macOS Server では、サービスのデータを起動ボリューム以外のボリュームに保存できます。Time Machine バックアップから復元する手順は、起動 (ブート) ボリュームまたはそれ以外のボリュームのどちらにデータが保存されているかによって異なります。
復元は、ローカルの Time Machine バックアップから行います。ネットワークベースの Time Machine バックアップから復元しようとすると、一部の設定が正しく復元されません。
サービスデータが起動ボリュームに保存されている場合、または起動ボリュームのみを復元する場合
- Time Machine バックアップドライブが接続されていることを確認します。
- macOS 復元を使ってサーバを起動します。内蔵の復元用 HD、インターネット復元、Time Machine バックアップの復元パーティションを使えます。
- 「Time Machine バックアップから復元」を選択し、画面に表示される手順に従って、ボリュームを復元します。
復元前にメールサービスを使っていた場合は、Server App でメールサービスをオフに切り替えてから、オンに戻してください。
サービスデータが起動ボリューム以外のボリュームに保存されている場合、または起動ボリュームと起動ボリューム以外のボリュームの両方を復元する場合
以下の手順は、Lion Server v10.7.3 以降 (macOS Server を含む) で、起動ボリューム以外のボリュームを復元する場合、または起動ボリュームとそれ以外のボリュームの両方を復元する場合に実行してください。
- Time Machine バックアップドライブが接続されていることを確認します。
- macOS 復元を使ってサーバを起動します。内蔵の復元用 HD、インターネット復元、Time Machine バックアップの復元パーティションを使えます。
- ディスクユーティリティを開いて、「続ける」をクリックします。
- Time Machine ドライブが暗号化されていない場合は、手順 7 に進みます。
- Time Machine ボリュームを「control」キーを押しながらクリックするか右クリックして、「暗号解除」を選択します。
- ボリュームのパスワードを入力し、「OK」をクリックします。
- 新しいサービスデータボリュームを作成して、以前のデータを保存するのに十分な容量があることを確認し (またはすでに作成されている場合は容量を確認し)、以前のサービスデータボリュームと同じ名前を付けます。たとえば、容量が 500 GB の「DataHD」という名前のボリュームにサービスデータを保存してあった場合は、新しいボリュームにも同じ「DataHD」という名前を付け、容量が 500 GB 以上あることを確認します。
- ディスクユーティリティを終了します。
- 「ユーティリティ」メニューの「ターミナル」を選択します。
- 次のコマンドを 1 行で入力します。Time Machine Backup Disk はお使いの Time Machine バックアップディスク名、servername はサーバ名、Startup Volume Name は古い起動ボリューム名に置き換えてください。
cd /Volumes/Time Machine Backup Disk/Backups.backupdb/servername/Latest/Startup Volume Name/
- 次のコマンドを 1 行で入力します。Service Data Volume は、元の (今後使う) サービスデータボリュームの名前に置き換えてください。
./usr/bin/tmutil restore -v ../Service Data Volume/* /Volumes/Service Data Volume
- ターミナルを終了します。
- 起動ボリュームも復元する必要がある場合は、「Time Machine バックアップから復元」を選択し、画面に表示される手順に従います。
関連情報
Time Machine は、macOS Server のネイティブのバックアップサービスです。macOS Server には、Time Machine と連携する ServerBackup というプロセスもあります。ServerBackup は、Open Directory (有効になっている場合) のバックアップを毎日実行し、Server の Time Machine バックアップに保存します。ServerBackup は、サーバサービスの復元、サーバ復元後の初回起動時の動作、サーバ起動後のサーバサービスとデータベースの復元にも関与します。