MacBook Pro (16-inch, 2024):ロジックボード
始める前に
警告
始める前に「バッテリーの安全性」を読み、作業スペースとバッテリーの取り扱いに関するガイドラインに従ってください。
以下の部品を取り外してから作業を開始してください。
ツール
プラスドライバー(00番)
注:交換用のロジックボードを取り付ける場合にのみ必要です。
4mmの六角ナットドライバー
調整可能なトルクドライバー(10〜34Ncm)
静電気放電防止ピンセット
カプトンテープ
ナイロン製プローブ(ブラックスティック)
トルクドライバー(ブルー、0.65 kgf cm)
トルクスプラス3IP 25mmビット
トルクスプラス3IP 44mm半月型ビット
トルクスプラス5IP 50mmビット
T6トルクスセキュリティビット
すべての修理に必要なツールの一覧を参照してください。

重要
この部品を交換する場合は、修理アシスタントを実行して修理を完了することをおすすめします。すべての取り付け手順を完了すると、修理アシスタントがデバイスで利用可能になります。
取り外し
注:取り外しの手順がすでに完了している場合は、「取り付け」に進んでください。
ブルーのトルクドライバーと3IP 44mm半月型ビットを使って、左右スピーカーのコネクタのカウリングの上部ネジ穴(1)から3IPネジ(923-06865)を2本取り外します。次に、ブルーのトルクドライバーと3IP 25mmビットを使って、左右スピーカーのコネクタのカウリングの下部ネジ穴(2)から3IPネジ(923-12069)を2本取り外します。
ブルーのトルクドライバーと3IP 44mm半月型ビットを使って、以下の8つのカウリングから3IPネジを17本、取り外します。
3IPネジ(923-06854)x 2本 - 蓋角度センサーコネクタのカウリング(1)
3IPネジ(923-06854)x 2本 - MagSafe 3ボードコネクタのカウリング(2)
3IPネジ(923-06854)x 3本 - 左側USB-Cボードコネクタのカウリング(3)
3IPネジ(923-06854)x 2本 - オーディオボードコネクタのカウリング(4)
3IPネジ(923-06854)x 2本 - 右側USB-Cボードコネクタのカウリング(5)
3IPネジ(923-07034)x 2本 - Touch IDボードコネクタのカウリング(6)
3IPネジ(923-10094)x 4本 - ディスプレイコネクタの2つのカウリング(7、8)
10個のカウリングを取り外し、再度取り付けるまで保管しておきます(1〜10)。
重要
左右スピーカーのコネクタのカウリング(5、6)は、継ぎ手部分が深くなっています。ネジ穴はバッテリーカバーに最も近い位置にあります。カウリングを取り付ける際は、カウリングの向きに注意してください。
左側スピーカーのコネクタのカウリング(5)には中央に丸い刻印が入っています。
以下の12本のフレックスケーブルの端を持ち上げてロジックボード上のコネクタから外します。
蓋角度センサーのフレックスケーブル(1)
MagSafe 3ボードのフレックスケーブル(2)
左側USB-Cボードのフレックスケーブル(3、4)
オーディオボードのフレックスケーブル(5)
左側スピーカーのフレックスケーブル(6)
右側スピーカーのフレックスケーブル(7)
右側USB-Cボードのフレックスケーブル(8)
Touch IDボードのフレックスケーブル(9)
ディスプレイバックライトのフレックスケーブル(10)
FaceTime HDカメラのフレックスケーブル(11)
EDP(Embedded DisplayPort)のフレックスケーブル(12)
ディスプレイフレックスケーブルのクリップを持ち上げて上部ケースの内部フレームから外し、上部ケースの縁にかかるようにそっと裏返して、下にあるディスプレイフレックスケーブルのバンパーが見えるようにします。
ディスプレイフレックスケーブルのバンパーを持ち上げて上部ケースから取り外し、再度取り付けるまで保管しておきます。
マイクのフレックスケーブル(1)、キーボードバックライトのフレックスケーブル(2)、キーボードのフレックスケーブル(3)のそれぞれの端から、ポリエステルフィルムのタブを慎重にはがします。
3つのロックレバー(1〜3)をブラックスティックで上げ、次に、3本のフレックスケーブルの端をコネクタから外します。
左側ファンのフレックスケーブルの端からポリエステルフィルムのタブを慎重にはがします(1)。次に、ブラックスティックを使って、コネクタのロックレバーを押し上げます(2)。この手順を、右側ファンのフレックスケーブルに対しても行います。
静電気放電防止ピンセットの先端を開いて、一方の先端を左側ファンのフレックスケーブルの下に差し込みます。フレックスケーブルの下でピンセットの先端をそっと動かし、フレックスケーブルとロジックボードの接着をはがします。この手順を右側ファンのフレックスケーブルに対しても行い、接着部をはがします。
注意
損傷を与えないように、ピンセットはロジックボードの表面に対して平行な状態で持ってください。
ロジックボードやファンのフレックスケーブルの小さい部品に触れないように注意してください。
左右のファンのフレックスケーブルの端をロジックボード上のコネクタからスライドさせて外します。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、ロジックボードの下部から4本の5IPネジ(923-11176)を取り外します。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、ロジックボードのファンの近くの6本の5IPネジ(923-06861)を取り外します。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーとT6セキュリティビットを使って、ロジックボードの上部両端から2本の6IPネジ(923-11175)を取り外します。
4mm六角ナットドライバーを使って、ロジックボードの下部両端の2本の4mm六角ナットネジ(923-06860)を取り外します。
ファンダクトのカバーをファンからはがします(1)。次に、ファンダクトのカバーとフレックスケーブルをそっと折り返し、画像のようにカプトンテープを使って固定します。
注意
フレックスケーブルを引っ張らないでください。軽くテープで留めておいて、ロジックボードを簡単に持ち上げられるようにします。
トラックパッドのフレックスケーブルとBMUのフレックスケーブルはテープで固定しないでください(2)。
ロジックボードを画像のようにそっと傾け(1)、ロジックボードをスライドさせて、上部ケースから取り外します(2)。ロジックボードを取り外す際は、ブラックスティックを使って、トラックパッドとBMUのフレックスケーブル(3)を押さえます。
注意:ヒートシンクはロジックボードから取り外さないでください。
取り付け
注意
交換用のロジックボードを取り付ける場合は、元のロジックボードをApple Serviceに返却する前に、輸送中の損傷を防ぐため、補強材、六角ナット、00番のプラスネジを元のロジックボードに取り付ける必要があります。補強材(923-09961)、六角ナット(923-07059)、プラスネジ(00番)(923-07058)は別途注文できます。
重要
元のロジックボードを取り付ける場合は、取り付け手順14に進みます。
交換用のロジックボードを取り付ける場合は、取り付け手順をすべて実行します。
プラスドライバー(00番)を使って、交換用のロジックボードのヒートシンクから2本のプラスネジ(00番)(923-07058)(1)を取り外します。
注:2本のプラスネジ(00番)は、取り外し可能な2個の六角ナット(923-07059)(2)によって、ロジックボードの底面に固定されています。
プラスドライバー(00番)を使って、交換用ロジックボードの上部補強材にある脱落防止用の6本のプラスネジ(00番)(2)を、完全に緩めます。上部の補強材を交換用のロジックボードから外して脇に置きます。
注:4つの補強材には、以下のマークが付いています。
TL(左上)
TR(右上)
BL(左下)
BR(右下)
交換用のロジックボードを下部補強材から外して脇に置きます。
元のロジックボードを下部補強材の上に置きます。元のロジックボードのネジ穴と下部補強材のネジ穴の位置を合わせます。
上部補強材を元のロジックボードの上に置きます。上部補強材のネジ穴と元のロジックボードのネジ穴の位置を合わせます。
重要:上部の補強材の脱落防止用ネジは、ロジックボードのネジ穴を通して下部の補強材のネジ穴に取り付けます。
プラスドライバー(00番)を使って、脱落防止用の6本のプラスネジ(00番)(2)を完全に締めて、補強材に取り付けます。
ヒートシンクとロジックボードのネジ穴に、1本のプラスネジ(00番)を差し込みます(1)。
六角ナットが動かないように押さえながらロジックボードを裏返します。プラスネジ(00番)の端に六角ナット(3)を仮締めして、六角ナットが動かないように押さえながらロジックボードを裏返します。
プラスドライバー(00番)を使って、プラスネジ(00番)を完全に締めます。
手順7〜9を繰り返して、もう一方のプラスネジ(00番)(1)と六角ナット(2)を取り付け、手順11に進みます。
静電気防止用保管パッケージを再利用して元のロジックボードを入れます。
パッケージに入れたロジックボードを発泡ウレタンの枠に収めます。
箱を閉じて封をし、Apple Serviceに発送します。
画像のように、ファンダクトのカバーとフレックスケーブルが折り返され、カプトンテープで上部ケースに貼り付けられていることを確認します。
ブラックスティックを使って、トラックパッドとBMUのフレックスケーブルを押さえます(1)。ロジックボードの縁を持ち、画像のように、ロジックボードの片側を下に傾けて上部ケースに入れ(2)、反対側を下げて上部ケースに収めます(3)。
注意:ロジックボードの下にケーブル類が挟まっていないことを確認してください。
ファンダクトのカバーとフレックスケーブルに貼ったカプトンテープを慎重にはがします。ファンダクトのカバーを配置し、ヒートシンクに押し付けて接着させます(1)。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーとT6セキュリティビットを使って、6IPネジ(923-11175)を2本、ロジックボードの上部両端に仮締めします。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーのトルク値を16Ncmに設定します。調整可能なトルクドライバーとT6セキュリティビットを使って、2本の6IPネジを完全に締めます。
4mm六角ナットネジ(923-06860)を2本、ロジックボードの下部両端にある穴に差し込み、仮締めします。4mm六角ナットドライバーを使って、2本の4mm六角ナットネジを完全に締めます。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーのトルク値を11.5Ncmに設定します。調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、5IPネジ(923-06861)を6本、ロジックボードのファンの近くに取り付けます。
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーのトルク値を25Ncmに設定し、調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、5IPネジ(923-11176)を4本、取り付けます。
まず、ディスプレイバックライトの電源フレックスケーブルを手に取り、ディスプレイフレックスケーブルの折り畳まれた部分(ディスプレイに最も近い部分)のみをディスプレイと内部フレームの間に押し込みます。
画像のように、ディスプレイケーブルのバンパーを内部フレーム内とディスプレイフレックスケーブルの湾曲している部分上に配置します。
ディスプレイのフレックスケーブルのクリップをディスプレイケーブルのバンパーの縁に合わせ(1)、ディスプレイフレックスケーブルを内部フレームとロジックボードの間に差し込みます(2)。
ディスプレイフレックスケーブルのクリップをバンパーにかぶせて、内部フレームに留めます。ディスプレイバックライトの電源フレックスケーブルを所定の位置に留めたら、FaceTime HDカメラのフレックスケーブルとEDPのフレックスケーブルについて、手順22〜24を繰り返します。
以下の5本のフレックスケーブルの端をコネクタに差し込みます。
マイク(1)
キーボードバックライト(2)
キーボード(3)
左側ファン(4)
右側ファン(5)
次に、ブラックスティックの平らな方の先端を使って、5つのロックレバー(1〜5)を下げます。ポリエステルフィルムのタブを5つのコネクタにかぶせます。
左側ファンのフレックスケーブルを15秒間押さえて、ロジックボードに接着させます。右側ファンのフレックスケーブルも同じ手順で接着させます。
以下の12本のフレックスケーブルの端をロジックボード上のコネクタにはめ込みます。
蓋角度センサーのフレックスケーブル(1)
MagSafe 3ボードのフレックスケーブル(2)
左側USB-Cボードのフレックスケーブル(3、4)
オーディオボードのフレックスケーブル(5)
左側スピーカーのフレックスケーブル(6)
右側スピーカーのフレックスケーブル(7)
右側USB-Cボードのフレックスケーブル(8)
Touch IDボードのフレックスケーブル(9)
ディスプレイバックライトのフレックスケーブル(10)
FaceTime HDカメラのフレックスケーブル(11)
EDPフレックスケーブル(12)
以下に示す10個のカウリングを、ロジックボード上のコネクタにかぶせます。ブルーのトルクドライバーと3IP 44mm半月型ビットを使って、3IPネジを19本、カウリングに取り付けます。
3IPネジ(923-06854)x 11本 - 以下のカウリング
2本のネジ:蓋角度センサーコネクタのカウリング(1)
2本のネジ:MagSafe 3ボードコネクタのカウリング(2)
3本のネジ:左側USB-Cボードコネクタのカウリング(3)
2本のネジ:オーディオボードコネクタのカウリング(4)
2本のネジ:右側USB-Cボードコネクタのカウリング(5)
3IPネジ(923-06865)x 2本 - 以下のカウリングの上部ネジ穴
左側スピーカーのコネクタのカウリング(6)注:円が刻印されているスピーカーのコネクタのカウリングが左側のファンの近くに配置されていることを確認してください。
右側スピーカーのコネクタのカウリング(7)
3IPネジ(923-07034)x 2本 - Touch IDボードコネクタのカウリング(8)
3IPネジ(923-10094)x 4本 - ディスプレイコネクタのカウリング(9、10)
10〜34Ncmに調整可能なトルクドライバーのトルク値を11.5Ncmに設定します。調整可能なトルクドライバーと3IP 25mmビットを使って、左右スピーカーのコネクタのカウリングの下部ネジ穴に、3IPネジ(923-12069)を2本取り付けます。
以下の部品を取り付けて組立てを完了します。
重要
交換した部品によっては、デバイスで修理アシスタントを使って修理を完了できる場合があります。修理アシスタントの起動方法について、詳しくはこちらを確認してください。