iOS 8.1.3 のセキュリティコンテンツについて

iOS 8.1.3 のセキュリティコンテンツについて説明します。

Apple では、ユーザ保護の観点から、完全な調査が終了して必要なパッチやリリースが利用可能になるまではセキュリティ上の問題を公開、説明、または是認いたしません。Apple 製品のセキュリティについては、こちらを参照してください。

Apple Product Security PGP キーについてはこちらの記事を参照してください。

CVE ID を使って脆弱性を調べることもできます。

その他のセキュリティアップデートについては、こちらの記事を参照してください。

iOS 8.1.3

  • AppleFileConduit

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された afc コマンドがファイルシステムの保護された部分にアクセスできる可能性がある。

    説明:afc のシンボリックリンクのメカニズムに脆弱性が存在しました。この問題はパスチェックを強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4480:TaiG Jailbreak Team

  • CoreGraphics

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された PDF ファイルを開くと、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

    説明:PDF ファイルの処理に、整数オーバーフローの脆弱性が存在しました。この問題は、配列境界チェック機能を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4481:iSIGHT Partners GVP Program に協力している Binamuse VRT の Felipe Andres Manzano 氏

  • dyld

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:ローカルユーザが署名されていないコードを実行する可能性がある。

    説明:セグメントが重複している Mach-O 実行可能ファイルの処理にステータス管理の問題が存在しました。この問題は、セグメントサイズの検証を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4455:TaiG Jailbreak Team

  • FontParser

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された PDF ファイルを開くと、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

    説明:フォントファイルの処理にバッファオーバーフローの問題が存在しました。この問題は、配列境界チェック機能を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4483:Apple

  • FontParser

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された .dfont ファイルを処理すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

    説明:.dfont ファイルの処理に、メモリ破損に関する問題が存在しました。この問題は、配列境界チェック機能を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4484:HP の Zero Day Initiative に協力する Gaurav Baruah 氏

  • Foundation

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された XML ファイルを表示すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

    説明:XML パーサにバッファオーバーフローの問題が存在しました。この問題は、配列境界チェック機能を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4485:Apple

  • IOAcceleratorFamily

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:IOAcceleratorFamily によるリソースリストの処理に、ヌルポインタ逆参照の脆弱性が存在しました。この問題は、不要なコードを削除することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4486:Google Project Zero の Ian Beer 氏

  • IOHIDFamily

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:IOHIDFamily に、バッファオーバーフローの問題が存在しました。この問題は、サイズの検証を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4487:TaiG Jailbreak Team

  • IOHIDFamily

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:IOHIDFamily によるリソースキューメタデータの処理に、検証の脆弱性が存在しました。この問題は、メタデータの検証を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4488:Apple

  • IOHIDFamily

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:IOHIDFamily によるイベントキューの処理に、ヌルポインタ逆参照の脆弱性が存在しました。この問題は、検証を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4489:@beist

  • iTunes Store

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:Web サイトがサンドボックス制限を回避して iTunes Store を使用できる可能性がある。

    説明:Safari から iTunes Store にリダイレクトされた URL の処理に問題が存在し、悪意のある Web サイトが Safari のサンドボックスの制限を回避できる可能性がありました。この問題は、iTunes Store で開かれた URL のフィルタリングを強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-8840:HP 社の Zero Day Initiative に協力する lokihardt@ASRT

  • Kerberos

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:Kerberos libgssapi ライブラリが、ダングリングポインタのあるコンテキストトークンを返していました。この問題はステータス管理を改善したことで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-5352

  • Kernel

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された、またはセキュリティを侵害された iOS アプリケーションが、カーネルのアドレスを判断できる可能性がある。

    説明:カーネル拡張機能に関連する API の処理に情報漏洩の問題が存在します。OSBundleMachOHeaders キーを含む応答にカーネルアドレスが含まれる場合があり、これを悪用され、アドレス空間レイアウトのランダム化による保護を回避される可能性がありました。この問題は、アドレスを返す前にアドレスのスライドを停止することで解決されています。

    CVE-ID

    CVE-2014-4491:@PanguTeam、Stefan Esser 氏

  • Kernel

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるアプリケーションにシステム権限を取得され、任意のコードを実行される可能性がある。

    説明:カーネルの共有メモリのサブシステムに問題があり、攻撃者が読み込み専用を目的としたメモリに書き込める可能性がありました。この問題は、共有メモリのアクセス権のチェックを厳しくすることで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4495:Google Project Zero の Ian Beer 氏

  • Kernel

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意を持って作成された、またはセキュリティを侵害された iOS アプリケーションが、カーネルのアドレスを判断できる可能性がある。

    説明:mach_port_kobject カーネルインターフェイスからカーネルアドレスおよびヒープ交換値アドレスが漏出し、これを悪用され、アドレス空間レイアウトのランダム化による保護を回避される可能性がありましたこの問題は、プロダクション設定で mach_port_kobject インターフェイスを無効化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4496:TaiG Jailbreak Team

  • libnetcore

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるサンドボックスアプリが networkd デーモンを侵害する可能性がある。

    説明:networkd によるプロセス間通信の処理に、複数の型の取り違え (type confusion) に起因する脆弱性が存在しました。networkd に悪意を持ってフォーマットされたメッセージを送信することで、任意のコードが networkd プロセスとして実行される可能性があります。この問題は、型チェックを強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4492:Google Project Zero の Ian Beer 氏

  • MobileInstallation

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:エンタープライズによる署名がなされた悪意のあるアプリケーションが、すでにデバイスにあるアプリケーション用のローカルの場所をコントロールできるようになる可能性がある。

    説明:アプリケーションのインストールプロセスに脆弱性が存在しました。この問題は、エンタープライズアプリケーションが特定のシナリオで既存のアプリケーションを上書きしないようにすることで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4493:FireEye, Inc. の Hui Xue 氏および Tao Wei 氏

  • Springboard

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:エンタープライズによる署名がなされたアプリケーションが信頼を求めずに起動できる可能性がある。

    説明:エンタープライズによる署名がなされたアプリケーションを最初に起動した際、信頼を求めるタイミングの判断に問題が存在しました。この問題は、コード署名の検証を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4494:FireEye, Inc. の Song Jin 氏、Hui Xue 氏、および Tao Wei 氏

  • WebKit

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:悪意のあるコンテンツが含まれる Web サイトを表示すると、UI が偽装される可能性があります。

    説明:スクロールバーの境界の処理に、UI 偽装の脆弱性が存在しました。この問題は、配列境界チェック機能を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4467:Jordan Milne 氏

  • WebKit

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 以降

    影響:スタイルシートがクロスオリジンで読み込まれ、データが流出する可能性がある。

    説明:img 要素で読み込まれた SVG が CSS ファイルをクロスオリジンで読み込む可能性がありました。この問題は、外部 CSS 参照を SVG でブロックする機能を強化することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-4465:iSEC Partners の Rennie deGraaf 氏

  • WebKit

    対象となるデバイス:iPhone 4s 以降、iPod touch (第 5 世代) 以降、iPad 2 世代

    影響:悪意を持って作成された Web サイトを表示すると、アプリケーションが予期せず終了したり、任意のコードが実行されたりする可能性がある。

    説明:WebKit にメモリ破損の脆弱性が複数存在しました。これらの問題は、メモリ処理を改善することで解決されました。

    CVE-ID

    CVE-2014-3192:cloudfuzzer 氏

    CVE-2014-4459

    CVE-2014-4466:Apple

    CVE-2014-4468:Apple

    CVE-2014-4469:Apple

    CVE-2014-4470:Apple

    CVE-2014-4471:Apple

    CVE-2014-4472:Apple

    CVE-2014-4473:Apple

    CVE-2014-4474:Apple

    CVE-2014-4475:Apple

    CVE-2014-4476:Apple

    CVE-2014-4477:HP 社の Zero Day Initiative に協力する lokihardt@ASRT

    CVE-2014-4479:Apple

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