iOS でカスタムのエンタープライズアプリをインストールする

所属組織で独自開発したカスタムのアプリをインストールし、信頼を確立する方法について説明します。

この記事は、学校、企業、その他の組織のシステム管理者を読者として想定しています。

Apple Developer Enterprise Program を利用すれば、社内専用の iOS アプリを開発し、社内利用を目的に配布できます。こうしたアプリは、信頼が確立されていないと開けません。

アプリをモバイルデバイス管理 (MDM) でインストールした場合は、自動的に信頼が確立します。アプリを手動でインストールする場合は、信頼も手動で確立する必要があります。

Apple では、アプリの配布には MDM ソリューションを利用することを推奨しています。その方が安全で、ユーザの介入も不要です。所属組織が運用する安全な Web サイトからカスタムアプリをインストールできるという利点もあります。アプリを所属組織からインストールするのでなければ、Apple App Store からのみアプリをダウンロードし、インストールするようにします。iPhone、iPad、iPod touch を保護するには、これが最善の策です。

アプリを手動でインストールして信頼する

エンタープライズアプリを手動でインストールし、はじめて開くと、アプリの開発元がデバイスで信頼されていないという通知メッセージが表示されます。このメッセージはそのまま閉じることができますが、アプリを開けるようにはなりません。

iPhone の画面に表示されている「信頼されていないエンタープライズデベロッパ」のメッセージ

このメッセージを閉じた後で、アプリの開発元について信頼を確立できます。「設定」>「一般」>「プロファイル」または「プロファイルとデバイス管理」の順にタップします。「エンタープライズアプリ」の下に、該当する開発元のプロファイルが表示されます。

iPhone の画面に「プロファイルとデバイス管理」メニューが表示されているところ

「エンタープライズアプリ」の下で開発元のプロファイルの名前をタップし、その開発元を信頼するように設定します。

iPhone の画面にエンタープライズアプリを信頼するかどうか確認するメッセージが表示されているところ

選択内容の確認を求めるメッセージが表示されます。プロファイルを信頼すると、同じ開発元によるほかのアプリも手動でインストールし、すぐに開けるようになります。この開発元は、「アプリを削除」ボタンを使ってその開発元のアプリをすべて削除しない限り、信頼されたままになります。

iPhone の画面に、エンタープライズアプリを信頼すべきか検証するように求めるメッセージが表示されているところ

信頼を確立する際は、アプリの開発元の証明書を検証するため、インターネットへの接続が必要です。ファイアウォールをお使いの場合は、https://ppq.apple.com への接続を許可するように設定しておいてください。アプリを信頼する際にインターネットに接続されていないと、デバイスには「未検証」と表示されます。この状態のアプリを使うには、インターネットに接続してから、「アプリを検証」ボタンをタップしてください。

アプリの初回の検証が済んだ後、信頼を維持し続けるため、iPhone、iPad、iPod touch でアプリ開発元の証明書を定期的に再検証する必要があります。再検証できない場合は、状況に応じて、間もなく検証が期限切れになるというメッセージが表示されます。信頼を維持するには、デバイスをインターネットに接続し、「アプリを検証」ボタンをタップするか、アプリを起動してください。

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