出しセルの内容は変更しないでください。以下に説明されている場合を除いては、ファイルに列を追加しないでください。
どのテンプレートでも、各行でそれぞれ一意の値を表す必要があります。たとえば、「students.csv」では、各行が個々の生徒を表します。生徒に関する一部の値が空になってもかまいません。改行や疑問符などのリテラル値が名前に含まれている場合は、バックスラッシュ (\) でエスケープする必要があります (例:\”)。ID を入力する場合は必ず英数字を使います。「-」は含めてもかまいません。
値にスペース ( ) やカンマ (,) が含まれている場合は、二重引用符 (") で囲みます。値にこうした特殊文字が含まれていない場合は、二重引用符は使わないでください。必要な二重引用符を割愛した場合や、スマート (カーリー) 引用符を使った場合は、アップロードの過程でエラーが起きることがあります。
ファイル内の値は、ファイルの作成方法を問わず、カンマ (,) またはセミコロン (;) で区切る必要があります。カンマまたはセミコロンと次の値との間に、スペースやタブを入れないでください。各ファイルを UTF-8 でエンコードし、Unix の改行 (\n) を使う必要があります。
person_number や sis_username といったオプションのフィールドでも、管理対象 Apple ID のフォーマットの一部となっている場合は、必須フィールドになります。空欄にすると、MANAGED_ID_GENERATION_FAILED エラーが起きてアップロードは失敗します。
「Locations」ファイル
location_id | 数値や文字から成る固有の識別子。スペースは含めません。 | 必須 |
location_name | 場所の名前。 | 必須 |
「Locations」ファイルには、場所を少なくとも 1 つ定義しておく必要があります。SFTP を使って、「本部」となるメインの場所に生徒や職員のアカウントを作成することはできません。
「Students」ファイル
SFTP を使って新しい人員をアップロードする際に、割り当てる person_id がすでに Apple School Manager で使われている場合、Apple School Manager の既存のユーザが新しいユーザで上書きされます。上書きが完了した後、そのユーザは SFTP 経由でしか変更できなくなります。
person_id |
特定の生徒に固有の識別子。person_id は、SIS で該当する固有識別子が使われている場合は、必ずその識別子と同じにしてください。この person_id は、Apple School Manager において該当する生徒に固有の識別子となります。「Rosters」ファイルで生徒を識別する際や、「Classes」ファイルで講師を識別する際は、この値を使います。 |
必須 |
person_number | 校内の生徒の識別に使える別の値。生徒の識別番号などを指定できます。 | 任意 |
first_name | 生徒の名前。 | 必須 |
middle_name | 生徒のミドルネーム。 | 任意 |
last_name | 生徒の姓。 | 必須 |
grade_level | 生徒の学年。 | 任意 |
email_address* | 生徒のメールアドレス。 | 任意 |
sis_username | SIS における該当する生徒のユーザ名。 | 任意 |
password_policy | password_policy フィールドを使って、生徒ごとにパスワードポリシーを指定します。password_policy フィールドには、数値 4、6、8 を入力するか、または空にします。8 を選択した場合、標準のパスワードポリシー (8 桁以上の英数字) が設定されます。この値は、場所のパスワードポリシーや、該当する生徒に対して設定されているほかのパスワードポリシーよりも優先して適用されます。password_policy を空欄にした場合、新しい生徒については、場所のデフォルトのパスワードポリシーが使われ、既存の生徒については何も変更されません。 | 任意 |
location_id | 生徒の location_id。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。 | 必須 |
* フェデレーション認証が有効になっている場合、メールアドレスは必須です。メールアドレスが認証連携しているドメインのものである場合、該当するユーザアカウントも認証連携されます。
複数の場所を割り当てる
1 名の生徒に複数の場所を割り当てることができます。「Students」ファイルに場所 (location) の列を複数追加してください。最大で 998 個の location 列を追加できます。location_id_2、location_id_3 から location_id_999 までの名前を付けてください。各生徒に対し、これらの各列に別の location_id を任意に入力できます。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。
「Staff」ファイル
SFTP を使って新しい人員をアップロードする際に、割り当てる person_id がすでに Apple School Manager で使われている場合、Apple School Manager の既存のユーザが新しいユーザで上書きされます。上書きが完了した後、そのユーザは SFTP 経由でしか変更できなくなります。全職員に対し、標準パスワードポリシー (8 桁以上の英数字) が適用されます。
person_id | 職員に固有の識別子。person_id は、SIS で該当する固有識別子が使われている場合は、必ずその識別子と同じにしてください。この person_id は、Apple School Manager において該当する職員に固有の識別子となります。「Classes」ファイルで講師を識別する際は、この値を使います。 |
必須 |
person_number | 校内の職員の識別に使える別の値。職員バッジの番号などを指定できます。 | 任意 |
first_name | 職員の名前。 | 必須 |
middle_name | 職員のミドルネーム。 | 任意 |
last_name | 職員の姓。 | 必須 |
email_address* | 職員のメールアドレス。 | 任意 |
sis_username | SIS における該当する職員のユーザ名。 | 任意 |
location_id | 職員の location_id。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。 | 必須 |
* Federated Authentication が有効になっている場合、メールアドレスは必須です。メールアドレスが認証連携しているドメインのものである場合、該当するユーザアカウントも認証連携されます。
複数の場所を割り当てる
1 名の職員に複数の場所を割り当てることができます。「Staff」ファイルに場所 (location) の列を複数追加してください。最大で 998 個の location 列を追加できます。location_id_2、location_id_3 から location_id_999 までの名前を付けてください。各職員に対し、これらの各列に別の location_id を任意に入力できます。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。
「Courses」ファイル
course_id | コースに固有の識別子。この値は、「Classes」ファイルで使われる、対応する course_id と一致させておく必要があります。 | 必須 |
course_number | コースの番号。SIS またはカリキュラムガイドにおけるコース番号などを指定できます。 | 任意 |
course_name | コースの名前。 | 任意 |
location_id | コースの location_id。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。 |
必須 |
「Classes」ファイル
class_id | クラスに固有の識別子。 | 必須 |
class_number | 教育機関内でクラスを識別するための番号またはコード。class_id とは異なり、class_number は CSV 形式の名簿でクラスを参照する際には使われません。 | 任意 |
course_id | このクラスが含まれているコースの course_id。「Courses」ファイルの course_id に一致する値を指定してください。 | 必須 |
instructor_id | 講師の person_id。「Staff」ファイルで使われている person_id と一致する ID を指定してください。 | 任意 |
instructor_id_2 | 講師の person_id。「Staff」ファイルで使われている person_id と一致する ID を指定してください。 | 任意 |
instructor_id_3 | 講師の person_id。「Staff」ファイルで使われている person_id と一致する ID を指定してください。 | 任意 |
location_id | クラスの location_id。「Locations」ファイルの location_id に対応する値を指定してください。この値が「Locations」ファイルのエントリと一致しない場合は、アップロードの過程で問題が起きます。 | 必須 |
複数の講師を割り当てる
1 つのクラスに 4 名以上の講師を割り当てることができます。「Classes」ファイルに講師 (instructor) の列を複数追加してください。最大で 12 個の instructor 列を追加できます。instructor_id_4、instructor_id_5 から instructor_id_15 までの名前を付けてください。各クラスに対し、これらの各列に別の person_id を任意に入力できます。「Staff」ファイルで使われている person_id と一致する ID を指定してください。
「Rosters」ファイル
roster_id | SIS またはその他のコースデータベースにおける名簿 (Roster) に固有の識別子 (該当する場合)。 | 必須 |
class_id | クラスに固有の英数値の識別子。「Class」ファイルの class_id に一致する値を指定してください。 |
必須 |
student_id | 生徒の person_id。 | 必須 |
「Rosters」ファイルを使って、クラスに生徒を追加します。ファイルの各行には、固有の roster_id が必要です。また、class_id と person_id をそれぞれ 1 つだけ含めます。
ファイルをアップデートする
生徒、職員、クラスを追加または編集する際は、データファイルを編集して新しいコピーをアップロードします。ファイルをアップロードする際は必ず、6 個すべてのファイルをアップロードし、各ファイルには、追加したい項目だけではなく、それぞれのカテゴリのリスト全体を含めておく必要があります。SFTP アカウント情報は、「設定」>「データソース」の順に選択して確認できます。
Apple School Manager 内で SFTP 接続を間違えて切断してしまった場合、アカウントは手動設定に切り替わり、無効化されます。この問題を解決するには、SFTP 接続を復旧させ、新たにアップロードを実行して、アカウントを再有効化してください。この方法なら、重複データが作成されません。
初回のアップロードの後は、アップロードした時点で新しいアカウントとクラスが自動的に作成されます。エラーがある場合は、Apple School Manager からメールが届きます。
前回のアップロード時にはあったエントリがなくなっている場合
以前アップロードしたときにはあったエントリがなくなっている場合、そのソースは Apple School Manager で「手動」に切り替わります。削除によるその他の影響は、状況により異なります。生徒や職員がアップロード対象から削除された場合、それらのアカウントは無効化され、そのアカウントでボリュームコンテンツを購入しない限り、30 日経つと自動的に削除されます。
コースやクラスが削除された場合
コースやクラスがアップロード対象から削除された場合、そのクラスから生徒が削除され、ソースは「手動」に切り替わります。コースが iTunes U やスクールワークで使用されていた場合は、名簿が削除されるので、再登録できるように新しいコースを作成する必要があります。クラスがスクールワークで使われていた場合、進捗データが自動的に削除され、生徒も教師も利用できなくなります。
手動ソースのコースやクラスは引き続き MDM ソリューションと同期されますが、クラスルーム App には表示されなくなります。手動設定のクラスを同期対象から削除する場合、Apple School Manager で削除できます。