Apple Watchで心拍数を測定する
Apple Watchの心拍数測定のしくみと、より正確な測定結果を得るコツについて説明します。
心拍数を確認する方法
心拍数アプリを使えば、いつでも心拍数を確認できます。Apple Watchで心拍数アプリを開いてしばらく待つと心拍数が測定されます。一日を通して、安静時、呼吸セッション時、歩行時、ワークアウト(運動)時、運動後の回復時の心拍数を確認できます。心拍数アプリをすぐに開けるように、文字盤に心拍数コンプリケーションを追加しておきましょう。
また、心拍数の通知を有効にしておけば、選択したBPM(1分あたりの心拍数)より高い/低い状態が続いた場合に通知を受けたり、不規則な心拍リズムがないかを時折チェックしたりできます。
不規則な心拍の通知は、watchOS 5.1.2以降でのみ利用できます。不規則な心拍の通知を有効にするには、ご自分の国や地域でこの通知が利用可能であることが必要です。不規則な心拍の通知機能が利用可能な国や地域については、こちらをご覧ください。
Apple Watchで心拍数が測定されるタイミング
ワークアウトアプリを使っている時は、Apple Watchが運動中の心拍数を継続的に測定します。また、運動後の回復時心拍数を判定するために、運動終了後3分間の心拍数も測定します。心拍数が表示されない場合は、こちらを参照してください。
この情報と、Apple Watchが収集するその他のデータから、消費カロリーが算出されます。さらに、Apple Watchは安静時の心拍数を終日測定し、歩行中も定期的に測定します(Apple Watch Series 1以降)。Apple Watchは、あなたの活動状況に合わせてこうした値をバックグラウンドで測るため、測定間隔は状況により異なります。Apple Watchは、バックグラウンドで心拍数を十分に測定できた場合、その測定値を加速度計の値と照らし合わせ、安静時の心拍数と歩行時の平均心拍数も毎日計算します。1 どの他社製アプリがヘルスケアデータを利用できるようにするかは、自分で管理できます。詳しくはこちらをご覧ください。
Apple Watchの心拍数測定のしくみ
Apple Watchの光学式心拍センサーは、光電式容積脈波記録法(フォトプレチスモグラフィ)と呼ばれる方法を用いて心拍数を測定します。このテクノロジーは、名前は複雑ですが、「血液が赤いのは、赤色の光を反射して緑色の光を吸収するからである」という非常にシンプルな事実に基づいています。Apple Watchでは、緑色LEDライトと感光性フォトダイオードを組み合わせて、どんな時点でも手首の血流量を検出します。心臓が鼓動を打つと、手首を流れる血液が増え、緑色の光がより多く吸収される一方、鼓動と鼓動の間は光の吸収量が減ります。Apple Watchは毎秒数百回LEDライトを点滅させ、心臓が1分間に鼓動を打つ回数、すなわち心拍数を計測します。光学式心拍センサーは、30~210の範囲のBPM(1分あたりの心拍数)に対応しています。また、信号が弱い場合はLEDの明るさとサンプリングレートを上げることで補正されます。
光学式心拍センサーは赤外線も使います。Apple Watchがバックグラウンドで心拍数を測定する時や、心拍数の通知用に計測する時は、このモードが使われます。Apple Watchでは運動中や呼吸セッション中の心拍数の測定や、歩行時平均や心拍変動(HRV)の計算に、緑色のLEDライトが使われます。
Apple Watch Series 4以降およびすべてのApple Watch Ultraモデルでは、Digital Crownと本体背面に電極も内蔵されていて、心拍数アプリや心電図アプリと連携して心臓の電気信号を測定できます。Digital Crownに指をのせると、心臓から両手を通る回路が閉じ、胸に流れる電子パルスが記録されます。
電気心拍センサーを使って心拍を測定するには、心拍数アプリを開いて、指をDigital Crownの上(平面部)にのせます。このほうが、より高精度で早く結果が出ます。5秒おきではなく毎秒の計測結果が得られます。ヘルスケアアプリで心拍数の記録データを見ると、「心拍数の内容」に「心電図」と表示されます。電気心拍センサーを使って心電図アプリで心電図をとることもできます。
現在、心電図アプリは一部の国や地域でしか利用できません。心電図アプリが利用可能な国や地域については、こちらをご覧ください。
ベストな結果を得るためには
きつすぎず、ゆるすぎず、腕にぴったりフィットするように装着してください。理想的な状態であっても、Apple Watchはどのユーザに対しても常に正確に心拍数を測定できるとは限りません。ごく少数ですが、人によってはさまざまな要因で心拍数がまったく測定できない場合もあります。しかし一方で、Apple Watchが一貫して正確に心拍数を読み取れるようにするコツもあります。計測に影響するその他の要因については、こちらをご覧ください。
1. 表示されるデータに何らかの特異値が現れる場合があり、それによってたまに心拍数の測定値が異常に高くなったり低くなったりすることがあります。
2. Apple Watch SEは心電図には対応していません。