Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 のライブラリにアップデートする

Final Cut Pro X 10.0 〜 10.0.9 のプロジェクトとイベントを Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 のライブラリにアップデートする方法について説明します。

この記事は、Final Cut Pro X 10.2.3 以前を対象としています。今後、変更の予定はありません。

アップデートする前に

Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 にアップデートすると、プロジェクトやイベントがアップデートされます。この記事では、アップデートしたライブラリとその他のファイルが、新しいバージョンの Final Cut Pro X でどのような扱いになるかを説明します。

アップデート後の Final Cut Pro X ファイルは、10.1 より前のバージョンの Final Cut Pro X では使えません。後日必要になる場合に備えて、アップデート前に、Final Cut Pro X App とそのファイルのバックアップを作成しておいてください。作業中のプロジェクトは、アップデートする前に仕上げておいてください。

Final Cut Pro X 10.0.9 以前をお使いで、Final Cut Pro X 10.3 にアップデートしたい場合は、まず、10.1 〜 10.2.3 のバージョンにアップデートする必要があります。Final Cut Pro X 10.2.3 の 30 日間無料のトライアル版をダウンロードして試用し、Final Cut Pro X 10.0.9 以前のプロジェクトやイベントをライブラリにアップデートしてから、Final Cut Pro X 10.3 にアップデートすることができます。

ライブラリについて

Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 のライブラリでは、プロジェクトとイベントの両方が 1 か所にまとめて入っています。ライブラリとは、関連しているプロジェクトおよびイベントを上位レベルで収集したり整理したりする方法と考えることができます。たとえば、プロフェッショナルの各クライアントについて別々のライブラリを使うことができます。または、ライブラリを利用してさまざまなビデオ作品を分類し、それぞれに独自のプロジェクトとイベントを入れておくことができます。

ライブラリの利点

ライブラリは、プロジェクトおよびイベントの両方を格納するため、すべてのソースメディアおよび編集内容を 1 つの場所に統合することができます。ローカルボリュームおよび XSAN ボリュームにライブラリを保存できます。ライブラリを開閉して、必要なメディアに簡単にアクセスすることができます。またライブラリ間でメディアおよびプロジェクトを簡単に移動できます。

プロジェクトとイベントをアップデートする方法

Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 をはじめて開くと、ウインドウが開き、以下の選択肢が表示されます。

  • すべてをアップデート: アクセス可能なすべてのプロジェクトおよびイベントを自動的にアップデートし、各ハードディスクの個別のライブラリにそれらを格納します。プロジェクトおよびイベントは、起動ボリュームの「ムービー」フォルダ内にある場合またはマウントされているボリュームのルートレベルにある場合にアクセスすることができます。アップデートするには、プロジェクトおよびイベントが「Final Cut Projects」および「Final Cut Events」のそれぞれのフォルダに存在している必要もあります。
  • 後でアップデート: アップデートを延期します。既存のコンテンツのすべては変更されず、Final Cut Pro は、メディアを含まない新しい空のライブラリと共に開きます。「ファイル」>「プロジェクトとイベントをアップデート」を選択して、後でプロジェクトおよびイベントをアップデートすることができます。
  • 場所を指定: Final Cut Pro X プロジェクトおよびイベントが存在する接続されたハードディスク、フォルダ、または SAN の場所に手動で移動して、それらをアップデートすることができます。

アップデート後のプロジェクトがある場所

アップデートを行うと、Final Cut Pro X のプロジェクトおよびイベントが含まれている接続された各ボリュームに対して新しいライブラリが作成され、それらの新しいライブラリそれぞれに「アップデート済みのプロジェクト」というイベントが作成されます。「プロジェクトライブラリ」にあるすべてのプロジェクトは、「ライブラリ」リスト内の新しいライブラリそれぞれのイベントリストの上部にある、これらの「アップデート済みのプロジェクト」というイベントに収集されます。

プロジェクトおよびイベントを別々のボリューム上に保存しておくと、それらは別々のライブラリに表示されます。ただし、ライブラリとハードディスクの間でクリップ、プロジェクト、またはイベント全体をコピーまたは移動することができます。プロジェクトおよびイベントが非表示の場合や、接続先のボリュームの最上位にない場合は、手動でアップデートできます。

以前のバージョンの Final Cut Pro X では、プロジェクトは「Final Cut Pro X」ウインドウの左下にある「プロジェクトライブラリ」に表示されていました。Final Cut Pro X 10.1 以降では、プロジェクトは Final Cut Pro X のライブラリ内にあるイベントに含まれています。Final Cut Pro X 10.1 以降では「プロジェクトライブラリ」は存在しません。

アップデート後のメディアがある場所

ユーザが元のイベント内に保存したメディアは、新しいライブラリ内に保存されます。外部フォルダにリンクされ、元のイベント内にコピーされていないメディアは、その外部フォルダ内に維持され、新しいライブラリにリンクされます。

複合クリップとマルチカムクリップの変更内容

複合クリップおよびマルチカムクリップは、参照クリップです。参照クリップを変更すると、その変更内容は、そのクリップの各インスタンスに反映されます。

ほかのボリュームに参照クリップのインスタンスが含まれているイベントをアップデートすると、参照クリップは、新しいライブラリにコピーされます。コピーは、元の参照クリップとは独立しています。つまり、新しい参照クリップに対する変更内容は、元のクリップのインスタンスに影響を与えません。

プロジェクトまたはイベントを個別にアップデートする必要はない

「Final Cut Projects」フォルダまたは「Final Cut Events」フォルダ内のプロジェクトとイベントをすべて同時にアップデートする必要はありません。アセット、複合クリップ、およびマルチカムクリップへの参照は自動的に解決されます。また、「場所を指定」コマンドを使って、共有ストレージ上の SAN の場所に移動したり、そのフォルダ内のすべてのデータを一度にアップデートすることもできます。

SAN 上の場所やフォルダにあるプロジェクトとイベントをアップデートする

SAN 上のプロジェクトとイベントをアップデートするには、はじめて Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 を開くときに「場所を指定」ボタンをクリックするか、「ファイル」>「プロジェクトとイベントをアップデート」を選択します。

メディアはアップデートの過程で複製されない

Final Cut Pro のアップデートの過程で、Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 のライブラリと、古いプロジェクトやイベント内のメディアファイルとの間にリンクが作成されます。古いプロジェクトおよびイベントファイルを削除した場合、メディアファイルは新しい Final Cut Pro ライブラリに維持されます。新しい Final Cut Pro ライブラリを削除した場合、メディアファイルは、古いプロジェクトおよびイベントに維持されます。これらのリンクを使うと、Final Cut Pro は、メディアファイルをコピーしたり、追加のディスク容量を使ったりする必要がありません。

アップデート後に古いプロジェクトとイベントファイルを削除する

正常にプロジェクトおよびイベントをアップデートすると、古いプロジェクトおよびイベントは、ハードディスク上のライブラリファイルの横にある、「[ライブラリ名] Old Final Cut Projects and Events」という名前のフォルダに配置されます。これらの元のファイルは削除してもアーカイブしてもかまいません。正常にアップデートした後にこれらの古いプロジェクトおよびイベントファイルを削除しても、元のメディアは削除されません。

ライブラリ名

アップデートプロセス中に作成された新しいライブラリには、プロジェクトおよびイベントを含むボリュームまたはフォルダの名前が付けられます。

Final Cut Pro X 10.1 〜 10.2.3 へのアップデート時に作成されるその他のファイル

プロジェクトまたはイベントがほかのボリュームのイベントの複合クリップまたはマルチカムクリップを使用していた場合、新しいライブラリにそのクリップが再度作成されます。これらのファイルにはメディアが入っていないため、ドライブ上のスペースをほとんど占有しません。

アップデート後に素材を整理する

ライブラリを利用することで、非常に柔軟にメディアを管理できます。さまざまな作品またはクライアントに対して個別にライブラリを作成したり、各イベントに対して個別にライブラリを作成したりすることができます。新しいライブラリを作成するには、「ファイル」>「新規ライブラリ」を選択します。イベントを新しいライブラリにドラッグして、イベントを新しいライブラリにコピーします。「ファイル」>「イベントをライブラリに移動」>を選択して、イベントをライブラリに移動することもできます。

プロジェクトとイベントのアップデートについて詳しくは、Final Cut Pro X ヘルプを参照してください。

ドライブ間でライブラリを移動する

Finder を使ってハードディスク間でライブラリをコピーすることができます。ライブラリを移動する前に、必ず Final Cut Pro X を終了してください。ローカルボリュームおよび Xsan ボリュームにライブラリを保存できます。

複数のライブラリを同じ名前で使う

複数のライブラリに同じ名前を付けることはできますが、別々の名前を使った方が、ライブラリを簡単に区別できるので得策です。Final Cut Pro X App の中で 2 つのライブラリに同じ名前を付けた場合、「ライブラリ」リストでは、2 番目以降のライブラリの名前に連番が付いていきます (「Library 1」、「Library 2」など)。Finder で 2 つのライブラリに同じ名前を使うと、どちらのライブラリも、「ライブラリ」リストに同じ名前で表示されます。

メディア、キャッシュ、およびバックアップの場所を選択する

Final Cut Pro X 10.1.2 では、「ライブラリのプロパティ」インスペクタを使って、メディアの保存場所をそれぞれのライブラリごとに指定することができます。

「メディアの読み込み」ウインドウでは、読み込まれたメディアを選択してライブラリにコピーしたり、または現在の場所にそのまま置いておくこともできます。さらに、読み込まれたメディア用にカスタムの保存場所を指定することもできます。このオプションは、「ライブラリのプロパティ」インスペクタの中にあり、ライブラリごとごとにカスタムの保存場所を選択することができます。

それぞれのライブラリについて、メディア、キャッシュファイル (レンダリングファイル、解析ファイル、サムネールイメージ、およびオーディオ波形)、およびライブラリのバックアップを保存する特定の場所を確認および定義できます。これは、「ライブラリのプロパティ」インスペクタを使って実行できます。ライブラリ内または選択した外部フォルダにファイルを保存します。簡単に移動またはアーカイブできるように、すべてのファイルを管理対象のメディアとしてライブラリ内に統合することもできます。

「ライブラリのプロパティ」インスペクタの詳細については、Final Cut Pro X ヘルプの「保存場所を管理する」を参照してください。

 

生成されたメディアを整理する

最適化されたメディア、プロキシメディア、またはレンダリングしたメディアを作成するとき、ライブラリの外にこれらのファイルを保存できます。「ライブラリのプロパティ」インスペクタを使って、ファイルを再生するのに十分な速度のドライブ上でメディアの保存場所を選択することができます (Xsan ボリュームなど)。また、このメディアを必要に応じて削除することもできます。これによって、ライブラリをすばやく簡単にコピー、移動、またはアーカイブすることができます。

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