macOS High Sierra の APFS の導入準備を進める
システム管理者の方を対象に、企業や教育機関で macOS High Sierra にアップグレードするにあたっての、Apple File System の導入準備について説明します。
オールフラッシュストレージの Mac コンピュータで macOS High Sierra を使う場合、Apple File System (APFS) がデフォルトのファイルシステムになります。APFS には、空き領域の共有やスナップショットといった機能や、暗号化強度が高く、ディレクトリの容量計算が速いといった特長があり、ファイルシステムの機能が根本から向上します。
ソリッドステートドライブ (SSD) やほかのオールフラッシュ構成のストレージデバイスの Mac ボリュームに macOS High Sierra をインストールした場合、そのボリュームは自動的に APFS に変換されます。Fusion Drive、従来型のハードディスクドライブ (HDD)、非 Mac ボリュームは変換されません。APFS に変換するかどうか、自分で選ぶことはできません。
APFS の互換性
Mac OS 拡張 (HFS+) でフォーマットされているデバイスは、APFS でフォーマットされたデバイスから読み書きできます。
APFS でフォーマットされたデバイスを読み書きできるのは、以下のデバイスです。
APFS でフォーマットされた、ほかのデバイス
Mac OS 拡張でフォーマットされたデバイス (macOS High Sierra 搭載の場合)
たとえば、APFS でフォーマットされた USB ストレージデバイスは、High Sierra を搭載したMac で読み取れますが、Sierra 以前を搭載した Mac では読み取れません。
APFS と FileVault
FileVault ボリュームは、暗号化されていないボリュームと同様に、Mac OS 拡張から APFS に変換されます。
APFS と Boot Camp
Boot Camp では、APFS フォーマットのボリュームを読み書きできませんが、High Sierra との互換性はあります。
APFS とファイル共有
APFS フォーマットのボリュームは、AFP を使ったネットワークでは共有ポイントとして使えません。
APFS は、SMB および NFS をサポートしています。SMB 暗号化を適用した共有ポイントだけを使うオプションが用意されています。
APFS と Time Machine
Time Machine の設定を変更しなくても、APFS フォーマットのディスクをバックアップできます。
Time Machine の共有ポイントはすべて AFP ではなく SMB で共有する必要があります。