iPhone、iPad、または iPod touch で Exchange アカウントについてタイムアウトエラーが表示される場合

クライアントからの ActiveSync リクエストが、一連の HTTP 500 エラーを生み出す場合があります。こうしたエラーのせいで、iOS デバイス上の Exchange のメール、カレンダー、または連絡先のデータが再読み込みされることがあります。管理者の方を対象に、デバイスでこの問題を解決する方法をご案内します。

iPhone、iPad、または iPod touch が、中間サーバから接続エラーを受け取る場合があります。これらのエラーは、メールボックスサーバとデバイスがセッションを終える前に、トランザクションがタイムアウトになってしまった場合に起こります。場合によって、中間サーバの TTL (Time to Live) または HBI (HeartBeat Interval) が、Exchange ActiveSync トランザクションの有効期間よりも短いことがあります。このような場合、デバイスとメールボックスサーバが通信できません。

iOS デバイスとメールボックスサーバ間の中間サーバで、TTL の設定を確認してください。これらの設定が最大 TTL を下回っていると、ActiveSync トランザクションは失敗します。

エラーを確認する

トランザクションの所要時間が TTL 設定で許容される時間よりも長い場合、デバイスでエラーが表示されます。HTTP 500 エラーやステータスエラー 100 などが該当します。これらのエラーが起きると、該当するフォルダ内のアカウントデータの読み込みが遅れたり再読み込みされたりする場合があります。たとえば、Exchange カレンダーの同期をリクエストした結果、500 のエラーが立て続けに起きることがあります。この場合、iOS は Exchange に対し、次回の接続時にカレンダーデータをすべて送信するように求めます。送信してもらったデータで、iOS でカレンダーデータのローカルキャッシュを置き換えることができます。

ActiveSync ログを調べて、問題が起きた時点でデバイスに表示されたエラーの種類を確認してください。たとえば、HTTP 500 エラーは ActiveSync ログに以下のように記録されます。

Event Type: Error

Event Source: Server ActiveSync

Computer: Server

Description: Unexpected Exchange mailbox Server error: Server: [myserver.company.com] User: [user@company.com] HTTP status code: [500]. Exchange のメールボックスサーバが正しく機能しているか確認してください。

Exchange ログで HTTP エラーやステータスエラーを見分ける方法については、こちらを参照してください。

サーバの HBI を 59 分に設定する

HBI とは、サーバに ping を送信する時間間隔として、iOS が算出する値です。Exchange Server 管理者の方は、サーバの HBI を 59 分間に設定してください。サーバの HBI を調整する方法については、こちらの Microsoft の記事を参照してください。

すべてのネットワークファイアウォールのタイムアウトを確認する

システム管理者またはネットワーク管理者の方は、すべてのネットワークファイアウォールについて、タイムアウトになるまでの間隔を 30 分以上に設定してください。デバイスによっては、デフォルトのタイムアウトが 5 分程度と短い場合があります。ping やその他の同期プロセスがメールボックスサーバに届き、戻ってくるまで、十分な時間を確保してください。すべてのネットワークファイアウォール設定の設定方法と確認方法については、こちらの Microsoft の記事を参照してください。

iPhone、iPad、または iPod touch の設定をアップデートする

デバイスに同期されるデータの量を減らすには、以下の設定値を低くしてください。

• 「同期するメールの期間」の数値

• カレンダーイベントの同期の時間枠

• デバイスがサーバからデータを取得する頻度、サーバからデバイスにデータがプッシュされる頻度