MacBook Air(13-inch, M3, 2024):トラックパッドとトラックパッドフレックスケーブル

始める前に

 警告

始める前に「バッテリーの安全性」を読み、作業スペースとバッテリーの取り扱いに関するガイドラインに従ってください。

以下の部品を取り外してから作業を開始してください。

ツール

  • 調整可能なトルクドライバー(10~34 Ncm)

  • 静電気放電防止ピンセット

  • ギャップ補正ツール

  • カプトンテープ

  • ナイロン製プローブ(ブラックスティック)

  • 付箋紙(3 x 3インチ)

  • トルクドライバー(ブルー、0.65 kgf cm)

  • トルクス3IP 44mm半月型ビット

  • トルクス5IP 50mmビット

すべての修理に必要なツールの一覧を参照してください。

重要

  • この記事では、トラックパッドコネクタカウリングが取り外された状態のトラックパッドフレックスケーブルの画像が使われていますが、修理手順の実施中は、トラックパッドコネクタカウリングをトラックパッドフレックスケーブルに取り付けたままにしておく必要があります。

  • この修理手順ではトラックパッドのシムキットが必要になる場合があります。シムキットは交換用のトラックパッドにのみ付属しており、別途注文はできません。

取り外し

注:取り外しの手順がすでに完了している場合は、「取りつけ」に進んでください

  1. ディスプレイを開き、ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにしてコンピュータを置きます。

  2. ブルーのトルクドライバーと3IPビットを使って、トラックパッドコネクタのカウリングから3IPネジ(923-10367)を2本取り外します。

    • 重要:トラックパッドコネクタカウリングをトラックパッドフレックスケーブルから取り外さないでください。

  3. トラックパッドフレックスケーブルの端を持ち上げ、コネクタから外します。

  4. 10~34 Ncmに調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、トラックパッドから5IPネジ(923-10382)10本を取り外します。

  5. バッテリーカバーの縁を持ち、上部ケースから持ち上げて取り外します。

  6. ブラックスティックを使って、トラックパッドフレックスケーブルと上部ケースと間の接着シートを図の2つの位置からそっとはがします。トラックパッドフレックスケーブルを上部ケースから離します。

    •  注意:トラックパッドフレックスケーブルの下の接着シートは非常に強力です。上部ケースからフレックスケーブルをはがす際は、損傷を与えないように注意してください。

  7. コンピュータをテーブルから持ち上げます(1)。上部ケースの開口部からトラックパッドフレックスケーブルを引き抜きます(2)。シムの位置がずれないよう、トラックパッドはテーブルに水平になるように保ちます。

  8. 既存のトラックパッドとトラックパッドフレックスケーブルを取り付ける場合は、再度取り付けるまで脇に置いておきます。

    • 重要:シムが落ちた場合は、元の位置に取り付ける必要があります。元の場所がわからない場合は、シムを交換します。交換用シムキットは、交換用トラックパッドにのみ付属しています。

  9. バッテリーカバーをバッテリーの上に置きます。バッテリーカバーの穴を、カチッとはまる感触があるまで上部ケースのネジに押し込みます。

  10. トラックパッドフレックスケーブルが損傷している場合は、フレックスケーブルコネクタのロックレバーを上げて(1)、フレックスケーブルの端をトラックパッドから外し、スライドさせてコネクタから抜きます(2)。

    • 注:トラックパッドフレックスケーブルとトラックパッドの間には、少量の接着剤が塗布されています。

取り付け

重要

交換用のトラックパッドフレックスケーブルを既存のトラックパッドまたは交換用トラックパッドに取り付ける場合は、取り付け手順1を実施します。既存のトラックパッドとトラックパッドフレックスケーブルを交換用シムと一緒に取り付ける場合は、取り付け手順2に進みます。既存のトラックパッドを取り付ける際に、シムがすでに所定の位置に取り付けられている場合は、取り付け手順3に進みます。

  1. 交換用のトラックパッドのフレックスケーブルの端をトラックパッドのコネクタに差し込み(1)、ロックレバーを下げます(2)。

  2. 静電気放電防止ピンセットを使って、交換用トラックパッドのシムを取り付けます。4つの楕円形シムを外側のネジ穴に合わせます。その後、2つの円形シムを中央のネジ穴の位置に合わせます。

    • 注:交換用トラックパッドシムキットには楕円形と円形のシムが含まれており、それぞれ3種類のサイズ(0.125mm、0.175mm、0.225mm)があります。0.175mmのシムから始めます。厚みの異なるシムは、手順21で調整を行う場合に使います。

      • 0.125mm楕円形(806-06497)

      • 0.175mm楕円形(806-06499)

      • 0.225mm楕円形(806-06501)

      • 0.125mm円形(806-05807)

      • 0.175mm円形(806-05809)

      • 0.225mm円形(806-05811)

  3. コンピュータのキーボード側を下にして置きます。ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにして置きます。バッテリーカバーの縁を持ち、上部ケースから持ち上げて取り外します。

  4. コンピュータを持ち上げ、上部ケースのトラックパッド開口部にトラックパッドフレックスケーブルを通します。

  5. コンピュータをゆっくり下げてトラックパッドの上に置き、上部ケースのネジ穴とトラックパッドのネジ穴の位置を合わせます。ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにして置きます。

  6. トラックパッドフレックスケーブルの端を押してコネクタに接続します。

  7. バッテリーカバーをバッテリーの上に置きます。バッテリーカバーの穴を、カチッとはまる感触があるまで上部ケースのネジに押し込みます。

  8. トラックパッドコネクタのカウリングを配置します。

  9. ブルーのトルクドライバーと3IPビットを使って、3IPネジ(923-10367)を2本トラックパッドコネクタカウリングに取り付けます。

  10. バッテリーカバーの縁を持ち、上部ケースから持ち上げて取り外します。その後、図に示されている2か所を押して、トラックパッドフレックスケーブルを上部ケースに接着します。

    • 重要:交換用のトラックパッドフレックスケーブルを取り付ける場合は、フレックスケーブルを上部ケースに接着させる前に、接着シートの裏紙を外しておきます。

  11. バッテリーカバーをバッテリーの上に置きます。バッテリーカバーの穴を、カチッとはまる感触があるまで上部ケースのネジに押し込みます。

  12. 10~34 Ncmに調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、5IPネジ(923-10382)を10本トラックパッドに仮締めします。

  13. ディスプレイを開いた状態で、コンピュータの右側を上にします。トラックパッドの左下隅から始めて、1つのギャップ補正ツールの2つの先端をトラックパッドと上部ケースの間の隙間に差し込みます。次に、ギャップ補正ツールをそっと押して所定の位置に収めます。カプトンテープで、ギャップ補正ツールをトラックパッドに固定します。

  14. トラックパッドの中央にカプトンテープを貼ります(1)。図のようにテープの一方の端を持ちます。次に、押したり引いたりして(2)、トラックパッドの右上隅と上部ケースの間に小さな隙間を作ります(3)。

  15. 手順12を繰り返して、2つ目のギャップ補正ツールをトラックパッドの右上隅に配置します。手順15に進みます。

  16. 手順12と13を繰り返して、残り2つのギャップ補正ツールをトラックパッドの右下隅と左上隅に配置します。手順16に進みます。

  17. それぞれのギャップ補正ツールが、カプトンテープでトラックパッドに固定されていることを確認します。

  18. コンピュータのキーボード側を下にして置きます。ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにして置きます。

  19. 調整可能なトルクドライバーのトルク値を17.5 Ncmに設定します。調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、トラックパッドの四隅の外側の5IPネジを4本完全に締めます。

  20. ディスプレイを開いた状態で、コンピュータの右側を上にします。トラックパッドの上端に付箋紙を1枚合わせて、トラックパッド上端の高さが正しいことを確認します。上部ケースと付箋紙の高さが同じになっていることを確認します。

  21. 付箋紙を2枚重ねてトラックパッドの下端に合わせて置き、トラックパッド下端の高さが正しいことを確認します。上部ケースと2枚重ねた付箋紙の高さが同じになっていることを確認します。

  22. トラックパッドの高さが正しいことが確認できたら、手順23に進みます。トラックパッドの端の高さが上部ケースの高さと合っていない場合や、トラックパッドと上部ケースの周りに不均等な隙間がある場合は、付箋紙、ギャップ補正ツール、カプトンテープを取り除きます。ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにしてコンピュータを置きます。取り外し手順2~10を繰り返した後、取り付け手順2~21を実施します。

    • 重要

      • トラックパッドが上部ケースよりも高い場合は、薄いシム(0.125mm)を取り付けます。

      • トラックパッドが上部ケースよりも低い場合は、厚いシム(0.225mm)を取り付けます。

  23. コンピュータのキーボード側を下にして置きます。ディスプレイがテーブルの端から垂れ下がるようにして置きます。

  24. 調整可能なトルクドライバーのトルク値を17.5 Ncmに設定します。調整可能なトルクドライバーと5IPビットを使って、残り6本の5IPネジをトラックパッドに完全に締めます。

  25. ディスプレイを開いた状態で、コンピュータの右側を上にします。ブラックスティックの平らなほうの先端を使って、ギャップ補正ツールとカプトンテープをトラックパッドからはがします。

以下の部品を取り付けて取り付けを完了します。

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