Mac 用 Logic Pro でオーディオリージョンにプラグインエフェクトを適用する
Logic Pro 10.3 で選択ベース処理機能を使って、オーディオリージョンにプラグイン処理を適用する方法について説明します。
選択ベース処理機能を使えば、プラグイン処理を 1 つまたは複数のオーディオリージョンに直接適用できます。処理済みのリージョンのファイルが新たに作成され、元のファイルは処理前の状態に戻したくなった場合に備えてそのまま残されます。Logic Pro に付属しているプラグインや、Apple 以外のデベロッパが提供している Audio Units プラグインを使用できます。選択ベース処理は、トラックのチャンネルストリップにすでに適用されているプラグインとは別に適用されます。
選択ベース処理を使うには、以下の手順を実行してください。
オーディオリージョンを選択する
リージョンの一部、リージョン全体、複数のトラックにまたがる複数のリージョンを選択し、処理できます。
トラック領域またはオーディオトラックエディタでオーディオリージョンを 1 つまたは複数選択するか、マーキーツールを使って、トラック領域でリージョンの一部を選択します。
トラック領域またはオーディオトラックエディタのローカルメニューバーから「機能」>「選択ベース処理中」を選択します。「選択ベース処理」ウインドウが開きます。
チャンネルストリップ設定またはプラグインを選択する
「選択ベース処理」ウインドウの「A」と「B」のラベルが付いた部分で、2 つのプラグインチェーンを別々に設定できます。その後、2 つのプラグインチェーンを相互に切り替えて、リージョンのサウンドが処理後にどうなるかをプレビューすることができます。各チェーンにそれぞれ 15 個までプラグインを挿入できます。チャンネルストリップ設定を丸ごと選択するか、個々のプラグインを挿入することが可能です。
チャンネルストリップ設定を選択するには、以下の手順を実行してください。
「プラグイン」の下で、設定またはプラグインを挿入したいチェーンを選択し、青くハイライトされた状態にします。
「チャンネルストリップの設定」ポップアップメニューをクリックして、サブメニュー (「Dynamics」「Effects」「Utility」「Vocal Tools」) のいずれかから設定を選択します。
個々のプラグインを挿入するには、以下の手順を実行してください。
いずれかのプラグインチェーンのスロットをクリックし、メニューからプラグインを選択します。
「選択ベース処理」のチャンネルストリップ設定は、標準のチャンネルストリップ設定を操作する場合と同様に扱えます。
処理後のリージョンのゲインを調整する
処理後のリージョンのゲインを調整するには、「ゲイン」ポップアップメニューをクリックして、以下のいずれかを選択します。
変更なし:オリジナルのソースの音量と、プラグインの設定によって、処理後のオーディオファイルのゲインが決まります。
ラウドネス補正:処理後のファイルの音量が、オリジナルのソースの録音と合うように自動調整されます。
オーバーロード保護:必要に応じて、デジタルクリッピングが起きない程度に音量が低く調整されます。ピークがクリッピングのしきい値を越えない場合は、ゲインは変更されません。
ノーマライズ:処理後のファイルの音量は、ピークがデジタルクリッピングのしきい値をちょうど下回るように調整されます。このオプションは通常、リージョン全体に対してのみ使われます。
処理内容をプレビューする
プラグインまたはチャンネルストリップ設定でオーディオがどのように変わるかを、処理を実際に適用する前にプレビューすることができます。プレビューしたいプラグインチェーンを選択し、
をクリックしてください。をクリックして、視聴のオプションを設定します。
視聴ではソロが有効になります:視聴時にリージョンがソロになります。
視聴ではサイクルが有効になります:選択されたリージョンまたはマーキー選択範囲がループされます。
プラグインチェーンの上部にある
をクリックして、プラグインチェーン全体をバイパスできます。個々のプラグインをバイパスするには、その「バイパス」ボタンを該当するスロットでクリックします。処理後のオーディオリージョンの扱い方を設定する
処理を適用した後で Logic Pro のトラック領域にオーディオリージョンを配置する方法を設定しておけます。
マーキー境界で分割:このオプションは、処理対象としてリージョンの一部を選択した場合に使用できます。このオプションを選択した場合、マーキー選択範囲の長さの分だけを含むオーディオファイルが新たに作成されます。
新規テイクを作成:このオプションは、トラック領域の「機能」メニューから「選択ベース処理」を開いた場合に使用できます。このオプションを選択した場合、処理後と処理前のリージョンを両方とも含むテイクフォルダが作成されます。
エフェクトテールを追加:このオプションは、処理対象としてリージョンの一部を選択した場合に使用できます。このオプションを選択すると、選択範囲に収まらないエフェクトテールも取り込んだリージョンが作成されます。ただし、リージョンの右側の境界は、マーキーで選択した位置に設定されます。マーキー選択範囲がリージョンの右端の境界を越えている場合、テールはそのまま続き、自然な長さになります。境界を調整して、リージョンにエフェクトテールを取り込むことができます。
処理を適用する
オプションをすべて設定したら、使いたいプラグインチェーンを選択して「適用」をクリックします。「取り消す」をクリックすれば、処理を取り消せます。
また、選択されているほかのリージョンに同じ処理をすばやく適用することもできます。1 つまたは複数のリージョンを選択し、トラック領域またはオーディオトラックエディタのローカルメニューバーから「機能」>「選択ベース処理中」を選択し、「選択ベース処理を再度適用」を選択してください。
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