iCloud メールの postmaster 情報

iCloud メールにメールを配信するメールサーバを管理するシステム管理者を対象に、メールの一括配信、メール認証、配信に関する問題などについてご説明します。

メールを一括配信する場合のベストプラクティスは?

iCloud メールをご利用のお客様にメールを一括配信する場合は、以下のベストプラクティスを実践してください。

  • メール配信に明確に同意している登録者にだけ配信する (購入したリスト、レンタルリスト、または email appending で入手したアドレスは使わない)。

  • 配信停止用のリンクを記載し、受信者がただちに登録を解除できるようにしておく。

  • メールが RFC 5322 に準拠するよう徹底する。

  • IP アドレスの逆引き DNS レコードを公開し、IP アドレスの身元が確認できるようにしておく。

  • 一括配信メールの送信元 IP アドレスとドメインは一貫したものを用いながら、マーケティング目的の配信メールと取引関係の配信メールは分けておく。

  • 差出人の名前とアドレスは一貫したものを用い、貴社ブランドがはっきりとわかるようにする。

  • Sender Policy Framework (SPF) や DomainKeys Identified Mail (DKIM) を用い、メール認証を実施する。

  • iCloud のメールサーバを発端とする一時的および継続的な SMTP エラーを追跡し、適宜対処する。

  • バウンスメールになったアドレスに対処する際の標準的なポリシーを設けておく。

  • 利用実績のない登録者は定期的にリストから削除する。

  • 登録解除や配信停止のリストに載っているメールアドレスの再登録はしない。

Messaging, Malware and Mobile Anti-Abuse Working Group (M3AAWG) の Web サイトでは、同グループが提唱するコミュニケーションのベストプラクティスをご確認いただけます。

iCloud メールでは、一括配信者の許可リスト登録はできますか?

できません。iCloud メールでは、IP やドメインのレピュテーション (信用度評価)、コンテンツチェック、ユーザからのフィードバックなどのさまざまな手法を用いて、送信元の信用度を追跡調査した上で、フィルタリングの基準を判定しています。

iCloud メールには、フィードバックループサービスがありますか?

フィードバックループ (FBL) はご利用いただけません。メールを一括配信する方には、参加意欲の認められる登録者にのみメールが届くように、登録者のリストを各自管理することを推奨しています。登録者のリストの管理方法をいくつか紹介します。

  • 利用実績や参加意欲の認められない登録者は、定期的にメーリングリストから削除する。

  • いつもバウンスメールになってしまうアドレスは削除する。

  • 配信停止のリクエストがあった場合はできる限り早く対応する。

メール認証

iCloud メールのメール認証について紹介します。

iCloud メールに関するメールの送信元 IP アドレスは?

iCloud メールのすべてのドメイン (mac.com、me.com、および icloud.com) は、SPF レコードを公開しています。SPF レコードを調べて、iCloud メールで送信メール用に現在使われている IP 範囲を確認してください。

iCloud メールではメール認証を実施していますか?

iCloud メールでは、SPF および DKIM を使ってすべての着信メールを認証しています。また、ドメインの SPF レコードも公開し、発信メールはすべて DKIM で署名しています。

iCloud メールは DMARC に対応していますか?

送信側のドメインが Domain-based Message Authentication, Reporting and Conformance (DMARC) ポリシーを発行している場合、iCloud メールでもそのドメインのポリシーが尊重されます。iCloud メールのドメインもすべて DMARC ("p=quarantine") ポリシーを発行しています。これは、iCloud のメールアドレスから送られ、SPF および DKIM メール認証に失敗したメールは、受信者の迷惑メールフォルダに割り振るようにとメールプロバイダに指示するポリシーです。

* このポリシーは、2018 年 7 月 2 日から有効です。

配信に関する問題

受信者に確実にメールが届くように、以下の推奨事項を参考にしてください。

メッセージが受信者の受信トレイに届かないのはなぜですか?

一括メール配信に関するベストプラクティスを実践し、メールが迷惑メールとして弾かれないようにしてください。iCloud メールでは、迷惑メールが自動的に検出され、受信トレイに配信されないようにブロックされます。正規の必要なメールがすべてユーザに届くように万全を期してはいますが、ときとして、そうしたメールが迷惑メールに分類されてしまうことがあります。

iCloud メールへの配信の問題を解決する方法は?

SMTP トランザクションを拒否する際、メールサーバは、接続またはメッセージが拒否された理由について情報を添えて SMTP エラーを生成します。このエラーメッセージを探すには、メールのログを確認してください。大半のエラーには、詳細について解説したページの URL も記載されています。

問題が解決しない場合

ベストプラクティスを実践し、メールのログで詳細を確認した上でも、配信時の問題を診断および対処できない場合は、postmaster チームにメール (icloudadmin@apple.com) でお問い合わせください。メールには、以下の情報を書き添えてください。

  • 貴社名

  • 貴社のメールドメイン

  • 問題が起きているメールサーバの IP アドレス

  • iCloud メールサーバから受信した SMTP エラー

  • 問題の詳しい説明 (症状の始まった時期など)

システム管理者以外の方が iCloud メールのサポートをご希望の場合は、メールではなくこちらから Apple サポートにお問い合わせください。

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